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耐熱・透明フィルムの開発、材料技術の動向

フレキシブル基板用途に向けた高耐熱透明フィルムの各社の動向を詳解する

耐熱・透明フィルムの開発、材料技術の動向

東京都 開催 会場 開催

COPPESPEN 、熱可塑性樹脂、アラミド樹脂など、フレキシブル基板用途に向けた各社動向を詳解する特別セミナー!

概要

本セミナーでは、耐熱透明性プラスチックの基礎として、COPPESPEN から解説し、応用として、ディスプレイデバイス分野など事例を交えて詳解いたします。

開催日

  • 2010年10月28日(木) 10時00分 16時10分

受講対象者

  • フレキシブル基板の技術者
  • 耐熱・透明フィルムの技術者
  • ディスプレイデバイス分野などでガラス代替として透明フィルムを利用したい技術者

修得知識

  • 耐熱透明性プラスチックの基礎
    • COP (シクロオレフィンポリマー樹脂)
    • PES
    • 高透明ポリエチレンナフタレートフィルム
    • PEN
    • 無色透明アラミドフィルム
  • 耐熱透明性プラスチックの応用
    • ディスプレイデバイス分野など

プログラム

第1部 透明プラスチック基板材料としてのシクロオレフィンポリマー (COP) の特性と開発動向 (10:00-11:00)

 透明プラスチックフィルムを基板に用いたフレキシブル電子デバイスは、その形状の自由度、薄型・軽量などの特長から、薄型太陽電池、電子ペーパー、有機ELディスプレイなどのアプリケーションを中心に開発が進められている。これらフレキシブル電子デバイスは、水分による性能低下が問題となっており、透明プラスチック基板に対しても耐湿性や水蒸気バリア性の改善要求が高まっている。
 本講演では上記の要求を満たす素材の1つとして注目されている、シクロオレフィンポリマー (COP) の特性と開発動向を中心に説明する。

  1. 透明プラスチック基板の概要
    1. 開発背景
    2. 特長と課題
    3. 開発ターゲット
  2. 透明プラスチック基板材料としてのシクロオレフィンポリマー (COP)
    1. シクロオレフィンポリマー (COP) とは
    2. ZEONORRとは
    3. 高透明性
    4. 水蒸気バリア性 (低吸湿性・低透湿性)
    5. 微細転写性
    6. 耐衝撃性
    7. 耐薬品性
    8. 低吸着性 (参考)
  3. シクロオレフィンポリマーの透明基板への応用
    • 質疑応答・名刺交換

第2部 PESの特性・応用技術及び透明耐熱樹脂としての位置付け (11:10~12:10)

  1. PES
    1. 定義
    2. 合成ルート
    3. キャラクタリゼーション
    4. 熱安定性
    5. 基本特性
  2. PESの改質
    1. 化学修飾
    2. ブロックポリマー
    3. 特殊PES
    4. ブレンド (アロイ)
    5. エポキシ樹脂との複合化
  3. 工業化
    1. 企業化の歴史
    2. 需給動向
    3. 技術開発動向
    4. 応用例 (用途)
  4. 耐熱透明樹脂の動向とPESの位置付け
    1. 耐熱透明樹脂の中でのPESの位置付け
    2. PESフィルムと他の耐熱透明樹脂フィルムの比較
    • 質疑応答・名刺交換

第3部 高透明ポリエチレンナフタレートフィルムの特徴と技術動向 (13:00~14:00)

 良好な耐熱性と優れた力学特性を両立する二軸延伸ポリエチレンナフタレート (PEN) フィルムは、磁気記録材料のベースフィルムとして長い歴史を持つ材料であるが、そのコストパフォーマンスの高さから近年急速にその用途が広がっている。
 帝人デュポンフィルム(株) が新たに開発した高透明グレード-Q65シリーズは、優れた光学特性や表面平滑性が認められ、フレキシブルデバイスの基板材料としての応用が模索されている。
 本講演では二軸延伸PENフィルムの製造方法と特徴を概説し、今後の技術開発動向を紹介する。

  1. はじめに
    1. 帝人デュポンフィルム株式会社のご紹介
    2. ポリエステルフィルムの主な用途
  2. フレキシブルディスプレーへの期待
    1. 電子デバイスのフレキシブル化 メリットと懸念点
    2. フレキシブルディスプレー基材に対する要求特性
  3. 二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルム
    1. 特徴
    2. ポリエチレンナフタレートの化学構造
    3. 二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルムの製法と二軸延伸による機能付与
    4. 二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルムの特性
    5. 耐溶剤性、ガスバリア性、耐熱性、熱寸法安定性
  4. 光学用ポリエチレンナフタレートフィルム
    1. フィルム設計コンセプト
    2. 光学特性
    3. 表面平滑性
    4. 主な適用例
  5. 光学用グレードへの更なる機能付与
    1. 熱寸法安定性改良:更なる熱収縮率の低減
    2. 超平坦化の試み
    3. 超平坦化加工によるバリア特性の向上
  6. 開発課題と今後の展開
    1. フレキシブル基板への応用に際しての技術課題
    2. 今後の展望
    • 質疑応答・名刺交換

第4部 耐熱透明フィルムの特性とデバイス基材への応用 (14:10~15:10)

 ディスプレイデバイス分野では薄膜・軽量化、Roll to Rollプロセス適合ニーズの高まりで、ガラス代替としての耐熱フィルム需要が増加している。
 本講演では当社の耐熱透明フィルム技術を中心に、デバイス適合化のためのWET&DRYプロセスによるガスバリア付与等のアプリケーション技術について説明する。

  1. 耐熱透明フィルムの概要
    1. 開発の経緯
    2. 特徴・特性
  2. フィルムデバイスへの耐熱透明フィルムの適用
    1. アプリケーション例 (タッチパネル、電子ペーパー)
    2. 耐熱フィルムへのニーズ
  3. WET&DRY技術による機能付与
    1. WET技術による機能付与 (各種表面HC技術)
    2. DRY技術による機能付与 (ガスバリアフィルム)
    3. 機能膜形成による用途例 (低反射技術等)
  4. 新開発フィルム
    1. 靭性改善フィルム
    2. 高耐熱化
    • 質疑応答・名刺交換

第5部 無色透明アラミドフィルムの開発 (15:20-16:10)

  1. 東レのフィルム群
  2. 芳香族ポリアミド (アラミド) について
  3. 無色透明アラミドフィルムについて
    1. 無色透明化の考え方
    2. フィルム特性
    3. 用途展開の可能性
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 池田 功一
    日本ゼオン 株式会社 高機能樹脂・部材事業部 高機能樹脂販売部
    課長
  • 岡本 敏
    住友化学 株式会社 経営企画室
    研究企画統括
  • 奥村 久雄
    帝人デュポンフィルム株式会社 開発センター 第1開発室
    室長
  • 石井 良典
    グンゼ (株) 開発事業部 事業開発室
    チーフエンジニア
  • 佃 明光
    東レ(株) フィルム研究所
    主席研究員

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

5F 第4講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

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お問い合わせ

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(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 45,000円 (税別) / 47,250円 (税込)
複数名
: 38,000円 (税別) / 39,900円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

2名で参加の場合1名につき 7,350円割引
3名で参加の場合1名につき 10,500円割引 (同一法人に限ります)

本セミナーは終了いたしました。

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