技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

高分子架橋の基礎

実践!

高分子架橋の基礎

~架橋反応を使いこなすために~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2013年7月24日(水) 10時30分16時30分

修得知識

  • 高分子の架橋を理解する上で重要な基礎物性
  • 熱可塑性高分子、熱硬化性高分子に用いられる特徴
  • 熱架橋反応および光架橋反応の基礎
  • フォトレジスト、UV硬化など先端技術に利用される架橋反応など

予備知識

  • 化学の基礎が分かる方
    • 大学あるいは高専で化学の初級を学んだ方

プログラム

 高分子 (ポリマー) 材料はプラスチック、フィルム、繊維、ゴムなどとして広く使われだけでなく、塗料、接着剤として重要である。さらにエレクトロニクス分野などでは情報記録用部材などでは今や不可欠な材料になっている。
 高分子材料を実用的に利用する段階では、物性を向上させるために、架橋反応が広く利用されている。しかしながら、高分子科学の範囲が広いことや大学の講義時間が不足していることから、実用的に重要な架橋反応までを学ぶ機会が少ないのが実情である。
 このセミナーでは架橋反応による高分子物性の変化とその実用的な意義の観点から解説する。

  • 高分子の架橋を理解する上で重要な基礎物性についての解説
  • 熱可塑性高分子と熱硬化性高分子に用いられる高分子の特徴
  • 熱架橋反応および光架橋反応の基礎
  • フォトレジスト、UV硬化など先端技術に利用される架橋反応など
    架橋反応をどのように利用するかを中心に紹介する。
    1. はじめに
      1. 高分子の架橋反応の意義
    2. 高分子物性の基礎
      1. 高分子の分子量と物性の発現
      2. 高分子の分子間力と物性変化
      3. 結晶性高分子と無定形高分子の固体物性と熱的変化
      4. 架橋と高分子物性
      5. 高分子材料の実用化と基礎物性
        • 繊維
        • プラスチック
        • ゴム
        • 塗料
        • 接着剤への応用
    3. 熱可塑性高分子と熱硬化性高分子
      1. 熱可塑性高分子
      2. 熱硬化性高分子
      3. 架橋と弾性体
    4. 熱を利用する架橋反応
      1. イソシアナート基
      2. エポキシ基
      3. 二重結合
      4. アミノ基
      5. ケイ素化合物
        • シラノール基
        • アルコキシシリル基など
      6. 水系および粉体系架橋システム
    5. 高分子の耐熱性と熱分解
      1. 高分子の構造と熱分解
      2. 高分子の耐熱性
      3. 熱酸化分解
    6. 可逆的な架橋と分解反応:自己修復型高分子
      1. アルコキシアミノ基の反応 (TEMPOの利用)
      2. ディールスーアルダー反応
    7. 光を利用する架橋反応
      1. 有機光化学の基礎
        1. 光の特徴と光源
        2. 光の吸収と量子収率
        3. 基底状態と励起状態
        4. 蛍光とりん光
        5. ケトンの光反応
        6. エネルギー移動
      2. 高分子の光化学
        1. 高分子固体光化学の特徴:反応の不均一性と反応基の動き
        2. 光重合、光架橋、光分解、側基の光化学的変換とその意義
      3. 光架橋反応の基礎
        1. 光二量化
        2. アジド基
      4. 感光性高分子およびフォトレジスト
        1. 光二量化
        2. ジアゾニウム塩
        3. 溶解阻止型フォトレジスト
        4. 化学増幅型レジスト
      5. UV硬化技術 (表面加工技術、ナノインプリント)
        1. UVラジカル硬化
        2. UVカチオン硬化 (光ゾルーゲル硬化:無機材料の光硬化)
        3. UVアニオン硬化
      6. リワーク型高分子:光架橋と熱分解の利用
    8. おわりに: 架橋反応の今後の展望

  • 質疑応答

講師

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

5階 第1講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,667円 (税別) / 44,800円 (税込)
複数名
: 35,667円 (税別) / 37,450円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名で参加の場合、1名につき 7,350円割引
  • 3名で参加の場合、1名につき 10,500円割引 (同一法人に限ります)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/6/5 樹脂のレオロジー特性の考え方、成形加工時における流動解析の進め方 オンライン
2025/6/5 エポキシ樹脂のフィルム化と接着性の付与技術とその応用 オンライン
2025/6/5 高分子の絶縁破壊メカニズムとその劣化抑制技術 オンライン
2025/6/5 欧州における再生プラスチックの市場拡大に向けた規制と対応 東京都 会場・オンライン
2025/6/6 プラスチック製品の強度設計 オンライン
2025/6/6 樹脂用添加剤 超入門 東京都 会場
2025/6/9 高分子複合材料のレオロジーとメカニズムに基づく材料設計 オンライン
2025/6/11 加飾技術の環境負荷低減に向けた開発と自動車への応用 オンライン
2025/6/11 ポリマーアロイにおける相溶化剤の使い方、分散条件の設計、評価解析 オンライン
2025/6/11 高分子材料における結晶化プロセスの基礎、構造形成とその制御および構造解析技術 オンライン
2025/6/11 高分子材料の粘弾性の基礎と応力/ひずみの発生メカニズムとその制御・評価技術 オンライン
2025/6/12 分子シミュレーションの基礎と高分子材料の研究・開発の効率化への展開 オンライン
2025/6/13 熱分析入門 オンライン
2025/6/13 高分子材料の劣化メカニズムと高耐久化設計および劣化評価技術 オンライン
2025/6/16 UV硬化樹脂の硬化度・物性の測定評価と硬化不良・密着不良などのトラブル対策 オンライン
2025/6/16 熱分析入門 オンライン
2025/6/16 高分子材料の劣化メカニズムと高耐久化設計および劣化評価技術 オンライン
2025/6/16 可塑剤・フタル酸エステルを取り巻く国内外の規制・市場動向と今後の課題 オンライン
2025/6/17 FT-IRを用いた樹脂の劣化解析と寿命予測への活用可能性 オンライン
2025/6/17 EV等電動化モビリティ用モータと関連電装品のための高電圧絶縁技術と樹脂材料開発 オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/7/29 サステナブルなプラスチックの技術と展望
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026 (書籍版 + CD版)
2024/7/17 世界のリサイクルPET 最新業界レポート
2024/6/28 ハイドロゲルの特性と作製および医療材料への応用
2024/5/30 PETボトルの最新リサイクル技術動向
2024/2/29 プラスチックのリサイクルと再生材の改質技術
2023/10/31 エポキシ樹脂の配合設計と高機能化
2023/9/1 プラ容器 vs 紙包装 vs パウチ包装市場の現状と展望 [書籍 + PDF版]
2023/9/1 プラ容器 vs 紙包装 vs パウチ包装市場の現状と展望
2023/7/31 熱可塑性エラストマーの特性と選定技術
2023/7/14 リサイクル材・バイオマス複合プラスチックの技術と仕組
2023/3/31 バイオマス材料の開発と応用
2023/1/31 液晶ポリマー (LCP) の物性と成形技術および高性能化
2023/1/6 バイオプラスチックの高機能化
2022/12/31 容器包装材料の環境対応とリサイクル技術
2022/10/5 世界のプラスチックリサイクル 最新業界レポート
2022/8/31 ポリイミドの高機能設計と応用技術
2022/5/31 自動車マルチマテリアルに向けた樹脂複合材料の開発
2022/5/31 樹脂/フィラー複合材料の界面制御と評価