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CO2を利用した燃料の製造技術

CO2を利用した燃料の製造技術

~合成液体燃料・メタネーション~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、回収したCO2を活用した合成燃料 (e-fuel等) の製造技術から課題までを解説いたします。

開催日

  • 2022年3月15日(火) 10時30分 16時15分

受講対象者

  • 二酸化炭素と再生可能エネルギーを利用した合成燃料の製造技術に関心のある方
  • 企業、大学、行政等の研究機関、企画部門でカーボンニュートラルに向けた技術開発課題を検討されている方
  • 事業企画、経営企画、環境SDGS、TCFD担当
  • 既存設備を活用してご負担を抑制しながら、トランジション期の低炭素化推進からカーボンニュートラル達成をシームレスで進める手法に関心のある方
  • 燃料・熱利用のカーボンニュートラル化・非化石化、非化石電力の高効率キャリア技術、非化石電力と非化石燃料のセクターカップリング技術、CO2の有効利用技術に関心のある方

修得知識

  • カーボンニュートラル技術の現状と課題
  • メタネーション技術の基礎
  • 再エネ水素 (水電解装置)
  • カーボンニュートラルの基礎
  • メタネーションによる二酸化炭素削減効果
  • 社会実装への道筋 (適用例)
  • グリーン水素とグリーンメタンの類似性
  • SOECメタネーション技術の原理、特徴、ポテンシャル

プログラム

第1部 脱炭素社会、一次エネルギー転換に向けた合成液体燃料の現状と課題

(2022年3月15日 10:30〜12:00)

 2050年の二酸化炭素排出量実質ゼロに向けて様々な取り組みが行われている。一次エネルギー源が化石燃料から再生可能エネルギーになると、航空機や船舶に使用する液体燃料は人工的に製造する必要がある。本講座では太陽光や風力から得られる電力と水と二酸化炭素を用いて液体燃料を合成する技術の詳細に関して以下の項目に従い解説する。将来の燃料選択の1つとして期待される合成液体燃料の製造技術について体系的に理解するとともに、関連技術の現状と今後の見通しに関しての理解を深めていただきたい。
 本講座は、脱炭素時代のエネルギー利用方法や物質生産のための考え方から、技術の現状と解決すべき課題に関して解説する。

  1. 合成液体燃料製造の意義
    1. 脱炭素の必要性
    2. 化石燃料から再生可能エネルギーへ一次エネルギーの転換
    3. エネルギー貯蔵密度の比較
    4. 脱炭素社会での移動体燃料
  2. 合成液体燃料製造プロセスと電解・触媒技術の現状と課題
    1. 再生可能エネルギーとCO2からの燃料・化学品製造プロセス
    2. フィッシャー・トロプシュ (FT) 合成触媒技術について
    3. CO2からのFT合成プロセスの種類
    4. CO2直接FT合成触媒の研究動向
  3. 海外の技術開発動向
    • 質疑応答

第2部 CO2を利用したメタネーション技術の取り組み

(2022年3月15日 13:00〜14:30)

 地球温暖化防止は地球規模で解決する喫緊の課題であり、エネルギー源を脱炭素化させて、産業革命以来の産業構造を大きく変革する時代が到来している。我が国も2020年10月に「2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現」を目指すこと、2021年4月には「2013年度比46%減」を2030年に向けた新たな目標として掲げ、国内産業の構造変革を促している。
 脱炭素社会の実現に向けて、徹底した省エネルギー、再生可能エネルギーの主電力化、DXを用いたエネルギーの効率的利用に加えて、水素、アンモニア燃料、CCUS/カーボンリサイクルが、第6次エネルギー基本計画に記載されている。
 本企画では、CCUS/カーボンリサイクル技術の中でも最も注目されているメタネーション技術は、2021年6月28日に「メタネーション推進官民協議会」が設立され本技術の早期社会実装を目指して、導入課題の検討が本格的に始まった。
 再エネ水素とCO2から都市ガスの主成分であるメタンを合成すれば、現状の社会的インフラをそのまま利用することができ、喫緊の課題であるCO2削減に短期で貢献できる技術であり、歴史的に言えば日本生まれの技術であって、脱炭素社会の実現に向けて世界戦略となり得る技術であることをPRしたい。

