技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

癒着防止材の各種外科での選定、使用法

癒着防止材の各種外科での選定、使用法

~今後の製品開発のポイント、現場のニーズ、新規癒着防止材の薬事承認取得までの道のり~
オンライン 開催

開催日

  • 2024年1月18日(木) 10時00分 17時30分

プログラム

第1部 消化器外科領域での腹腔鏡手術を踏まえた癒着防止材の臨床ニーズ

(2024年1月18日 10:00〜11:00)

 近年、腹腔鏡下手術の普及に伴い難易度の高い手術も広く行われるようになった。また平均寿命の延長に伴い複数回の手術をうける患者の増加が想定され、腹腔鏡下手術においても癒着防止材の需要が増加する可能性がある。今回、臨床医の視点から腹腔鏡下手術における癒着防止材の使い分けと問題点について提示する。

  1. 癒着防止材
    • 癒着防止材は必要か?
    • 癒着防止材の現状と問題点
    • 将来に向けて癒着防止材のあり方
  2. 腹腔鏡下手術における製品開発のポイント
    • 質疑応答

第2部 手術で不妊症をつくらない!産婦人科手術癒着防止材の選択

(2024年1月18日 11:15〜12:15)

 女性の社会進出と晩婚化に伴い生殖年齢の女性が受ける手術は増加傾向であり、術後癒着が問題視される。また不妊治療の保険適用化や社会的卵子凍結の助成事業など目まぐるしく動く妊孕性関連のマーケットで正しい理解が求められる。
 本セミナーでは上記2つの点にフォーカスし、不妊治療の概略と今後の動向について、そして生殖年齢女性が受ける手術内容と術後癒着を予防する観点で術中何に配慮すべきか、癒着防止材の選択方法についてポイントを解説する。最後に、癒着防止材周辺で抱える現場のニーズをお伝えし、製品開発の一助となる情報を提供する。

  1. なぜ不妊目線で癒着防止材を考える必要があるのか?
  2. 癒着が不妊と関与する理由を理解する
  3. 妊娠成立のメカニズムと不妊症の原因
  4. 不妊治療の概略
  5. 癒着に配慮した手術とは?
  6. 本邦で使用される癒着防止材の特徴
  7. 生殖外科領域の手術と癒着の関連性を理解する
  8. 子宮筋腫核出術
  9. 帝王切開子宮瘢痕症 (帝王切開瘢痕症候群)
  10. 子宮鏡手術・子宮内操作
  11. 子宮内膜症 (特に深部子宮内膜症)
  12. 今後求められる不妊防止にむけた癒着防止材周辺の課題
  13. 子宮内腔への癒着防止
  14. 卵管内への癒着防止
  15. 腹腔内の癒着防止材
    • 質疑応答

第3部 泌尿器科手術における癒着防止材の選択と適切な使用法

(2024年1月18日 13:00〜14:00)

 演者はダビンチやヒノトリによるロボット手術や腹腔鏡手術を行っている。また医療機器開発などの医工連携にも力を入れている。本セミナーでは当院で実施している泌尿器科の外科手術の実際と、そこで使用される癒着防止材の現状、問題点と癒着防止材の将来像について言及したい。

  1. 泌尿器科での代表的な外科手術
  2. ロボット、内視鏡での手術の実際
  3. 術後癒着が発生するとなぜ困るのか
  4. 癒着防止材の使用と使い分け
  5. 臨床現場からの癒着防止材へのニーズ
    • 質疑応答

第4部 胸部手術における術後癒着防止材のニーズ

(2024年1月18日 14:15〜15:15)

 現在まで胸腔内に保険適応となる癒着防止材はない。何故、腹部と比較して手術後の癒着防止処置が広がらなかったのか?今後、術後癒着防止材の適応が胸腔内にも広がっていくと考えられる理由は?胸腔内では、どのような癒着防止材が望まれるか?

  1. 呼吸器外科手術について
    • どのような疾患に対してどのような手術を施行しているか。
    • 癒着が問題となる2回目以降の手術が必要な状況は?
  2. 胸腔内の癒着について
    • 初回手術時でも胸膜癒着を認める場合は少なくない。
    • 手術後の胸膜癒着により2回目以降の手術の難易度が極端にあがる。
  3. 現在の胸膜補強シートやフィブリン糊使用後の癒着
    • 酸化再生セルロースシートは癒着防止効果が期待できる。
    • ポリグリコール酸シートは高度の癒着を起こす。
    • フィブリン糊は評価困難である。
  4. 胸腔内の術後癒着防止の現状と胸腔内で望まれる癒着防止材について
    • 質疑応答

第5部 生体適合性インジェクタブルゲルを用いた癒着防止材の開発

(2024年1月18日 15:30〜16:30)

 近年の手術手技の進歩に伴い、低侵襲な内視鏡やカテーテルによる投与を可能とする次世代癒着防止材の開発が望まれている。本講座では、最新の癒着防止材開発研究例を紹介する。また、私達の研究グループが開発した生体適合性高分子によるインジェクタブルゲルを用いた癒着防止材について、その特徴などを紹介する。

