技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

高分子成形加工における配向結晶化挙動・構造制御と材料開発への応用

フィルム、シート、繊維、ゴムなど高分子材料開発において必須の

高分子成形加工における配向結晶化挙動・構造制御と材料開発への応用

東京都 開催 会場 開催

延伸 (伸長) 過程の分子配向・結晶化挙動解析から制御 (物性発現) 方法まで徹底解説!

概要

本セミナーでは、結晶化・伸長の基礎から解説し、これらを利用した材料開発、物性発現について詳解いたします。

開催日

  • 2011年5月23日(月) 13時00分 16時30分

受講対象者

  • 高分子材料を扱う技術者
  • 高分子材料の加工に関連する技術者

修得知識

  • 結晶化の基礎
  • 結晶化の解析事例
  • 溶融紡糸過程の解析
  • フィルム成形過程
  • 高分子物質の基礎
  • 延伸加工の基礎
  • ゴム材料の高性能化

プログラム

第1部 成形プロセス中の高分子の配向結晶化機構と高次構造制 (13:00~14:40)

 高分子の溶融成形プロセス中の結晶化は、温度変化を伴う非等温下のプロセスであるとともに流動・変形を伴う応力場・非等方場でのプロセスでもある。
 このような複雑な場で起こる結晶化を伴う高次構造形成のメカニズムを、結晶化速度と冷却速度の関係、結晶化の発熱の影響、配向誘起の結晶化と結晶化に伴う自発的な配向形成、シシーケバブ構造形成などの観点から、なるべく平易に解説する。
 高次構造制御は、成形品物性制御の観点から極めて重要である。

  1. 成形プロセス中の結晶化の基礎
    1. 冷却過程での結晶化
      1. 準静的扱い、アブラミの式の非等温への拡張、結晶化潜熱の発生速度と冷却速度
      2. 準静的扱いの限界、核形成・成長
    2. 流動場での結晶化
      1. 応力-光学則、結晶化速度の配向度依存性、流動の記憶効果
      2. シシーケバブ構造形成
  2. 成形プロセス中の結晶化の解析事例
    1. オンライン計測手法
      1. 温度計測
      2. 応力計測
      3. 速度計測
      4. 複屈折計測
      5. X線回折測定
    2. 溶融紡糸過程の解析
      1. 温度測定による配向結晶化速度解析、複屈折計測による結晶化挙動の推定
      2. 広角X線回折測定による結晶化挙動解析
    3. フィルム成形過程
      1. 一軸伸長過程・二軸伸長過程の結晶化、面配向
    4. 溶融成形過程の移動現象論と高次構造形成
      1. 高次構造形成を伴う系のモデル化、熱収支、構成則への影響
  • 質疑応答・名刺交換等

第2部 高分子鎖の伸長変形能とそれを利用した材料開発 (14:50~16:30)

 多数の屈曲性高分子鎖は伸長変形能を有する。これを利用した材料の一例がフィルムやゴムである。
 ここでは、高分子鎖変形で発生する特異な物性、変形方法、変形後の構造固定などについて物性との相関も含めて平易に解説する。さらに、要求特性に応じた物性を発現させるための基本を概説する。

  1. 高分子物質の特徴
    1. 高分子物質の変形
    2. 高分子鎖の変形
    3. 高分子鎖の運動と基本物性
    4. 高分子鎖の形を固定化する
    5. 固定化と物性の相関
    6. 分子鎖の形と物性の相関
  2. 分子鎖配向
    1. 分子鎖配向の重要性
    2. 分子鎖配向にともなう構造と物性の変化
    3. 分子鎖配向の表し方
  3. 構造制御
    1. 高分子鎖の引き伸ばしと配向
    2. 分子鎖の引き伸ばし比 (延伸比)
    3. 巨視的延伸比
  4. 力学的高性能化をめざした構造制御
    1. 力学的高性能化とは
    2. 延伸加工の種類
    3. 延伸によって発生する分子鎖配向と構造変化
    4. 延伸条件の最適化とは
  5. ゴム材料の基本物性
    1. ゴム材料の物性を支配する因子
    2. マトリックス相の構造制御
    3. 分散相の構造制御
  6. ゴム材料の高性能化とは
    1. ニーズへの対応
    2. 素材の選択
    3. 力学特性の制御
    4. 耐久性に対する考え方
    5. 問題点
  7. 将来展望とまとめ
  • 質疑応答・名刺交換等

