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接触角測定の注意点と表面自由エネルギー解析への応用

動的表面張力を上手に測定するヒントが得られる

接触角測定の注意点と表面自由エネルギー解析への応用

~接触角、表面自由エネルギーの考え方と測定、解析する際のポイント~
オンライン 開催

視聴期間は2024年9月10日〜20日を予定しております。
お申し込みは2024年9月10日まで承ります。

概要

本セミナーでは、ぬれ性・接触角測定の基礎から解説し、表面ぬれ性と接着性・離型性・防汚性・洗浄性などの関係を詳解いたします。

開催日

  • 2024年9月10日(火) 10時30分 2024年9月20日(金) 16時30分

受講対象者

  • 超撥水の応用分野に関連する技術者
    • ディスプレイ
    • 電極材料
    • 太陽電池
    • 燃料電池
    • 衣料品・繊維
    • ガラス など
  • 超親水の応用分野に関連する技術者
    • ナノエレクトロニクス
    • 医療材料
    • プリント基板
    • LCD
    • 熱交換器
    • 燃料電池
    • 衣料品 など
  • 超親水・超撥水を製品開発に応用したい方
    • 防汚
    • 防雪
    • 防氷
    • 防曇
    • セルフクリーニング など

修得知識

  • 接触角、表面張力、表面自由エネルギーの基本概念
  • 接触角測定の注意点
  • 表面自由エネルギー解析の方法

プログラム

 材料表面のぬれ性は、親水化や撥水化の技術だけでなく接着性、離型性、防汚性、洗浄性等にも密接に関連しています。ぬれ性を評価するための代表的な手法の1つが接触角測定です。接触角は、測定そのものは簡単ですが、材料の表面特性をきわめて鋭敏に反映します。ぬれ性の良否を決めるのは、液体、固体の表面張力 (表面自由エネルギー) です。表面張力は分子間力に由来します。分子間力にはいくつかの発現機構がありますが、その機構に応じて、表面張力をいくつかの成分に分解しようというのが成分分けの概念です。これによって、ぬれ性をはじめとする界面現象をより深く理解することができます。そして、ある理論に基づいて、表面張力の成分を計算で求めようというのが表面自由エネルギー解析といわれる手法です。
 本講義では、ぬれ性評価の基本となる接触角と表面張力の概念について説明したのち、これまでの相談事例などを踏まえ、接触角の測定上の注意点を解説します。さらに応用として、表面自由エネルギー解析の手法と注意点について解説します。

  1. ぬれと接触角
    1. 接触角とは
    2. ぬれ性と接触角との関係
    3. 接触角から何がわかるか
    4. 接触角測定の表面感度 ? 膜厚と表面被覆率
  2. 表面張力
    1. 表面張力とは
    2. 液体の表面張力が大きくなるとぬれ性はどうなるか
    3. 表面張力から何がわかるか
  3. ぬれ現象の理解
    1. 界面張力とは
    2. 固体の表面張力の意味
    3. 固体の表面張力が大きくなるとぬれ性はどうなるか
    4. Youngの式〜接触角と表面張力との関係
    5. ぬれ性を制御するにはどうすればよいか
  4. 表面張力の理解
    1. 表面張力の定義
    2. 表面自由エネルギーとは
    3. 表面張力は何に由来するか
    4. 表面張力と水素結合との関係
    5. 表面張力とフッ素との関係
    6. 液滴はなぜ丸くなるか
    7. 表面張力と温度との関係
  5. 表面粗さと接触角
    1. Wenzel理論
    2. Cassie理論
    3. 親水表面を撥水化するにはどうすればよいか
  6. 接触角の測定方法と測定上の注意点
    1. 接触角の測定方法
    2. 接触角は10°ばらついてアタリマエ
    3. 接触角は何回測定すればよいか
    4. 接触角と表面汚染 ? 大気曝露時間、汚染量
    5. 各種洗浄による接触角の変化
    6. 接触角の定義をどうするか〜液量依存性と経時変化
    7. 固体表面の帯電の影響
    8. 試液として蒸留水は使えない?
  7. 表面自由エネルギー解析
    1. 表面自由エネルギーの成分分けとは
    2. 表面自由エネルギー解析から何がわかるか
    3. 付着・分離と表面自由エネルギー: Dupreの式
    4. どんなときにどんな分子間力がはたらくか
    5. Fowkesの理論と検証
    6. 解析の実際: Kaelble理論の例
    7. なぜエネルギー成分に注目するのか
    8. 界面の作りやすさとエネルギー成分との関係
    9. 付着性・接着性・離型性・防汚性とエネルギー成分との関係
    10. 表面張力が同じでも、ぬれは異なる
  8. 表面自由エネルギー解析の注意点
    1. 解析理論の未確立
    2. 液体の組み合わせによって解析結果が異なる
    3. 接着性評価に表面自由エネルギー解析を適用できるか
    • 質疑応答

講師

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 45,000円 (税別) / 49,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 99,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 148,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

アーカイブ配信セミナー

  • 当日のセミナーを、後日にお手元のPCやスマホ・タブレッドなどからご視聴・学習することができます。
  • 配信開始となりましたら、改めてメールでご案内いたします。
  • 視聴サイトにログインしていただき、ご視聴いただきます。
  • 視聴期間は2024年9月10日〜20日を予定しております。
    ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。
  • セミナー資料は別途、送付いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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2025/1/29 常温型フッ素コーティングによる防湿・絶縁・耐酸・撥水・撥油・離型技術とPFAS規制 オンライン
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2025/2/12 プラスチック加飾技術の最新動向と環境負荷低減に向けた展望 オンライン

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