技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

自動車用樹脂グレージングの動向・展望と樹脂への要求特性および機能付与技術

自動車用樹脂グレージングの動向・展望と樹脂への要求特性および機能付与技術

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、自動車用グレージングについて、材料と要求特性、要素技術、最新動向、各国の規制について、開発の最前線で活躍する4名の講師が解説いたします。

開催日

  • 2012年4月27日(金) 10時20分 16時40分

受講対象者

  • 自動車用樹脂グレージングに関連する技術者、開発者、品質担当者

修得知識

  • 樹脂グレージングへの機能付与
  • 自動車用樹脂グレージングの開発動向
  • 自動車用樹脂グレージングの国・地域別法基準
  • 自動車用樹脂グレージングの材料要求特性

プログラム

第1部 自動車用樹脂グレージングの開発動向と国・地域別法基準および材料要求特性

(2012年4月27日 10:20~11:40)

 昨年日本においても量産車への採用がスタートしたポリカーボネート樹脂グレージングは、自動車の軽量化のための有力な手段として注目されている。
 既に10年以上の量産車への採用実績がある欧州での例を下に、ポリカーボネート樹脂自動車グレージングについての特徴・現状および課題等について述べる。

  1. ポリカーボネート樹脂自動車窓ガラスの特徴
    1. 軽量
    2. 安全
    3. デザイン
  2. ポリカーボネート樹脂自動車窓ガラスの現状
    1. 無機ガラスとの違い
    2. 欧州の状況
  3. バイエルマテリアルサイエンスの包括的技術サポート
    1. 材料
      1. 大型2材成形に適した材料
    2. 技術開発
      1. 射出圧縮成形
      2. 三次元射出圧縮成形
      3. フィルムインサート成形
    3. ハードコート サポート
    • 質疑応答

第2部 樹脂パノラマルーフの開発

(2012年4月27日 12:20~13:40)

 地球環境問題の観点より、自動車の軽量化ニーズは高まってきている。
 その中で、2011年5月、当社の樹脂パノラマルーフがトヨタ自動車(株) プリウスαに採用された。
 今回の発表では、プラスチックグレージングの概要とそれを取り巻く環境、そして、樹脂パノラマルーフの開発過程にて克服した課題とその対応の一部を紹介する。

  1. はじめに
  2. 背景 ~ 自動車を取り巻く環境
    • PGに求められる商品性
  3. 樹脂ウインドウの構成
  4. 樹脂ウインドウのメリットとデメリット
  5. 課題と対応
    1. 高耐候ハードコート技術
    2. 射出圧縮成形技術
    3. 2色成形技術
  6. 当社で生産中の樹脂ウインドウ
  7. 今後の進め方
  8. まとめ
    • 質疑応答

第3部 ハードコートの高硬度化と樹脂グレージングへの機能付与技術

(2012年4月27日 13:50~15:10)

 車両など屋外の使用用途として、シリコーンハードコートの耐擦傷性や耐候性とポリカーボネートの透明性や耐衝撃性が注目され、両者を組み合わせて車両用樹脂グレージングを実用化する動きが活発化している。
 自動車各部位のガラスに求められる性能や機能は、法基準や各メーカーの技術規格により異なり、それらを包括的に満たす性能や機能付加技術と、コストとの両立が求められている。
 本講座はシリコーンハードコートの高硬度化を中心とし、機能の付加や集約による実用化技術について事例を交えて紹介する。

  1. ハードコートへの機能付加の構想
    1. ハードコートの種類と性能
    2. 機能化と基本性能の両立
    3. ハードコートのコーティング方法
  2. 高硬度化技術
    1. 耐摩耗性と耐候性
    2. 高硬度化の各種手法
    3. 光改質による硬質化技術
    4. 硬質膜の性能
  3. 防曇性の付加技術
    1. グレージングにおける防曇性のニーズ
    2. 親水・吸水と発熱による防曇
    3. 防曇膜の性能評価
  4. 赤外線遮蔽機能の付加
    1. 赤外線遮蔽剤の特徴と選定
    2. ハードコートへの機能化粒子の分散
    3. 赤外線遮蔽ハードコートの性能と評価
  5. 複合機能化の事例
    1. 樹脂製自動車リアガラスの試作例
    • 質疑応答

第4部 超耐衝撃性アクリル板 アルトグラス シールドアップの自動車用樹脂グレ ージング用途への展開

(2012年4月27日 15:20~16:40)

 Altuglas® ShieldUp (アルトグラス シールドアップ) はアルケマ社のグループ会社であるアルトグラスインターナショナルが世界に先駆けて開発したPMMAキャスト板で、かつてない耐衝撃性、温度に影響されない高い透明性、さらに著しい耐薬品性の向上を実現した材料である。
 これらアクリルの弱点を克服することにより、既存のアクリル板市場においても使用範囲の拡大や薄肉化が期待できるだけでなく、これまでにアクリルが採用されなかった市場への導入が検討されている。
 本講演では、アルトグラス シールドアップの特長および代表的な物性を概説した後、自動車用樹脂グレージングに向けた用途展開の現状と今後の方向性について報告する。

