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車載リチウムイオン電池のリユースの取組みと規制、課題、認証制度の動向

車載リチウムイオン電池のリユースの取組みと規制、課題、認証制度の動向

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、リチウムイオン電池の資源を持続可能な循環で利用していくための研究事例、分離、回収、再利用などの技術とその安全性や経済性の課題を詳解いたします。

開催日

  • 2022年11月16日(水) 10時00分 16時50分

受講対象者

  • リチウムイオン電池を使用する機器の設計に携わっている方
  • リチウムイオン電池及び使用機器の販売に携わっている方
  • リチウムイオン電池の処理にお困りの方
  • リチウムイオン電池およびその搭載製品の開発者や評価者
  • 車載電池リユースビジネスに従事されている方、また検討されている方

修得知識

  • 蓄電池リサイクルに関連する法令の基礎知識
  • 蓄電池リサイクル工程や技術に関する基礎知識
  • 市場実態と対応する制度の施行状況に関する基礎知識
  • LIBの物理、劣化メカニズム
  • 劣化とインピーダンスの関係
  • インピーダンスを用いた劣化診断技術
  • 中古電池の循環利用スキームの1例を知ることができる
  • リユース電池認証を含め、蓄電システムに関する認証制度概要

プログラム

第1部 リチウムイオン電池、自動車用電池のリサイクル、リユースおよび規制の動き

(2022年11月16日 10:00〜11:30)

 リチウムイオン電池は高い性能を有しており、多方面に広く使用されるようになってきた。一方、電解液に可燃性の溶液を使用している等、発火しやすいと言う特徴も持っており、市場での発火事故も少なくない。
 本講演では従来蓄電池とリチウムイオン電池を対比しながら、蓄電池の廃棄やリサイクルに関する法規制、処理の実態やそこで見られる課題について解説する。

  1. リサイクル関連法令
    1. リサイクル関連の法体系
    2. 廃掃法の概要
    3. 資源有効利用促進法の概要
    4. 個別リサイクル法の概要
  2. 蓄電池のリサイクル
    1. 蓄電池の処理工程
    2. 蓄電池のリサイクルシステム
    3. 生産量と回収量
    4. 蓄電池の資源価値
  3. リサイクル・リユース技術の開発状況や課題
    1. リサイクル技術
    2. リユース技術
    3. リサイクル事業者の取り組み
    4. リサイクル・リユースにおける課題
  4. リサイクル現場での事故実態と課題
    1. リサイクル現場での事故実態
    2. 事故の概要
    3. 課題と制度の施行状況
    • 質疑応答

第2部 インピーダンスを用いた電池の性能推定と劣化診断技術

(2022年11月16日 12:30〜14:00)

 リチウムイオン電池 (LIB) は様々な物理的・化学的・機械的現象が複合的に発生している複雑なシステムです。性能評価や劣化診断を適切に行うためには、電池の内部現象の把握と正確な計測が不可欠です。
 本セミナーでは、LIBの基礎事項・電気特性の計測技術・それらを元にした劣化診断技術について包括的に解説いたします。特に、交流インピーダンス法について特に重点的に取り上げ、劣化診断技術とその適用可能範囲について説明します。

  1. リチウムイオン電池の基礎と性能指標
    1. リチウムイオン電池の挙動
    2. 基本的なパラメーター
      • 容量
      • OCV
      • 内部抵抗
      • SOC
      • SOHなど
    3. 電池の劣化メカニズム
    4. 電池の性能指標・劣化指標
    5. 電池の劣化とインピーダンスの関係の概観
  2. リチウムイオン電池のインピーダンス
    1. 基本原理
    2. 解析手法
      • 等価回路解析
      • 緩和時間解析など
    3. 各種過渡現象とインピーダンスの関係
    4. インピーダンスの正確な測定
  3. インピーダンスを用いた性能推定と劣化診断
    1. 電池の劣化に伴うインピーダンスの変化
    2. 電池の劣化診断技術の概観
    3. ルールベースの劣化診断の実例
    4. 機械学習ベースの劣化診断の実例
    • 質疑応答

第3部 車載リチウムイオン電池のリマニュファクチャリング

(2022年11月16日 14:10〜15:40)

 車載LiBを車両以外の製品にリマニュファクチャリングし、循環利用することでCO2削減を図り、新たなリユースビジネスを構築するための開発事例を紹介する。本開発事例は環境省からの委託事業で実施した内容になり、3ヵ年の事業成果を知ることができる。

  1. リコーグループ/リコー環境事業開発センターの取り組み
    1. リコーグループの環境経営への取り組み
    2. リコー環境事業開発センターの取り組み
    3. リユース・リサイクルセンターの取り組み
    4. 年度 環境省委託事業
    5. 実証事業の目的とビジネスモデル概要
    6. ビジネスモデル検証
    7. 回収物流の実証
    8. 実証機検証
    9. 2018年度のまとめ
    10. 年度 環境省委託事業
    11. ビジネスモデル検証
    12. LiBパック輸送試験
    13. LiBパック選別技術開発
    14. フィールド機実証
    15. LCA/CO2削減量の試算
    16. 2019年度のまとめ
    17. 商品化に向けたマイルストーン
    18. 年度 環境省委託事業
    19. 事業概要
    20. 背景・課題
    21. ビジネスモデル検証
    22. システム概要
    • 質疑応答

第4部 車載用蓄電池のリユース電池認証と定置用蓄電システムについて

(2022年11月16日 15:50〜16:50)

 2050年のカーボンニュートラルの実現に向けて、再生可能エネルギーの拡大が望まれる中、調整力の選択肢の中で、蓄電システムの需要が見込まれる。一方、蓄電システムに組み込まれるリチウムイオン蓄電池については、海外での火災事故が相次いでいることから、安全規格に適合したものを使用することが適切である。こうしたことから、蓄電システムの安全規格及びその第三者認証の取得メリット等の周知を行う。更に、2022年2月1日からのサービス開始を発表したJETリユース電池認証について解説する。
 リユースバッテリーの安全性を加味した認証制度は世界初の試みとなります。この講座では、アプリケーション側である蓄電システムの認証制度から、JETリユース電池認証のご説明まで幅広く情報をご提供いたします。

  1. JETの紹介
  2. 蓄電システムの適用規格の概略
    1. リチウムイオン蓄電池 (部品規格)
    2. 安全規格
      • JIS C 4412
      • JIS C 4441
    3. 系統連系
  3. 認証サービス及びそのメリット等
    1. 系統連系保護装置認証で適用される電池関係の認証
    2. 補助金事業との関係を含めたJETが提供する電池関係の認証
    3. JETリユース電池認証
    • 質疑応答

講師

  • 鹿島 理
    株式会社GSユアサ 産業電池生産本部 産業電池製造部 品質管理グループ
    リーダー
  • 森 匠
    日置電機 株式会社 SMユニット
    主任研究員
  • 福家 正剛
    株式会社リコー 環境・エネルギー事業センター 循環型ソリューション開発室 リユース開発推進グループ
    サブリーダー
  • 児玉 正近
    一般財団法人 電気安全環境研究所
    ビジネス推進部長

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 121,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 181,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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