技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

チクソ性の基礎、制御、測定・評価と実用系への活用方法

チクソ性の基礎、制御、測定・評価と実用系への活用方法

~物性評価としての「チクソ性」測定のテクニックと制御 / 「チクソ性」「チクソトロピー」「擬塑性流動」の違い / 「チクソ性」を的確に評価する測定方法 / 微粒子分散系における「チクソ性」のメカニズムに基づいた制御~
オンライン 開催

視聴期間は2025年1月6日〜20日を予定しております。
お申し込みは2025年1月6日まで承ります。

概要

本セミナーでは、「チクソ性」を測定するためのテクニックを基礎から解説いたします。
また、実用系として微粒子分散系に焦点を絞り、「チクソ性」制御の考え方について概説いたします。

開催日

  • 2025年1月6日(月) 13時00分 2025年1月20日(月) 16時30分

修得知識

  • 「チクソ性」「チクソトロピー」「非ニュートン流動」の違い
  • 「チクソ性」を的確に評価するための測定手法
  • 微粒子分散系の「チクソ性」をメカニズムに基づき制御するためのコツ
  • 凝集分散系が示す粘度挙動

プログラム

 塗料やインキの流動性を表現するために、しばしば「チクソ性」という技術用語が使われますが、このような学術用語はありません。この基となる用語は「チクソトロピー」と思われますが、両者は必ずしも同じではないため、実用上、不都合が生じることになります。
 本セミナーでは、まず学術的な意味と技術的な意味の違いを明確にして、物性評価として「チクソ性」を測定するためのテクニックを紹介します。工業的に「チクソ性」が重要となる材料は微粒子分散系です。液体中に分散した微粒子は、ほとんどの場合、凝集体を形成します。「チクソ性」を支配するのは剪断流動場におけるこの凝集構造の動的変化です。凝集分散系が示すチクソトロピーや擬塑性流動など複雑な粘度挙動をメカニズムに基づいて包括的に説明するとともに、「チクソ性」に関わる最近の技術動向と展望についても概説します。学問的理解を発展させ、独創的な技術として活用いただくことを目指しています。

  1. 粘度の基礎
    1. ニュートン流動と非ニュートン流動
      1. 剪断速度と応力
      2. 粘度の定義とニュートン流動
      3. 擬塑性流動
      4. ダイラタント流動
      5. 降伏挙動
    2. 時間依存性流動
      1. チクソトロピー
      2. レオペクシー
      3. チクソ性
      4. 履歴現象と平衡流動曲線
  2. チクソトロピーの測定と注意点
    1. 測定装置とその選択
      1. 回転粘度計の特徴
      2. 試料に対応した装置選択
    2. 測定プログラムの設定
      1. 二段階剪断法とヒステリシスループ法
      2. チクソトロピー回復過程の測定
  3. コロイド化学の基礎と凝集分散系の非ニュートン流動
    1. 粒子間相互作用と粒子の凝集
      1. 電気二重層
      2. ζ電位
      3. DLVO理論
      4. 高分子による分散安定効果
      5. 高分子の架橋凝集作用
    2. 通常の凝集分散系における非ニュートン流動
      1. 凝集分散系の擬塑性流動
      2. 三次元網目構造の形成と降伏挙動
  4. チクソトロピー性制御の基本概念
    1. 二粒子間相互作用とチクソトロピー
    2. 凝集の空間構造とチクソトロピー
    3. パーコレーション理論の応用
  5. 微粒子分散系の粘度コントロール
    1. 非凝集分散系の粘度挙動
    2. 凝集分散系の粘度コントロールに関する新技術
      1. 粘度レベルと流動パターンの独立制御
      2. 粒子間のベクトル的性質と粘度挙動
  6. 微粒子分散系が示す特異な粘度挙動
    1. 異方性粒子分散系の逆チクソトロピー
    2. ナノ粒子分散系のダイラタント流動
  7. チクソ性に関わる最近の動向と技術展望
    1. 官能評価とチクソ性
    2. 規格基準と粘度調整
    3. パラメータ特許とチクソ性
    • 質疑応答