  1. アルケマ社およびアルトグラスのご紹介
  2. アルトグラス シールドアップについて
    1. 特長
    2. 代表的物性
    3. 製造方法
  3. 自動車用樹脂グレージングへの展開
    1. 耐化学薬品性
    2. 耐衝撃性
    3. 耐摩耗性
    4. その他の特性
  4. 今後の展開
    • 質疑応答

講師

  • 福井 博之
    コベストロジャパン株式会社 ポリカーボネート事業本部 技術部
  • 奥村 和雅
    (株)豊田自動織機 PG事業整備プロジェクト 企画グループ グループ長
  • 野尻 秀智
    (株)レニアス
    執行役員 技術アドバイザー
  • 宮保 淳
    アルケマ株式会社 京都テクニカルセンター
    取締役副社長

会場

大田区産業プラザ PiO

6F C会議室

東京都 大田区 南蒲田1-20-20
大田区産業プラザ PiOの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 52,500円 (税込)
複数名
: 43,000円 (税別) / 45,150円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名で参加の場合、1名につき 7,350円割引
  • 3名で参加の場合、1名につき 10,500円割引 (同一法人に限ります)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/5/13 欧州のサーキュラーエコノミー政策動向とELV (廃自動車) 規則案 東京都 会場・オンライン
2024/5/15 UV硬化樹脂における硬化不良対策と硬化状態の測定・評価 オンライン
2024/5/16 半導体めっきの基礎とめっき技術の最新技術動向 オンライン
2024/5/16 高分子材料における添加剤の基礎知識と分析法、変色の特徴と分析技術 オンライン
2024/5/16 xEVにおける車載電子製品のサーマルマネジメント 東京都 会場・オンライン
2024/5/17 エポキシ樹脂の構造、特性と硬化剤の選び方・使い方、トラブル対策 オンライン
2024/5/17 化粧品粉体の基礎と表面処理 オンライン
2024/5/20 廃プラスチックの最新リサイクル技術の動向 オンライン
2024/5/21 ぬれ性のメカニズムと制御・測定技術 オンライン
2024/5/21 ラミネート技術の基礎・トラブル対策とヒートシール技術のポイント オンライン
2024/5/21 プラズマによる表面改質技術の基礎と応用 オンライン
2024/5/22 防汚コーティング技術の総合知識 オンライン
2024/5/22 ポリフェニレンサルファイド (PPS) 樹脂の基礎と応用技術の総合知識 オンライン
2024/5/22 プラズマCVD (化学気相堆積) 装置による高品質薄膜の成膜技術、および量産化対応 オンライン
2024/5/24 基材表面への防曇性付与と持続性の向上 オンライン
2024/5/24 塗膜の濡れ・付着・密着コントロールとトラブル対策 オンライン
2024/5/24 高分子材料における添加剤の基礎知識と分析法、変色の特徴と分析技術 オンライン
2024/5/28 樹脂成型の知識 オンライン
2024/5/28 自動車シートの座りを人間工学の眼で観る オンライン
2024/5/29 次世代バイオプラスチックの台頭と破壊的イノベーションのすすめ オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/4/15 無人配送車・システム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2024/4/15 無人配送車・システム 技術開発実態分析調査報告書
2024/4/8 自動車車内の音静粛化技術 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2024/4/8 自動車車内の音静粛化技術 技術開発実態分析調査報告書
2024/4/1 反射防止フィルム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2024/4/1 反射防止フィルム 技術開発実態分析調査報告書
2024/2/29 プラスチックのリサイクルと再生材の改質技術
2024/1/31 車室内空間の快適性向上と最適設計技術
2023/11/14 x/zEV用電池の拡大 (目標、現状とグローバルな態勢) [書籍 + PDF版]
2023/11/14 x/zEV用電池の拡大 (目標、現状とグローバルな態勢)
2023/9/1 プラ容器 vs 紙包装 vs パウチ包装市場の現状と展望 [書籍 + PDF版]
2023/9/1 プラ容器 vs 紙包装 vs パウチ包装市場の現状と展望
2023/8/31 “ぬれ性“の制御と表面処理・改質技術
2023/7/14 リサイクル材・バイオマス複合プラスチックの技術と仕組
2023/7/6 x/zEVへの転換2023 (各国の現状、目標と課題)
2023/7/6 x/zEVへの転換2023 (各国の現状、目標と課題) [書籍 + PDF版]
2023/5/31 塗布・乾燥のトラブル対策
2022/12/31 容器包装材料の環境対応とリサイクル技術
2022/10/5 世界のプラスチックリサイクル 最新業界レポート
2022/6/30 自動運転車に向けた電子機器・部品の開発と制御技術