会場

江東区産業会館

第2会議室

東京都 江東区 東陽4丁目5-18
江東区産業会館の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 45,000円 (税別) / 47,250円 (税込)
複数名
: 47,600円 (税別) / 49,980円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

割引特典について

  • R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
    • 1名でお申込みいただいた場合、1名につき47,250円 (税込)
    • 2名同時にお申し込みいただいた場合、2人目は無料 (2名で49,980円)
    • 案内登録をされない方、1名につき49,980円 (税込)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/12/20 次世代バイオプラスチックの開発最前線 オンライン
2024/12/20 二軸押出機における樹脂流動解析の基礎と AI/IoT 活用展開 東京都 会場
2024/12/23 高分子延伸による分子配向・結晶化制御技術 東京都 会場
2024/12/23 プラスチックリサイクル技術の現状・課題・最新動向 オンライン
2024/12/23 熱可塑性エポキシ樹脂の基礎と応用 オンライン
2024/12/24 プラスチックフィルムの種類、添加剤、 製膜、応用、評価 オンライン
2024/12/24 ポリマーナノコンポジットの基礎と電気絶縁特性・熱伝導性の向上 オンライン
2024/12/25 プラスチック廃棄、海洋汚染防止、再生プラスチック、PFAS問題に関する国内外規格規制の動向と対応 オンライン
2024/12/25 加工の基礎と機械加工技術 オンライン
2024/12/25 フィルムの延伸・分子配向の基礎、過程現象の解明と構造形成、物性発現、評価方法 オンライン
2024/12/26 架橋剤を使うための総合知識 オンライン
2024/12/27 架橋剤を使うための総合知識 オンライン
2024/12/27 静的・動的光散乱法を中心とした粒径計測の基礎と応用 オンライン
2025/1/6 チクソ性の基礎、制御、測定・評価と実用系への活用方法 オンライン
2025/1/7 高感度化フォトレジスト材料の合成・設計・開発技術 オンライン
2025/1/8 基材への塗布層の形成、コーティング液の塗布技術 オンライン
2025/1/8 高分子・ポリマー材料の合成、重合反応の基礎、プロセスと工業化・実用化の総合知識 オンライン
2025/1/10 ゴム材料のトライボロジー入門 オンライン
2025/1/10 欧州連合 (EU) の食品包装規制と安全問題の最新動向 オンライン
2025/1/15 高分子重合反応の基礎とモノマー・開始剤の選定、プロセス最適化 オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/7/29 サステナブルなプラスチックの技術と展望
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026 (書籍版 + CD版)
2024/7/17 世界のリサイクルPET 最新業界レポート
2024/6/28 ハイドロゲルの特性と作製および医療材料への応用
2024/5/30 PETボトルの最新リサイクル技術動向
2024/4/1 反射防止フィルム 技術開発実態分析調査報告書
2024/4/1 反射防止フィルム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2024/2/29 プラスチックのリサイクルと再生材の改質技術
2023/10/31 エポキシ樹脂の配合設計と高機能化
2023/7/31 熱可塑性エラストマーの特性と選定技術
2023/7/14 リサイクル材・バイオマス複合プラスチックの技術と仕組
2023/3/31 バイオマス材料の開発と応用
2023/1/31 液晶ポリマー (LCP) の物性と成形技術および高性能化
2023/1/6 バイオプラスチックの高機能化
2022/10/5 世界のプラスチックリサイクル 最新業界レポート
2022/8/31 ポリイミドの高機能設計と応用技術
2022/5/31 樹脂/フィラー複合材料の界面制御と評価
2022/5/31 自動車マルチマテリアルに向けた樹脂複合材料の開発
2022/5/30 世界のバイオプラスチック・微生物ポリマー 最新業界レポート