技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

バイオマス由来モノマーの開発と応用事例

バイオマス由来モノマーの開発と応用事例

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、バイオマス由来モノマーについて取り上げ、各種ポリマーの物性、粘着剤・コーティングなどの実例、市場動向について詳解いたします。

開催日

  • 2025年2月7日(金) 10時00分 17時00分

修得知識

  • バイオマスアクリレートの基礎
  • 多官能アクリレートの使い分け
  • ポリグリセリン系アクリレートの材料特性
  • 分解性高分子の合成法の例
  • 分解性高分子の破断試験の例
  • バイオマス複合材料の例
  • バイオマス粘着剤の開発
  • バイオマス粘着剤の応用事例

プログラム

第1部 バイオマスアクリレートの種類と特徴

(2025年2月7日 10:00〜11:30)

 近年、持続可能な開発目標 (SUSTAINABLE DELVELOPMENT GOALS) に関する活動が世界的に活発になっている。展示会や各社CSRなどでも、SDGs指針を元に取り組む企業が増加している。
 一方、化学業界では、マイクロプラスチックによる海洋汚染対策や二酸化炭素の排出削減等が急務とされている。これまでプラスチック製品は主に石油ナフサから生み出されており、生産活動においては二酸化炭素を排出するのみとなっている。二酸化炭素の排出削減対策として、二酸化炭素を吸収する植物由来への原料ソース転換が考えられている。
 本発表ではアクリル酸エステルにおけるバイオマス化の開発動向についてご紹介する。

  1. アクリレートの現状と用途
    1. アクリレートとは?
    2. アクリレートの用途
  2. カーボンニュートラルへの転換
  3. バイオマス原料について
    1. バイオマス原料が求められる背景
    2. バイオマス材料の現状
  4. アクリレートのバイオマス技術・材料
    1. クリレートの原料について
    2. アクリル酸のバイオマス化
    3. アクリレートのバイオマス化
    4. バイオマスアクリレートへの置き換えの例
    • 質疑応答

第2部 ポリグリセリン系アクリレートの特性とその応用

(2025年2月7日 12:10〜13:40)

 ポリグリセリン系アクリレートの構造とその特性に焦点をあて、日々のフォーミュレーション業務に役立つ情報をご提供いたします。また、多官能アクリレートのバイオマス化の観点からも、データをご紹介したいと思います。

  1. 多官能アクリレートとは
    1. アクリレートモノマーの種類と特長
    2. 機能性アクリレートモノマーの種類と特性
    3. ポリグリセリン系アクリレートの開発コンセプト
    4. ポリグリセリン系アクリレートのモノマー特性
  2. ポリグリセリン系アクリレートの機能性
    1. 速硬化性
    2. 柔軟性 (低カール性・耐屈曲性)
    3. 硬度と柔軟性の両立
    4. 耐溶剤性
    5. 親水性
    6. 防曇性
  3. ポリグリセリン系アクリレートのアプリケーション紹介
    1. 特許情報
    2. SYシンテック ® SAシリーズの製品紹介
    • 質疑応答

第3部 バイオマスとポリトリメチレンカーボネート誘導体のブレンド

(2025年2月7日 13:50〜15:20)

 分解性高分子の多様化やバイオマスの有効利用の観点から新規高分子材料の設計について、講演者が最近の試みている研究例を紹介する。

  1. 研究概念
    1. PhD時代の研究課題:らせん高分子合成
    2. 新規高分子材料創出の考え方
  2. 分子設計に基づいた機能性高分子の合成例
    1. オリゴエチレングリコール鎖を有するトリメチレンカーボネート誘導体
    2. 光反応性部位を有するトリメチレンカーボネート誘導体
    3. 長鎖アルキル基を有するトリメチレンカーボネート誘導体
    4. 嵩高い置換基を有するトリメチレンカーボネート誘導体
    5. 種々の直鎖アルキル基を有するNビニルアミド誘導体
    6. 二重結合を主鎖に有するポリトリメチレンカーボネート誘導体
    7. 静電的相互作用を有するポリトリメチレンカーボネート誘導体
    8. 櫛型構造を有するポリウレタン誘導体
    9. 末端に機能性置換基を導入したポリ乳酸
    10. 交互積層薄膜を利用した蓄熱材粒子コーティング
  3. キトサンとポリトリメチレンカーボネート誘導体のブレンド
    1. キトサンとのブレンド材料の背景
    2. ブレンドする分解性高分子の設計 (大きな双極子モーメント)
    3. 多価アルコールを有するポリトリメチレンカーボネート誘導体合成
    4. キトサン/ポリトリメチレンカーボネート誘導体の力学強度
  4. 天然ゴムとポリトリメチレンカーボネート誘導体のブレンド
    1. 天然ゴムとのブレンド材料の背景
    2. ブレンドする分解性高分子の設計 (低いガラス転移点)
    3. セルロース微結晶へポリトリメチレンカーボネートのグラフト化
    4. 天然ゴムとセルロース/ポリトリメチレンカーボネートの力学強度
    • 質疑応答

