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ハイバリア蒸着フィルムの特性、物性と製造&成膜方法と技術動向

ハイバリア蒸着フィルムの特性、物性と製造&成膜方法と技術動向

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、ハイバリア包装材料の基礎から解説し、真空蒸着、イオンプレーティング、プラズマCVS、2元蒸着、連続真空蒸着機について詳解いたします。

開催日

  • 2014年2月25日(火) 13時00分 16時30分

受講対象者

  • ハイバリア蒸着フィルムに関心のある技術者・研究者・担当部門

修得知識

  • ハイバリア包装材料の基礎
  • 真空薄膜技術
  • アルミ蒸着フィルムの特性と用途

プログラム

 アルミ蒸着フィルムは、1970年代のオイルショック後のアルミ箔代替として、優れたガスバリア性、耐ピンホール性、光線遮断性、装飾性が注目され大きな市場の広がりを見せた。一方透明蒸着フィルムは1990年ごろのダイオキシン問題に端を発し、脱塩素系フィルムの流れから、優れたガスバリア性、透明性、レトルト耐性、非金属性、環境対応性などが注目され現在大きな市場を形成しつつある。
これら蒸着フィルムの特性、物性ならびに製造方法について説明し、併せて真空蒸着技術、イオンプレーティング技術、プラズマCVD、2元蒸着技術や、従来のバッチ式真空蒸着機に代わる連続真空蒸着機についても、三菱重工での開発経験をもとに詳しく説明する。

  1. ハイバリア包装材料の基礎
    1. 低分子ガスのポリマー透過メカニズム
    2. ガス透過に関する溶解・拡散理論
    3. フィルム内でのガス拡散モデル
    4. ガス透過理論 (溶解・拡散理論)
    5. ガス透過係数
    6. 高分子構造とガスバリア性
    7. ポリマーの結晶化度とガス透過度
    8. ポリマーの配向度とガス透過度
    9. ポリマーのガラス転移点とガス透過度
    10. ポリマーのフリーボリュームとガス透過度
    11. ポリマーの凝集エネルギー密度とガス透過度
    12. ポリエチレン鎖のミクロブラウン運動
    13. PANの分子鎖極性相互作
    14. PVAの分子鎖水素結合
    15. ポリマーの水蒸気敏感性とガス透過度
    16. ラミネート構成による透湿度の変化
    17. 各種ポリマーのガス透過度
    18. ガス透過量測定方法の分類
    19. 等圧法・酸素透過度測定方法
    20. 差圧法・酸素透過度測定方法
    21. 感湿センサー・透湿法度測定方
    22. 赤外センサー・透湿度測定方法
    23. MOCONガスバリア測定装
    24. 包装用フィルムの物性表
  2. 真空薄膜技術
    1. コーティング技術の分類
    2. PVD (Physical Vapor Deposition)
    3. CVD (Chemical Vapor Deposition)
    4. 蒸着法のイメージ (積雪)
    5. スパッタリング法のイメージ (霰)
    6. プラズマCVDのイメージ (氷)
    7. イオンプレーティン法のイメージ (雪と弾丸)
    8. 各種コーティング法の比較
    9. PVD皮膜成長の三様式
    10. 皮膜成長段階の模式図
    11. ピンホール数と酸素透過度
    12. バッチ式アルミ蒸着気
    13. ライボルト社包装用真空蒸着機の仕様
    14. 三菱重工・連続式真空蒸着装置
    15. 連続式真空蒸着機の全体レイアウト
    16. 同上機の写真 (メイワパックス)
    17. 長尺一体型カーボンるつぼ
    18. イオンプレーティング法反応蒸着装置
    19. 高周波プラズマによるCVD蒸着装置
    20. RFプラズマによるCVD蒸着装置
    21. マイクロ波プラズマによるCVD蒸着装置
  3. アルミ蒸着フィルムの特性と用途
    1. 市販アルミ蒸着フィルムの物性表
    2. アルミ蒸着フィルムのバリア性
    3. アルミ蒸着膜厚と電気抵抗
    4. アルミ蒸着膜厚と酸素透過度
    5. アルミ蒸着膜厚と水蒸気透過度
    6. アルミ蒸着フィルムの使用状況
    7. VM-PETの用途と包材構成
    8. VM-OPPの用途と包材構成
    9. VM-CPPの用途と包材構成
    10. VM-LDPEの用途と包材構成
    11. VM-ONYの用途と包材構成
    12. 蒸着フィルムの二層ラミネート効果
    13. 蒸着フィルムのコーティング、ラミネート効果
    14. ハイバリア蒸着フィルム (シグマラボラトリ社)
    15. ハイバリア蒸着フィルム (メイワパックス)
    16. ハイバリア蒸着フィルム物性 (メイワパックス)
    17. スナック菓子包材の構成比較
  4. 透明蒸着フィルムの特性と用途
    1. 透明蒸着フィルムの構成
    2. 代表的な透明蒸着フィルムの性能
    3. PVDとCVDの成膜プロセス比較
    4. PVDとCVDの成膜比較
    5. PVD透明蒸着プロセス
    6. SiOxのX値と酸素透過度の関係
    7. CVD透明蒸着用原料ガス組成
    8. CVDでの基材PETとSiの化学結合
    9. SiO,Al2O3の二元蒸着法 (東洋紡)
    10. 透明蒸着フィルムの特性
    11. テックバリアフィルム (三菱樹脂)
    12. GLフィルム (凸版印刷)
    13. エコシーアール (東洋紡)
    14. IBフィルム (大日本印刷)
    15. 透明蒸着フィルムの使用状況
    16. 透明蒸着フィルムの用途別要求品質
    17. 透明蒸着フィルムの食品用途例
    18. 透明蒸着フィルムの非食品用途例
    19. 光学・電子分野への用途例
  5. 太陽電池・有機EL分野への応用
    1. 太陽電池、有機ELに必要なバリア性
    2. PVFフィルムーデュポン「テドラー」
    3. Si結晶系太陽電池、パネル構造
    4. 太陽電池用バックシートの構成
    5. 太陽電池バックシート製品の特性
    6. 有機ELの用途
    7. ルミオテック「照明用有機ELパネル」
    8. 照明用有機EL製造装置 (三菱重工)
    9. 点、線蒸発源の比較
    10. 面蒸発源
    11. 有機EL素子のデバイス構造
    12. 次世代フレキシブル有機ELパネル (カプセル型)
    13. 次世代フレキシブル有機ELパネル (薄板ガラス型)
    14. 次世代フレキシブル有機ELパネル (ポリイミド基板型)
    15. ディスプレイ用バリアフィルムの特性
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 伊藤 義文
    久留米工業高等専門学校
    研究アドバイザー

会場

東京流通センター

2F 第5会議室

東京都 大田区 平和島6-1-1
東京流通センターの地図

主催

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お問い合わせ

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受講料

1名様
: 38,000円 (税別) / 39,900円 (税込)
複数名
: 31,000円 (税別) / 32,550円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

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