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樹脂・ゴム技術者のための熱可塑性エラストマー技術と応用展開

樹脂・ゴム技術者のための熱可塑性エラストマー技術と応用展開

~2013年の技術と市場も総まとめ~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、環境対応のための技術トレンドを明確にして、熱可塑性樹脂層やTPO等の熱可塑性エラストマーの応用と展開を分かりやすく解説いたします。

開催日

  • 2013年11月22日(金) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 熱可塑性樹脂・熱可塑性エラストマーの応用に関連する技術者、研究者
    • 自動車の軽量化
    • 自動車内装表皮材
    • 住宅・建築物の化粧シート
    • 太陽電池の封止材
    • スピーカーコーンエッジ材
    • 医療
    • ロボット など
  • 従来材から熱可塑性エラストマーへの移行を検討している技術者
    • 軟質塩ビからの代替
    • 熱硬化性樹脂・ゴムからの代替 など
  • 熱可塑性樹脂・熱可塑性エラストマーに関連する技術者、研究者

修得知識

  • 環境と最近のトレンド – 現状と将来像の把握
  • 各種熱可塑性エラストマーの概要
  • 従来材から熱可塑性エラストマーへの移行
  • 各分野への適用
  • 電子線架橋技術や超臨界発泡を中心とした最近の技術開発と今後の展開

プログラム

 軟質塩化ビニールに使用されているフタル酸エステル系可塑剤は、外因性内分泌撹乱物質 (通称:環境ホルモン) や毒性を指摘されていたが、近年ではアレルゲン物質としても危惧されている。またDMFやトルエン等の有機溶剤を用いた従来型ウレタン合成皮革もヨーロッパでは排除されつつある。作業環境、大気環境、シックハウス、アレルゲン等の問題が少ないとされる水性ウレタン、ホットメルトウレタン、TPE (ウレタン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー等) 等を用いたレザーに中国でも急速に置き換わりつつある。さらに移動物体の軽量化が大きなテーマとなり、軽いオレフィン系エラストマーの追い風になっている。  本講座ではChinaPlas2013、K2013等の最新情報をもとに技術トレンドを明確にして、熱可塑性樹脂層や熱可塑性エラストマーの応用と展開を解説する。

  1. 最近の動向
    1. 展示会情報:K2010,K2013C,hinaPlas2012 (上海) , 2013 (広州)
    2. 自動車内装材:熱可塑性エラストマー射出成形インパネ,布施真空TOM等の新しい成形工法, ウレタン系やスチレン系エラストマーのパウダースラッシュ成形の増加,多孔質合成皮革等の新技術紹介
    3. グローバル化:アメリカ,中国,韓国,タイ等の状況
    4. 環境:LCA (ライフサイクルアセスメント) 、軽量化、バイオ、VOC (ボラタルオーガニックコンパウンズ) 等
  2. 熱可塑性エラストマーの概要
    1. 従来タイプ
      1. オレフィン系 (TPV、p-TPV、r-TPO)
      2. スチレン系 (SBS,SEBS,SIS)
      3. ウレタン系 (TPU<エステル系,エーテル系,ポリカ-ボネート系>)
      4. ポリエステル系 (TPEE)
      5. 塩ビ系 他
    2. 新規熱可塑性エラストマー
      1. Dow Chemical (エンゲージ,バーシファイ,インフューズ等)
      2. LANXESS (レバプレン)
      3. 電気化学工業 (新規スチレン系熱可塑性エラストマー)
      4. 三井化学 (ノティオSN)
      5. アクリル系
  3. 従来材から熱可塑性エラストマーへの移行
    1. 軟質塩ビからの代替え フタル酸エステル系可塑剤=内分泌撹乱物質の疑惑から毒性とアレルギー物質として懸念されている。 塩ビ=ダイオキシンの悪いイメージが定着してしまった事により軟質塩ビは非塩ビ化が進む。 自動車や住宅等の密閉空間では顕著。
    2. 脱溶剤化プロセスの時代へ
      1. ウレタン合皮の脱溶剤化への流れ:DMFフリー
      2. 表面処理剤の水性化動向:NMPフリー
      3. UV・EB硬化塗料
    3. 熱硬化性樹脂・ゴムからの代替え ホルムアルデヒド等のVOC問題、リサイクル性、架橋反応による低生産性、 臭い、大量の熱安定剤処方による白化現象等の問題を解消。
    4. 省スペース・省エネプロセス オープンプロセス (カレンダー成形、コーティング成形、パウダースラッシュ成形) から クローズドプロセス (射出成形、押出成形) /オーブン (乾燥炉) レスプロセスへ。
  4. 各分野への熱可塑性エラストマーの適用
    1. 自動車分野
      1. 自動車内装表皮材向け熱可塑性エラストマー IP (インストルメントパネル) ,ドアパネル,コンソールボックス蓋,シートバック等成形品への適用の留意点
        • 配合 (TPOの選定/ドアアッパー、コンソールボックス蓋は耐油性が要求される)
        • 押出し成形 (押出機、Tダイの選定/リサイクル向上が利益を出すためのポイント)
        • コロナ処理 (コロナ処理機の選定)
        • 表面処理 (表面処理剤と処理機の選定/水性化)
        • 絞押 (ツートーン表現方法)
        • 成形 (TOM工法等の真空成形、低圧射出圧縮成形、パウダースラッシュ)
        • 物性 (耐光、耐熱、低エミッション) シートカバー (座席) 、トノカバー等レザー類への適用の留意点
        • 配合 (耐摩耗配合、難燃処方)
        • 耐摩耗性 (架橋タイプ表面処理剤で補完)
        • 防汚性 (白系のシートの増加) 加飾部品
      2. 外装 (グラスランチャンネルのTPV化 他)
      3. エンジンルーム (射出成形可能なHNBRの登場)
    2. 住宅 (化粧シート,床材,異形押出 他)
    3. 電気 (太陽電池封止材,スピーカーコーンエッヂ材他)
    4. その他 (医療、ロボット等)
  5. 最近の開発技術と今後の展開
    1. 射出成形 射出発泡成形等
    2. SCF (超臨界流体) の応用
    3. 熱可塑性エラストマーへの電子線照射技術
    4. 熱可塑性エラストマーの発泡技術
    5. バイオエラストマーの開発状況
    6. 炭素繊維強化プラスチック (CFRP) の応用
    7. ロタキサンの用途開発
    8. 年の展望
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 西 一朗
    TPEテクノロジー 株式会社
    代表取締役

会場

東京流通センター

2F 第4会議室

東京都 大田区 平和島6-1-1
東京流通センターの地図

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,667円 (税別) / 44,800円 (税込)
複数名
: 35,667円 (税別) / 37,450円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名で参加の場合、1名につき 7,350円割引
  • 3名で参加の場合、1名につき 10,500円割引 (同一法人に限ります)
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