  1. 固体状癒着防止材の現状について
  2. インジェクタブルゲルについて
  3. インジェクタブルを用いた低侵襲式癒着防止材の開発研究最前線
  4. キチンナノファイバーゲルを用いたインジェクタブル癒着防止材の開発
  5. 組織再生能を併せ持つインジェクタブル癒着防止材の開発
    • 質疑応答

第6部 フィルム状ゼラチンからなる新規癒着防止材の特徴、有効性

(2024年1月18日 16:40〜17:30)

 術後癒着は、疼痛、腸閉塞や不妊症などの合併症、再手術時の癒着剥離に伴う臓器損傷などのリスク増加の原因となっている。現在、複数の合成吸収性癒着防止材が臨床において広く使用されているが、それぞれに特徴があり利点と課題を抱えている。我々は、既存製品の課題に対して独自技術により適度なコシと柔軟性を有するゼラチンフィルムを開発した。本講演では開発の経緯から、薬事承認取得までの道のりについて報告したい。。

  • 当社の事業展開
  • 開発の経緯
  • 開発品の特徴
  • 治験成績
  • 使用方法
  • 質疑応答

講師

  • 萩原 謙
    日本大学病院
    外来医長 助教
  • 佐古 悠輔
    聖路加国際病院 女性総合診療部
    医員
  • 重村 克巳
    神戸大学医学部附属病院 泌尿器科
    教授
  • 水谷 栄基
    JCHO東京山手メディカルセンター 呼吸器外科
    医長
  • 長濱 宏治
    甲南大学 フロンティアサイエンス学部 生命化学科
    教授
  • 江津 宗昭
    グンゼ株式会社 メディカル事業部 商品開発センター 薬事・臨床開発課

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 121,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 181,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/9/20 医療機器の生物学的安全性試験の基礎をふまえた各国規制比較と試験実施/評価 オンライン
2024/9/24 中国・香港・台湾・韓国・インド・ASEAN主要国の薬事規制比較と現地対応ノウハウ オンライン
2024/9/25 人工知能の医療検査への応用事例と関連法規制 オンライン
2024/9/25 医療機器の企画開発から薬事承認申請までの各段階におけるメディカルライティングの留意事項 オンライン
2024/9/25 CAPAの具体的な実施方法セミナー オンライン
2024/9/26 メディカルライティング入門講座 オンライン
2024/9/26 医療機器における品質システム全体へのリスクマネジメント活動の実施に関する要求事項と具体例 オンライン
2024/9/26 医療機器の市場ニーズ調査・マーケティング手法のポイント オンライン
2024/9/26 ユーザビリティエンジニアリング要点セミナー オンライン
2024/9/27 医療機器・ヘルスケア製品におけるEOG滅菌バリデーション/放射線による包装滅菌バリデーション・安定性試験の具体的実施例 オンライン
2024/9/27 医療機器の設計開発 オンライン
2024/9/27 変革・イノベーションを継続する組織・デジタル人材づくりのポイント オンライン
2024/9/30 医薬品や医療機器の早期承認取得のためのPMDA申請戦略とスムーズに合意を得る方法 オンライン
2024/10/2 中国・香港・台湾・韓国・インド・ASEAN主要国の薬事規制比較と現地対応ノウハウ オンライン
2024/10/2 人工知能の医療検査への応用事例と関連法規制 オンライン
2024/10/4 メディカルライティング入門講座 オンライン
2024/10/4 MDR (欧州医療機器規則) アプローチのための技術文書作成と照会事項への対応 オンライン
2024/10/4 中国における最新の医療機器輸出・販売時の課題および法改正・規制の影響 オンライン
2024/10/7 医療機器の生物学的安全性試験の基礎をふまえた各国規制比較と試験実施/評価 オンライン
2024/10/7 医療機器における品質システム全体へのリスクマネジメント活動の実施に関する要求事項と具体例 オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/4/30 生体センシング技術の開発とヘルスケア、遠隔診断への応用
2024/4/22 トプコングループ (CD-ROM版)
2024/4/22 トプコングループ
2022/12/31 機械学習・ディープラーニングによる "異常検知" 技術と活用事例集
2022/9/30 5G時代のデジタルヘルスとその事業化
2022/8/31 医療機器の設計開発における統計的手法とそのサンプルサイズ設定
2021/11/10 医療機器製造におけるバリデーション基礎講座
2021/10/18 医療機器の設計・開発時のサンプルサイズ設定と設定根拠
2021/10/15 医療機器のプロセスバリデーション (PV) と工程管理
2021/4/28 医療機器の保険適用戦略
2021/4/28 医療機器の保険適用戦略 (製本版 + ebook版)
2021/3/15 体温計 (CD-ROM版)
2021/3/15 体温計
2020/10/28 QMS/ISO関係をふまえた医療機器「プロセス」「滅菌」「包装」「ソフトウェア」バリデーションの進め方
2020/7/31 生体情報センシングと人の状態推定への応用
2020/4/30 生体情報計測による感情の可視化技術
2019/11/21 医療機器企業におけるリスクマネジメントセミナー (オンデマンド)
2019/11/21 医療機器企業におけるリスクマネジメントセミナー (DVD)
2019/6/27 FDAが要求するCAPA導入の留意点
2018/7/31 医薬品・医療機器・再生医療開発におけるオープンイノベーションの取り組み 事例集