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中空粒子の作製技術と樹脂の高機能化

中空粒子の作製技術と樹脂の高機能化

~低誘電、低屈折、反射防止~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、中空粒子について取り上げ、低誘電率・低屈折率・断熱性・軽量性等、中空粒子の高機能化のための膜厚、大きさ、形態のコントロール手法を解説いたします。

開催日

  • 2023年4月28日(金) 10時30分 16時30分

修得知識

  • スーパーエンプラの種類と特徴
  • スーパーエンプラの代表的な合成方法
  • スーパーエンプラ微粒子などの新規調製方法
  • スーパーエンプラの課題と展望
  • テンプレートを用いない高分子微粒子の中空化
  • テンプレートを用いないシリカ粒子の中空化
  • テンプレートフリーによる中空化のメカニズム
  • 中空ナノ粒子を中心としたナノ粒子に関する基本的な知識
  • 中空ナノ粒子の特性
  • 中空ナノ粒子の特徴
  • 中空ナノ粒子の評価方法
  • 中空ナノ粒子を用いたナノコンポジット光学材料の実用例
  • ミクロンオーダー中空粒子の特徴とその応用例

プログラム

第1部 高性能高分子微粒子の創製 – 中空微粒子を中心として –

(2023年4月28日 10:30〜12:10)

 高性能高分子 (スーパーエンプラ) は安全や安心を支える重要な材料である。スーパーエンプラは、力学特性、耐熱性 (耐熱分解性、耐熱変形性) 、耐薬品性、耐放射線性や電気特性などに優れているが、これらの性能を追求すればするほど背反的に溶融成型性やキャスト成型性の低下を招いてしまい、成型加工手段がないために材料として使うことが難しい。スーパーエンプラの優れた性能を損なうことなく材料化する新しい成型方法 (重合相変化法) が開発され、フィラーや微粒子が調製できるようになってきている。具体例を紹介しながら新しい材料としての可能性を講述する。

  1. 高性能高分子 (スーパーエンプラ) とは
    1. スーパーエンプラの定義と分類
    2. スーパーエンプラの合成方法
      • ポリエステル
      • ポリアミド
      • ポリイミドなど
    3. スーパーエンプラの課題
  2. スーパーエンプラの高次構造制御
    1. 高次構造形成法
    2. 結晶性材料の調製例
      • 針状結晶
      • 3次元網目状針状結晶 (不織布形状)
      • ナノリボン
      • 螺旋リボンなど
    3. 微粒子の調製例
      • 中空微粒子
      • ディンプル微粒子
      • 毬栗状微粒子など
  3. 今後の展望
    • 質疑応答

第2部 シリカ系中空粒子の特性とその応用

(2023年4月28日 13:00〜14:40)

 内部に空間を有する中空粒子は種々の特徴的な性質を有する。さらにそのサイズや形状、材質を制御するによって、低屈折率、低誘電率といった有用な特性を発現する。ナノサイズの微粒子とし、樹脂とコンポジット化することで反射防止光学薄膜として応用することができる他、ミクロンオーダーの粒子をフィラーに用いることで樹脂の誘電率を始めとする電気特性の制御が期待できる。
 今回、ナノ/ミクロンサイズの中空シリカ粒子とその応用について実例を示しながら、その可能性について紹介する。

  1. はじめに
  2. ナノ微粒子
    1. ナノ微粒子の特性
    2. ナノ微粒子の形状制御
  3. 中空ナノ粒子の特徴と構造
    1. 中空ナノ微粒子の形状
    2. 中空ナノ粒子の特徴
    3. 中空ナノ粒子の評価
  4. 中空ナノ粒子の応用例
    1. 反射防止フィルムの設計
    2. 反射防止フィルムの原理
    3. 中空ナノ粒子を用いたナノコンポジット薄膜
    4. さらなる高機能化
  5. ミクロンオーダー中空粒子 (バルーン粒子)
    1. バルーン粒子の特徴と構造
    2. バルーン粒子の応用例
  6. おわりに
    • 質疑応答

第3部 中空ナノ粒子の合成と応用展開

(2023年4月28日 14:40〜16:30)

 中空微粒子は多種多様な用途で応用展開されている。この合成法の多くはテンプレート法、すなわちコア粒子を除去し、粒子内部空間を作製する方法である。本講座ではこの除去工程を必要としないテンプレートフリー法、加熱操作のみで微粒子の内部に中空構造を作る方法を講演する。

  1. ソープフリー乳化重合法のメカニズム
  2. 油溶性開始剤による発泡メカニズム
  3. 高分子微粒子の中空化
  4. 粒子表面上のゾル ? ゲル法による複合微粒子の合成
  5. シリカ微粒子の中空化

講師

  • 木村 邦生
    岡山大学 学術研究院 環境生命科学学域
    教授
  • 荒金 宏忠
    日揮触媒化成 株式会社 ファイン研究所 MM第二研究グループ
    マネージャー
  • 山本 徹也
    名古屋大学 大学院 工学研究科 化学システム工学専攻
    准教授

主催

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  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

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