第4部 バイオマス粘着剤の開発、応用事例

(2025年2月7日 15:30〜17:00)

 CO2排出量削減や資源循環を目的として、各社様々な環境対応製品の開発に取り組んでいる。粘着製品の環境対応には様々なアプローチがあり、バイオマス由来原料の活用と合わせて、無溶剤化、紙化 (脱プラスチックス化) 、薄膜化、リサイクル材料の活用など様々な手法を組み合わせて高機能化を図ることが重要である。
 本講座では、各種粘着剤へのバイオマス原料の導入手法や各種注意点、機械学習 (ベイズ最適化) を活用した開発効率化、および環境対応粘着ラベル製品事例について説明する。

  1. はじめに
    • 粘着ラベルの基本構造とCO2排出量削減に向けた取り組み
  2. バイオマス度とマスバランス方式について
  3. 溶剤型アクリル系バイオマス粘着剤
    1. バイオマスアクリルモノマー
    2. バイオマスタッキファイヤー
  4. エマルション型アクリル系バイオマス粘着剤
    1. 乳化重合法について
    2. タッキファイヤーエマルション添加法
    3. タッキファイヤー内添法
  5. ホットメルト型ゴム系バイオマス粘着剤
    1. ホットメルト型ゴム系粘着剤の基本配合
    2. ホットメルト型ゴム系粘着剤の粘着物性に及ぼすタッキファイヤー種の影響
  6. 機械学習 (ベイズ最適化) 活用
    1. ベイズ最適化とは
    2. ベイズ最適化による配合最適化
  7. バイオマス粘着剤を用いた環境対応粘着ラベル紹介
    • 質疑応答

講師

  • 飯塚 大輔
    大阪有機化学工業 株式会社 化成品部 化成品課
    主任
  • 宮路 由紀子
    阪本薬品工業 株式会社 研究所 素材開発グループ
    グループリーダー
  • 網代 広治
    奈良先端科学技術大学院大学 メディルクス研究センター
    教授
  • 鈴木 伸哉 (リンテック株式会社)
    リンテック株式会社 研究所 製品研究部 粘着材料研究室
    主幹研究員

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 121,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 181,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 請求書は、代表者にご送付いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/1/20 化学反応型樹脂の硬化率・硬化挙動の測定・評価法 オンライン
2025/1/20 プラスチックのリサイクル促進に向けた材料設計・成形加工の技術と知識 オンライン
2025/1/21 UV硬化の基礎と硬化不良対策および影部の硬化 東京都 会場
2025/1/21 ポリフェニレンサルファイド (PPS) 樹脂の基本特性と製造・加工技術および高機能化 オンライン
2025/1/21 分子シミュレーションによる高分子材料の内部構造と破壊メカニズムの解析 オンライン
2025/1/21 高分子材料における結晶化・ガラス転移の基礎と評価 オンライン
2025/1/21 ポリウレタン樹脂原料の基礎と最新動向 オンライン
2025/1/22 欧州連合 (EU) の食品包装規制と安全問題の最新動向 オンライン
2025/1/23 バイオマスとSAF (持続可能な航空燃料) を取り巻く最新動向と今後のビジネス・チャンス オンライン
2025/1/24 プラスチック射出成形過程の可視化とソリ変形予測技術 オンライン
2025/1/24 材料開発にレオロジーを活用するための考え方と実践 オンライン
2025/1/27 高分子の結晶化メカニズムと解析ノウハウ オンライン
2025/1/27 ポリフェニレンサルファイド (PPS) 樹脂の基本特性と製造・加工技術および高機能化 オンライン
2025/1/27 増加する廃棄CFRP/CFRTPにおけるリサイクルの課題と炭素繊維回収の最先端およびRCF活用法と産業確立への指針 オンライン
2025/1/27 カーボンニュートラルとサーキュラーエコノミーが求められる次世代自動車とプラスチック オンライン
2025/1/28 車載用プラスチック材料や成形法の基礎から最新活用法まで オンライン
2025/1/28 二酸化炭素の有効利用技術とその最新動向 会場・オンライン
2025/1/28 脱炭素と循環型経済社会の実現に向けたプラスチックリサイクルの課題と展望 オンライン
2025/1/29 カーボンニュートラル (CN) 社会と新しい再生可能エネルギーの技術動向 オンライン
2025/1/29 高分子の劣化・変色メカニズムと対策技術、評価方法 オンライン

関連する出版物