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コア・シェル微粒子の合成、形状・形態制御と応用

コア・シェル微粒子の合成、形状・形態制御と応用

~クリーンプロセス指向の新展開~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2014年2月28日(金) 13時00分 16時30分

受講対象者

  • マイクロカプセルに関連する技術者
    • 医薬品
    • 化粧品
    • 食品
    • 農薬
    • 接着剤
    • 芳香剤
    • 感熱紙
    • 感圧紙
    • 電子ペーパー など
  • 高分子、無機や有機の材料の研究や開発に関わる方

修得知識

  • 界面物性と分散安定化技術
  • 無機微粒子と有機微粒子の合成反応と複合化技術
  • バルク物性とナノサイズ効果
  • 粒子合成と撹拌技術
  • 低環境負荷微粒子合成技術

プログラム

 これまでに開発された微粒子合成法は多岐にわたっており、使用する溶媒の種類や、生成粒子の分散安定化のために用いる添加剤の種類も多様である。しかし、工学的応用のための大きな流れのひとつは、環境負荷の低い合成法の開発であり、近年このような系での様々な粒子合成法が報告されている。
 本講習会では、水やエタノールのような低環境負荷溶媒を使用し、界面活性剤や高分子安定剤の使用をできるだけ軽減したクリーンな系での粒子合成を中心に、粒子性能の均一化に不可欠な粒径分布の制御法や無機有機複合化、中空、多孔質、非球形の構造・形状の多様化の手法に焦点を当てた説明を行う。

  1. コア・シェル粒子で実現できる機能
    1. 有機物質と無機物質はどのような性質を持っているか
      1. バルクの性質 (物性値)
         溶解性、耐熱性、誘電率、屈折率、磁性、導電性、触媒特性、加工性、柔軟性など
      2. ナノサイズ効果 ? 粒径による特性がどう変化するか?-
         溶解度、光吸収・発光特性、誘電分極、磁化特性、光散乱特性、触媒特性など
    2. 複合化粒子に期待できる特性
       中実複合粒子の特性,中空や多孔性構造の特性
  2. コア・シェル粒子の形態の分類と構造形成の支配因子
    1. 単核コア・シェル粒子
       同心、偏芯、雪ダルマ (ダンベル) 構造と拡張係数
    2. 多核コア・シェル粒子
       非平衡構造と相分離状態の凍結
    3. 多孔質・中空構造粒子
  3. コア・シェル粒子の作製法
    1. 粒子の合成や粒子構造制御に用いられている方法
      1. 化学反応を利用する手法
        • 有機ポリマーの形成法
           (乳化重合、分散重合、ソープフリー乳化重合)
        • 無機成分の形成法
           (共沈法、均一沈殿法、アルコキシド法 (ゾル・ゲル法) 、
           水熱合成法、金属イオン還元法、熱分解還元法、逆ミセル法)
      2. 物理的な手法 – ヘテロ凝集法 –
    2. 低環境負荷の代表的合成法
       粒径均一性に優れ、広い粒径範囲の制御が可能
       反応器の形状、操作上の注意点、撹拌条件など
      1. アルコキシド法と無機成分形成機構
      2. ソープフリー乳化重合法とポリマー形成機構
  4. 作製・応用例
    1. 球形粒子の作製
      1. 他成分吸収によるハイブリッド化
      2. 単核コア・シェル粒子の作製
         (ポリマーコーティグ、シェル厚制御、シェル形状形態の変化、ポリマーコーティングの問題点、シリカコーティング、 磁性Coナノ粒子内包シリカ粒子、表面プラズモン金ナノ粒子内包シリカ粒子、多層コア・シェル、蛍光・磁性複合粒子)
      3. 多核コア・シェル粒子の作製
         (磁性ナノ粒子含有単分散ポリマーナノ粒子、貴金属ナノ粒子担持感温性ゲル複合粒子、貴金属ナノ粒子担持多孔質TiO2複合粒子と光触媒特性、メタノール燃料電池触媒と耐久性向上)
    2. 非球形複合粒子の作製
      1. ポリマー/ポリマー非球形複合粒子の作製と非球形度の制御因子
      2. 無機/ポリマー/ポリマー複合粒子の作製と電場応答機能の付与
      3. ロッド型複合粒子の作製と電場・磁場応答機能の付与
      4. ヘテロ表面を持つ非球形複合粒子の作製
    3. 単分散油滴を利用する粒子作製
      1. ゾル・ゲル法による単分散油滴の作製
      2. 油滴内包型非球形コア・シェル粒子の作製
      3. 油滴をミニリアクターとしたポリマー粒子合成
         (生成ポリマー粒子の形状制御:レンズ、円盤型、半球、ヘルメット型)
    4. 中空粒子の合成
      1. 中空化の手法 – コア成分の焼成法と抽出法による除去 –
      2. 球形中空シェルの作製と非球形
         (雪ダルマ,ダンベル型) 中空粒子の作製
      3. 球形コア・シェル型粒子の作製
         (コアへの可動性と磁場応答性の機能化の実例)
      4. 非球形コア・シェル粒子の作製
      5. 非球形中空コア・シェル粒子の作製
  5. おわりに
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 今野 幹男
    東北大学 大学院工学研究科 化学工学専攻 プロセス要素工学講座 材料プロセス工学分野
    教授

会場

大田区産業プラザ PiO

6F C会議室

東京都 大田区 南蒲田1-20-20
大田区産業プラザ PiOの地図

主催

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受講料

1名様
: 38,000円 (税別) / 39,900円 (税込)
複数名
: 31,000円 (税別) / 32,550円 (税込)

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