技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

自然エネルギー蓄電用LiBの開発動向

自然エネルギー蓄電用LiBの開発動向

~電力系統連系およびスマートグリッドへの応用展開~
自然エネルギー蓄電用LiBの開発動向の画像

概要

本書は、自然エネルギーの蓄電・電力系統連系のポイント、リチウムイオン電池などの蓄電デバイスのコスト・安全性・寿命・大型化の動向、自然エネルギーの発電・蓄電コストの試算およびスマートグリッドの連携について詳述しております。

ご案内

 最近の自然エネルギー (太陽光発電、風力発電) の利用システムの発展はめざましいものがある。そして2011 年以降は日本国内における電力系統連係の実用化と、国際的にはスマートグリッドとの連係が本格的に検討されている。
 特に太陽光発電などは住宅用なども含めて、電力系統とは別の階層で発展してきた技術が基礎となっているので、蓄電システムを介した系統連係によるエネルギー経済への寄与には、多くの研究開発の積み重ねが必要となる。本書ではそれら国内外の研究計画の動向を含め基礎資料には最新の情報を網羅した。
 発電と蓄電の組み合わせは、ケースバイケースで扱う時間 (時定数;秒、分、時、日) の異なるシステムとなり、設備容量と蓄電容量の関係などは、技術用語なども含めてかなり理解し難い面がある。またシステムの核になる蓄電池には、種類や特性に多様性があるが、今後は大型リチウムイオン電池の開発動向を見据えての選択が課題となろう。
 最終的に実用上の大きな課題となるのはコストであるが、電力の蓄電コストについてはいくつかの前提条件をおいて試算している。本書が自然ネルギーの蓄電分野に携わる方々にとって有益な情報であることを確信してご購読をお勧めする。

目次

第1章 自然エネルギー導入計画と研究開発

  • 1. 自然エネルギー導入と研究開 (計画と現状)
    • 1.1 国内 (政府、民間) の動向
      • (1) 経済産業省のガイドライン
      • (2) 太陽光発電 (VP) と風力発電 (WT)
      • (3) 新エネルギーの国内導入実績データ
      • (4) 資源エネルギー庁のガイドライン
      • (5) 太陽電池の種類別、仕向先および用途別出荷
      • (6) メガソーラ計画
      • (7) メガソーラと蓄電システム
      • (8) 蓄電システムの促進
    • 1.2 研究開発の計画と概要
      NEDOの系統連系円滑化システム開発
    • 1.3 海外および国際機関
      海外と日本の異差
    • 1.4 参照資料

第2章 太陽光発電の特性

  • 2. 太陽光発電/PVの特性 電圧・電流、設備利用率
    • (1) ソーラセル (パネル) の出力
    • (2) ソーラセル (パネル) の出力W=電圧V×電流I
    • (3) 発電出力のパターンと特性
    • (4) 出力のピークと蓄電
    • (5) 蓄電システムとの関係
    • (6) 設備利用効率の問題

第3章 風力発電の特性

  • 3. 風力発電 (WT) の特性
    • (1) 風力発電機
    • (2) AC出力とDC出力
    • (3) DC発電とDC蓄電
    • (4) 交直変換装置と諸問題
    • (5) 小型風力発電機

第4章 蓄電用デバイス

  • 4. 蓄電用デバイス
    • 4.1 蓄電用デバイスの特性と比較
      • (1) パワー特性とエネルギー特性
      • (2) 時間のパラメーター
      • (3) リチウムイオンセルの特性
      • (4) 蓄電用デバイス
    • 4.2 セルの充放電とサイクル寿命
      • (1) セルの正常な動作領域
      • (2) 長期間使用するセルの充電とSOC
      • (3) 充電の過程とSOC
      • (4) 自然エネルギー蓄電用セル (1) サイクル特性の維持
      • (5) 自然エネルギー蓄電用セル (2) SOC幅と充放電レート
      • (6) 自然エネルギー蓄電用セル (3) パルス充電
    • 4.3 セルの安全性 (規格と運用)
      • (1) 自然エネルギー蓄電池の安全性
      • (2) 安全性規格と安全性基準
      • (3) UL、UN規格
      • (4) 安全性のガイドラインなど
      • (5) 電気事業連合会のJEAC規程
      • (6) 自然エネルギー蓄電特有の問題
      • (7) 電気用品安全法2008
      • (8) 安全試験の概要
      • (9) 自動車関係の安全試験
      • (10) 安全と時間的経過および充放電
    • 4.4 コスト問題 (セルとシステム)
      • (1) NEDOのRM2010
      • (2) セルの原材料コスト
      • (3) (正極+負極) コスト 円/kWh
      • (4) セルの製造コストと原材料

第5章 大型リチウムイオン電池

  • 5. 大型リチウムイオン電池
    開発動向と諸特性およびコスト
    • (1) NEDOプロジェクトの成果
    • (2) 北陸電力の100kWh システム
    • (3) NaS電池の概要
    • (4) NaS電池と運用
    • (5) 自動車用電池の開発動向
    • (6) 全体の開発動向

