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ゴムの架橋と特性解析・制御

ゴムの架橋と特性解析・制御

~ゴム弾性の基礎、変形・劣化解析、動的架橋・リサイクル技術~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、ゴムの基礎から解説し、ゴムの弾性、ゴムの架橋状態・構造、長期信頼性・長寿命化に向けた疲労・劣化解析法について詳解いたします。

開催日

  • 2024年6月6日(木) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 架橋ゴムに関連する材料技術に携わる技術者・研究者
  • 架橋ゴム製品に関連する生産技術に携わる技術者・研究者

修得知識

  • ゴム弾性の基礎
  • ゴムの物性・構造解析の基礎
  • ゴムの変形・劣化解析
  • ゴムの分子運動性解析
  • 動的架橋熱可塑性エラストマーの構造制御・ナノフィラー複合化
  • 架橋高分子のマテリアルリサイクル

プログラム

 架橋ゴムは、他の材料に類を見ない高伸長性と変形回復性を併せもつ「ゴム弾性」を示す。その発現には、高分子鎖が液体に近い活発な運動状態にあることと、伸長時の高分子鎖の塑性流動を防止する架橋の存在が不可欠である。
 本セミナーでは、まず「ゴム弾性」における架橋の役割を理解し、それに関連する物性・構造の解析法の基礎について解説する。つぎに実用的な観点から、架橋ゴム製品の長期信頼性・長寿命化に向けた技術開発の基盤となる変形および劣化挙動の解析手法として、ゴムの分子運動性評価に有効なパルス法NMRとその応用について解説する。さらにSDGsに関連した資源循環型社会の構築を背景に、ゴム弾性を示す易リサイクル材料の位置づけにある熱可塑性エラストマー (TPE) として、架橋反応の導入が必要な動的架橋TPEを対象とするナノフィラー分散制御による高機能化技術、また「選択的架橋切断」を基本とする架橋ゴムのマテリアルリサイクル技術についてそれぞれ紹介する。

  1. ゴムの物理 – ゴム弾性を理解する –
    1. ゴムの三次元網目構造と力学的性質
    2. ゴムにおける弾性力発生とエントロピーとの関係
    3. ゴム弾性と高分子鎖の形態変化および分子運動の関係
    4. NMR緩和と高分子の分子運動
  2. ゴムの架橋状態・構造を調べる – 架橋点形成~変形・劣化 –
    1. 高分子の特性解析 (キャラクタリゼーション) – 分子特性と物質特性 –
    2. ゴムの架橋状態・構造解析
      • ゴムの架橋状態 (反応) ・構造の解析手法
      • ゴムの解析手法における最近の進歩 – 量子ビームの応用 –
    3. ゴムの力学および劣化挙動解析 – パルス法NMRの応用 –
      • パルス法NMRの原理とゴムの分子運動性評価
      • パルス法NMRを用いたゴムの劣化 (熱酸化) 解析
      • 劣化に伴う架橋状態変化と破壊特性値との関係づけ – 分子運動解析 –
  3. 動的架橋熱可塑性エラストマー (D – TPE) の高機能化技術 – ナノフィラー複合化 –
    1. ポリマーブレンドの相分離構造を利用したナノフィラーの分散制御手法
    2. ナノフィラー分散制御D – TPEの力学物性
  4. 架橋ゴムのマテリアルリサイクル技術
    1. 選択的架橋切断によるゴム再生技術 – 高品質の元原料化 –
    2. ゴム再生/動的架橋の組合せによる高機能化技術

講師

  • 福森 健三
    愛知工業大学 工学部 応用化学科 応用化学専攻
    教授

主催

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お問い合わせ

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(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

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「案内の希望」をご選択いただいた場合、1名様 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
複数名で同時に申込いただいた場合、1名様につき 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。

  • R&D支援センターからの案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
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    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
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