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マテリアルズインフォマティクスを活用した材料開発の実践とベイズ最適化の適用

マテリアルズインフォマティクスを活用した材料開発の実践とベイズ最適化の適用

~実際の開発事例からマテリアルズ・インフォマティクスで成果を出すポイントや見えてきた課題を掴む~
オンライン 開催

開催日

  • 2023年2月7日(火) 10時00分 17時00分

修得知識

  • 素材、材料開発を加速するためのマテリアルズ・インフォマティクス導入の事例
  • マテリアルズ・インフォマティクスを進めるために必要とされる組織、人材、技術要件
  • マテリアルズ・インフォマティクスを素材、材料開発に適用するために必要とされる実験計画、データ利活用の実践方法
  • マテリアルズ・インフォマティクスの素材、材料開発への活用事例
  • マテリアルズ・インフォマティクスを進める上での環境構築の考え方
  • 第一原理計算の基本的な考え方と運用法の実例
  • 機械学習を用いた分析の基本的な考え方と運用の実例
  • ベイズ最適化の基礎
  • ベイズ最適化を材料開発に適用する上でのポイントや注意点

プログラム

第1部 マテリアルズインフォマティクスの導入、データ整備と材料開発への活用事例

(2023年2月7日 10:00〜11:30)

 多くの素材・材料企業が、マテリアルズ・インフォマティクス (MI) などのデータサイエンスを活用したデータ駆動型の研究開発体制への変革を進めている。当社においても、材料開発、シミュレーション、評価分析等の幅広い専門領域の人材が協創することによって、独自のマテリアルズ・インフォマティクスを推進し、近年では、データ駆動型開発で提案された材料の顧客採用や現場での実装など、実際の成果が見えてきている。
 本講座では、素材・材料開発において、有効にマテリアルズ・インフォマティクスを活用するために、当社がおこなってきたマテリアルズ・インフォマティクス推進の戦略、人材育成、データ活用の実践、そしてマテリアルズ・インフォマティクスの活用事例について述べる

  1. 当社R&Dの目指す姿
  2. マテリアルズ・インフォマティクスの導入
    1. マテリアルズ・インフォマティクスによって期待すること
    2. マテリアルズ・インフォマティクス推進に必要な要件と効果を最大化するための当社の取り組み
  3. マテリアルズ・インフォマティクスを活用し開発を推進できる人材育成
    1. 材料開発力vs データサイエンス力
    2. マテリアルズ・インフォマティクス人材育成の見える化・仕組み化、そして全社展開へ
  4. 材料・素材開発を加速するために求められるマテリアルズ・インフォマティクス技術
    1. 実験計画法、データ取得、マテリアルズ・インフォマティクスへの展開
    2. データベースプラットフォーム構築
  5. マテリアルズ・インフォマティクスの材料・素材開発への活用事例
    1. フィルム製品の自動配合設計による品質予測システムの構築
    2. 押出成形製品における添加剤配合設計
    3. IT関連部材原料の構造設計
  6. 今後の展開
    • 質疑応答

第2部 マテリアルズインフォマティクスを活用したポリマーの効率設計

(2023年2月7日 12:10〜13:40)

 ポリマー系におけるマテリアルズインフォマティクス (MI) の活用事例として、ベイズ最適化による熱可塑ポリマー探索と、熱硬化性フィルムの原料配合の最適化の研究事例を紹介する。量子化学計算と機械学習との比較や、構築した予測モデルの適用限界、実験研究者による樹脂配合設計との比較についても言及する。

  1. マテリアルズインフォマティクス (MI) について
    1. はじめに
    2. 材料開発における課題
  2. 活用事例1:熱可塑性ポリマーの効率的設計
    1. 予測モデル構築
    2. 機械学習と計算科学との比較
    3. ポリマー物性予測と適用限界
    4. ベイズ最適化による効率的なポリマー設計
  3. 活用事例2:熱硬化性樹脂フィルムの設計
    1. 原料配合系の予測モデル構築
    2. 原料配合の探索
    3. 熟練研究者と機械学習モデルとの比較
  4. まとめ
    • 質疑応答

第3部 マテリアルズインフォマティクスを活用した無機半導体光材料の開発

(2023年2月7日 13:50〜15:20)

 光吸収材料の開発においては、用途に合わせた屈折率やバンドギャップを示す物質を選択することが重要である。これらの材料探索におけるマテリアルズ・インフォマティクス (MI) 技術について、当社での取り組みを題材に、基礎となる知識・進め方の一例についてご紹介したい。

  1. マテリアルズ・インフォマティクス環境の構築
  2. 無機材料におけるマテリアルズ・インフォマティクスの実例
    1. テーマの設定・予備知識
    2. 計算シミュレーションによる材料物性予測と結果
    3. 機械学習による物性予測と結果
  3. まとめ、マテリアルズ・インフォマティクスとDXについて
    • 質疑応答

第4部 材料開発へのベイズ最適化の適用とそのポイント

(2023年2月7日 15:30〜17:00)

 本講演では、材料研究者の目線から見た際の、ベイズ最適化を材料開発に適用する上でのポイントや注意点に関して紹介します。

  1. 背景 AIやロボットを活用した研究開発の重要性
    1. 材料合成における現在の課題 – 探索空間の多次元化 –
    2. ベイズ最適化とロボットを組み合わせた「自律的」物質合成とは
    3. AI、ロボット、研究者が協働するデジタルラボラトリとは
    4. デジタルラボラトリが研究環境に与えるインパクト
  2. 材料開発の現場でベイズ最適化を活用するには?
    1. ベイズ最適化の基礎
    2. ベイズ最適化による合成条件最適化のシミュレーション
      - 何回実験すれば最適化が完了するのか? –
    3. スパース推定を用いたベイズ最適化
    4. 複数のサンプルを並列処理するには?
    5. 複数の物性値を最適化するには?
    6. 適切な課題設定の方法は?
    7. ベイズ最適化で従来より優れた材料は開発できる?
    8. ベイズ最適化を実際に行うには?
    • 質疑応答

講師

  • 新明 健一
    積水化学工業 株式会社 先進技術研究所 情報科学推進センター MI推進グループ
    グループ長
  • 南 拓也
    株式会社レゾナック 計算情報科学研究センター
    チーフ・リサーチャー
  • 井野 雄介
    富士フイルム株式会社 ICT戦略部 インフォマティクス研究所
    研究員
  • 中山 亮
    東京大学 理学系研究科 化学専攻 固体化学研究室
    特任助教

主催

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: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)
複数名
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    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
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  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
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  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
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  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
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本セミナーは終了いたしました。

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