第6章 蓄電システムの利用パターンとシステム

  • 6. 蓄電システムの利用パターンとシステム
    • 6.1 太陽光発電
      • (1) 自然エネルギー発電の特性と蓄電
      • (2) 系統連系のシステム概念図
      • (3) 系統連系規程など
      • (4) 出力の平滑化と時定数、蓄電池の動作
      • (5) 蓄電システムの適用と効果
      • (6) 既存の系統へ受入可能な電力
    • 6.2 風力発電
      • (1) 風力発電の周波数変動対策
      • (2) 出力の平滑化事例、NEDOプロジェクト
    • 6.3 発電設備と蓄電システムの容量
      • (1) 容量計算の前提と計算方法
      • (2) 試算結果のプロット
      • (3) パラメーターと係数

第7章 スマートグリッドなど分散電力系との連系

  • 7. スマートグリッドなど分散電力系との連系
    • 7.1 スマートグリッドなど分散電力系との連系
      • (1) スマートグリッド
      • (2) グリッド形式の自然エネルギー蓄電
      • (3) 研究事例 (1) ユニバーサルエネルギー研究所
      • (4) 研究事例 (2) GSYuasa
      • (5) EV2Hのメリット、デメリット
      • (6) 劣化EV電池の試算
    • 7.2 スマートグリッド関係の国際規格の制定動向
      • (1) 概要
      • (2) 規格制定の経緯と動向
      • (3) まとめ
    • 7.3 IEEE 参照資料

第8章 発電と蓄電のコスト

  • 8.発電と蓄電のコスト
    • 8.1 太陽光発電のコスト
      • (1) コストの総括表
      • (2) 国内状況
      • (3) 各種発電ソースの発電コスト
      • (4) 蓄電コストの扱い方
      • (5) 住宅用ソーラ発電のコスト試算
      • (6) 補足説明とまとめ
    • 8.2 風力発電のコスト
      • (1) 設備費用をパラメーターとした試算
      • (2) 参考 kW、kWh およびコスト
    • 8.3 自然エネルギー蓄電のコスト
      • (1) 時定数1/360~12/1 の範囲で試算
      • (2) 蓄電池のイニシャルコスト
      • (3) 蓄電池システムの性格
      • (4) 蓄電システムの運転コスト計算
      • (5) 蓄電コスト \/kWh
      • (6) コストのまとめ

第9章 関連する特許と解説

  • 9.自然エネルギー発電と系統連系および蓄電システム関連特許
    • 9.1 調査のキーワードと出願状況
    • 9.2 技術内容-1
    • 9.3 技術内容-2
    • 9.4 関連特許のまとめ
    • 9.5 自然エネルギー発電と系統連系
      および蓄電システムに関連の深い特許 (抜粋)
      • (1) 関西電力/ダイヘン 1
      • (2) 関西電力/ダイヘン 2
      • (3) 住友電気工業 他
      • (4) 東京電力 1
      • (5) 東京電力 2
      • (6) 日本電池
      • (7) 三菱重工

出版社

お支払い方法、返品の可否は、必ず注文前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本出版物に関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(出版社への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

体裁・ページ数

A4判 並製本 157ページ

発行年月

2011年3月

販売元

tech-seminar.jp

価格

80,000円 (税別) / 88,000円 (税込)

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/11/25 全固体電池における技術・研究開発の現状と今後の動向 オンライン
2024/11/25 GHG:温室効果ガス削減の国内外の動向 会場
2024/11/26 リチウムイオン電池のリサイクル・リユース技術と市場の動向 オンライン
2024/11/26 グリーン水素製造のための光触媒を用いた「人工光合成」の基礎と応用、課題、最新動向 オンライン
2024/11/26 欧州のサーキュラーエコノミー政策と自動車産業 オンライン
2024/11/26 水素貯蔵・輸送材料および技術の課題・動向と水素エネルギー社会実現への展望 オンライン
2024/11/27 リチウムイオン電池の電極構成、特性と新型電池の材料技術、今後の展開 オンライン
2024/11/28 リチウムイオン電池のBMS設計と高精度残量推定手法・劣化予測手法 オンライン
2024/11/28 水電解によるグリーン水素製造への展望 オンライン
2024/12/3 カルノーバッテリー技術とPower to Heat技術に関連する高温蓄熱技術の最新動向 オンライン
2024/12/4 リチウムイオン電池のBMS設計と高精度残量推定手法・劣化予測手法 オンライン
2024/12/4 リチウムイオン電池の電極構成、特性と新型電池の材料技術、今後の展開 オンライン
2024/12/5 燃料電池、水素、アンモニアの最新動向と今後のビジネスチャンス オンライン
2024/12/6 全固体電池における技術・研究開発の現状と今後の動向 オンライン
2024/12/10 リチウムイオン電池のウェットプロセスとドライプロセス オンライン
2024/12/11 水素吸蔵材料の基礎と様々な水素貯蔵材料とその応用 オンライン
2024/12/11 導電性カーボンブラックの配合・分散技術と電池特性への影響 オンライン
2024/12/12 ペロブスカイト太陽電池の基礎から実用化に向けた課題・今後の展望 オンライン
2024/12/12 水電解によるグリーン水素製造への展望 オンライン
2024/12/13 カーボンニュートラル (CN) 社会における水素の現状と将来および技術動向 オンライン