  1. メタネーション技術
    1. 脱炭素技術、メタネーションとは? 当社の触媒の特徴
    2. メタネーション技術のメリット
  2. メタネーション技術開発の歴史~過去~
    1. 世界初のPower to Methane 0.1Nm3 – CH4/h
    2. 東北工業大学 1Nm3 – CH4/h
    3. 世界におけるメタネーション技術の実証試験
  3. 再エネ水素~グリーン水素 水電解開発の歴史 (過去)
    1. 日立造船の水電解開発の歴史
    2. 再エネからの水素変換
    3. PEM型水電解装置の大型化
  4. 第6次エネルギー基本計画に向けたメタネーション技術の政策動向~過去・現在~
    1. 脱炭素社会の実現に向けて~第6次エネルギー基本計画~
    2. 「2050年に向けたガス事業の在り方研究会」ガスの役割 イメージ
    3. メタネーション推進官民協議会
    4. 日立造船が取り組むナショナルプロジェクト
  5. メタネーション技術の普及・拡大~将来~
    1. CCR研究会メタネーション技術の普及・拡大
    2. CCR研究会「船舶カーボンリサイクルWG」の活動例
    3. 船舶WGの活動例の背景 ~ 運輸部門での特筆すべきトピックス ~
    4. 船舶用代替燃料に関する現在の評価
  6. 拡がるメタネーション技術の将来~各業界での適用検討
    • 質疑応答

第3部 SOECメタネーション技術革新による高効率グリーンメタン (非化石メタン) 合成への挑戦

(2021年6月28日 14:45〜16:15)

 メタネーションは、天然ガス・都市ガスのユーザーが既存の利用機器・設備等をそのまま活用しながらコストを抑えて脱炭素化を円滑に進めることができる合理的な手法です。SOECメタネーション技術 (高温電解・ガス合成技術) は、水電解水素製造をも上回る非常に高いエネルギー変換効率で非化石電力によりグリーンメタン等非化石燃料を合成可能な革新的技術、非化石電力の高効率キャリア技術、非化石電力と非化石燃料のセクターカップリング技術として期待されています。
 本講演では、本技術等の概要とポテンシャル、当社の取り組み、今後の展望などについてご紹介します。

  1. 都市ガス原料と供給ガスの変遷、低炭素化の追求
    1. 都市ガス原料と供給ガスの変遷
    2. 天然ガスへの燃料転換、高度利用による低炭素化の推進
  2. 燃料・熱分野のカーボンニュートラル化と燃料の非化石化
    1. 2050カーボンニュートラルに関する動向
    2. 燃料のカーボンニュートラル化 (非化石化:グリーントランスフォーメーション) の重要性
    3. グリーン成長戦略 (“次世代熱エネルギー産業”の新設) ・エネルギー基本計画の動向
  3. グリーンメタン (非化石メタン) とSOECメタネーション技術
    1. グリーン水素とグリーンメタン (非化石メタン) の製造・利用サイクルの比較
    2. 革新的SOECメタネーション技術の概要と特長、ポテンシャル
  4. SOECメタネーションに関する当社の取り組み
    1. 当社の本技術開発関連保有技術と取り組み状況
    2. 革新的金属支持型SOECの開発
  5. 今後の展望
    1. 都市ガス業界のビジョン
    2. メタネーション技術開発のエネルギー政策上の重要性
    3. SOECメタネーション技術の社会実装に向けたロードマップ
    4. 革新的SOEC技術の広い分野への展開・連携の可能性
  6. おわりに

講師

  • 里川 重夫
    成蹊大学 理工学部 物質生命理工学科
    教授
  • 熊谷 直和
    日立造船 株式会社
    顧問
  • 大西 久男
    大阪ガス株式会社 エネルギー技術研究所 SOECメタネーション開発室
    統括室長

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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