講師

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 32,400円 (税別) / 35,640円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,750円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 32,400円(税別) / 35,640円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

アーカイブ配信セミナー

  • 「ビデオグ」を使ったアーカイブ配信セミナーとなります。
  • 当日のセミナーを、後日にお手元のPCなどからご視聴ができます。
  • お申し込み前に、 視聴環境 をご確認いただき、 視聴テスト にて動作確認をお願いいたします。
  • 別途、ID,パスワードをメールにてご連絡申し上げます。
  • 視聴期間は2025年1月6日〜20日を予定しております。
    ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/12/23 熱可塑性エポキシ樹脂の基礎と応用 オンライン
2024/12/24 粘度、粘弾性の測定法とデータの読み方、活用例 オンライン
2024/12/24 プラスチックフィルムの種類、添加剤、 製膜、応用、評価 オンライン
2024/12/25 加工の基礎と機械加工技術 オンライン
2024/12/25 乳化・分散・攪拌の基礎と操作およびスケールアップ評価 オンライン
2024/12/25 粒子・粉体の混合・分散技術の基礎と応用・トラブルシューティング オンライン
2024/12/27 架橋剤を使うための総合知識 オンライン
2024/12/27 静的・動的光散乱法を中心とした粒径計測の基礎と応用 オンライン
2025/1/7 高感度化フォトレジスト材料の合成・設計・開発技術 オンライン
2025/1/7 高品質スラリー調製のための分散技術とその安定化、評価方法 オンライン
2025/1/8 高分子・ポリマー材料の合成、重合反応の基礎、プロセスと工業化・実用化の総合知識 オンライン
2025/1/10 ゴム材料のトライボロジー入門 オンライン
2025/1/20 プラスチックのリサイクル促進に向けた材料設計・成形加工の技術と知識 オンライン
2025/1/23 粉体・微粒子の表面処理と機能性ナノコーティング技術 会場・オンライン
2025/1/24 トラブルのない上手な粉体装置・設備のエンジニアリング オンライン
2025/1/30 熱可塑性エラストマーの総合知識 オンライン
2025/1/30 重合反応の基礎・応用 オンライン
2025/1/31 高分子へのフィラーのコンパウンド技術の基礎と応用 オンライン
2025/2/5 粉体・微粒子の表面処理と機能性ナノコーティング技術 オンライン
2025/2/6 エポキシ樹脂 2日間総合セミナー オンライン

関連する出版物

発行年月
2021/12/24 動的粘弾性測定とそのデータ解釈事例
2021/10/29 金属ナノ粒子、微粒子の合成、調製と最新応用技術
2021/7/30 水と機能性ポリマーに関する材料設計、最新応用
2021/7/28 プラスチックリサイクル
2021/6/29 UV硬化樹脂の開発動向と応用展開
2021/5/31 重合開始剤、硬化剤、架橋剤の選び方、使い方とその事例
2021/5/31 高分子材料の劣化・変色対策
2021/4/30 建築・住宅用高分子材料の要求特性とその開発、性能評価
2021/2/16 ポリマーアロイ/ブレンドにおける相溶性・分散条件の最適設計、評価応用の最新技術
2021/1/29 高分子材料の絶縁破壊・劣化メカニズムとその対策
2020/11/30 高分子の延伸による分子配向・結晶化メカニズムと評価方法
2020/11/30 高分子の成分・添加剤分析
2020/10/30 ポリウレタンを上手に使うための合成・構造制御・トラブル対策及び応用技術
2020/9/30 食品容器包装の新しいニーズ、規制とその対応
2020/3/31 自己修復材料、自己組織化、形状記憶材料の開発と応用事例
2020/1/31 添加剤の最適使用法
2020/1/31 溶解度パラメータ (SP値・HSP値) の求め方と微粒子の分散安定化への活用術
2019/12/20 高分子の表面処理・改質と接着性向上
2019/10/31 UV硬化技術の基礎と硬化不良対策
2019/1/31 マテリアルズ・インフォマティクスによる材料開発と活用集