技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

セルロースナノファイバー応用技術・課題と脱炭素社会への展望

循環型社会に期待の素材

セルロースナノファイバー応用技術・課題と脱炭素社会への展望

~プラスチックや無機ナノ粒子との複合化、担体としてのポテンシャル、透明な紙、断熱材応用 / LCA (ライフサイクルアセスメント) やコスト試算… etc.~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、グリーン成長戦略にも取り上げられ、注目を集める新素材のセルロースナノファイバー (CNF) について基礎から解説いたします。
第1部ではその基本特性や、CNFの潜在的な機能・性能を高度に発揮させたキラーアプリケーション開発に役立つ技術情報や最新研究事例を、第2部では過去の環境省の実証事業などを踏まえながら、LCA視点からCNF材料の展望を解説いたします。

開催日

  • 2022年1月20日(木) 13時00分 16時40分

受講対象者

  • セルロースナノファイバーで課題を抱えている方
  • セルロースナノファイバーの応用分野の技術者、研究者、開発者、企画担当者
    • 高分子複合材料
    • 医療材料
    • 食品素材
    • 化粧品素材
    • エネルギー関連材料
  • セルロースナノファイバーの技術者、研究者、開発者、企画担当者

修得知識

  • セルロースナノファイバーの調製法
  • セルロースナノファイバーの構造
  • セルロースナノファイバーの基本特性
  • セルロースナノファイバーの表面・配列・集積制御
  • セルロースナノファイバーの複合化
  • セルロースナノファイバーの応用事例
  • セルロースナノファイバーの現状の課題と対策

プログラム

第1部 CNFの基礎とキラーアプリ創出へ向けた技術動向

(2022年1月20日 13:00〜15:30)

 近年は製紙産業を中心にセルロースナノファイバー (CNF) の量産設備が稼働しており、商品化に至る事例も出てきましたが、新素材であるがゆえ、依然コスト高の問題に直面するケースが多いと聞きます。この現状を打破するため、CNFの研究分野において、現コストを吸収し、かつ、将来的な量産効果も期待できる “キラーアプリケーション” の開発が急務とされています。キラーアプリケーションの実現には、潜在的なCNFの機能・性能を高度に発揮させ、既存の競合材料にはない “効率” や “付加価値” を生み出す技術体系の確立が必須といえます。
 本講座では、CNF1本の構造理解を進めたのち、キラーアプリケーションの実現にむけたアカデミアの取り組みを中心に、フィルムやエアロゲル、樹脂複合体などの最新の研究事例を順次解説します。

  1. CNFの基本特性
    1. CNF1本の精密構造
      • 結晶性
      • 18本鎖モデル
      • 表面官能基と欠陥の分布
    2. CNF分散体の自己組織化、液晶相の形成
    3. フィルム (透明な紙)
      1. フィルムの基本特性
      2. 成膜プロセスとナノ構造及び物性との相関
      3. 厚みのある透明板材への展開
        • 高強度
        • 熱的異方性
        • 耐水性
        • 難燃性
    4. エアロゲル (透明な断熱材)
      1. エアロゲルの基本特性
      2. 蒸発乾燥によるエアロゲル形成、高強度・自己消火性
      3. 凍結乾燥によるエアロゲル形成、透明性・断熱性
  2. 複合化:界面構造と相互作用の制御
    1. プラスチックとの均一複合化、理想的な補強に要する界面構造
    2. プラスチック複合化の最新動向、Pickeringエマルションの活用
    3. 無機ナノ粒子との複合化、機能性の発現、担体としてのポテンシャル
    4. その他の複合化事例
  3. LCA及びコスト試算
    • 質疑応答

第2部 LCA視点から見たCNFとカーボンニュートラル社会への展望

(2022年1月20日 15:40〜16:40)

 菅前首相の宣言により、日本も低炭素社会からカーボンニュートラル社会 (脱炭素社会) へと、2050年に温室効果ガス排出量ゼロという目標に向けた政策・戦略が打ち出された。そのような中、グリーン成長戦略にも取り上げられ注目を集めるバイオマス新素材であるCNF (セルロースナノファイバー) についてLCA視点から過去の環境省の実証事業を踏まえながら展望を説明する。

  1. 取り巻く環境問題
    1. 地球環境問題の本質
    2. 地球温暖化を中心とする地球の健康状態
  2. LCA (ライフサイクルアセスメント) とは
    1. ライフサイクルアセスメントとは?
    2. LCAの算定方法について
    3. LCAの活用・用途
  3. カーボンニュートラル社会
    1. カーボンニュートラルとは?
    2. カーボンニュートラル社会に向けた各国の目標と気候変動対策
    3. 日本のカーボンニュートラル社会に向けた目標
    4. 企業のカーボンニュートラル社会に向けた動向
  4. 各国のLCAに係る動向
    1. 自動車に係るLCA政策や規制の動向
    2. EUにおける動向
    3. 日本における動向
  5. CNFへの期待
    1. セルロースナノファイバーとは
    2. セルロースナノファイバーの政策の位置づけ
    3. セルロースナノファイバーを活用した事業
    4. セルロースナノファイバー製品等のCO2排出量削減算定ガイドライン
    5. セルロースナノファイバーへの期待
    • 質疑応答

講師

  • 齋藤 継之
    東京大学 大学院 農学生命科学研究科
    教授
  • 鶴田 祥一郎
    (一社)サステナブル経営推進機構 コンサルティング事業部
    部長代理

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 30,400円 (税別) / 33,440円 (税込)
複数名
: 20,000円 (税別) / 22,000円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 20,000円(税別) / 22,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 30,400円(税別) / 33,440円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 40,000円(税別) / 44,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/4/9 バイオマス、生分解材料におけるLCAの算出、算定 オンライン
2024/4/16 ライフサイクルアセスメント (LCA) の考え方と実践方法 オンライン
2024/4/16 微生物によるカーボンリサイクル オンライン
2024/4/18 企業の脱炭素化に向けた環境省の取り組みと支援施策 東京都 会場・オンライン
2024/4/24 天然植物繊維を強化材とする複合材料の基礎と応用 東京都 会場
2024/4/24 環境視点のサステナブル事業開発入門 オンライン
2024/4/26 セルロースナノファイバーの技術動向と複合化・成形、使用への考え方・活かし方 オンライン
2024/4/26 バイオマスプラスチックの設計と低環境負荷、機能性の両立 オンライン
2024/4/26 二酸化炭素資源化におけるマテリアル・バイオ技術融合の重要性と微生物による新規バイオ技術の最先端および展望 オンライン
2024/5/14 熱可塑性エラストマー (TPE) の基礎と生分解性TPEの開発 オンライン
2024/5/16 化学・材料分野における「LCA」、GHG排出量計算、「Scope3」への対応、(自動車などユーザー企業への) 情報開示、その活用 オンライン
2024/5/16 繊維リサイクルの最新動向と課題・今後の方向性 オンライン
2024/5/27 熱可塑性エラストマー (TPE) の基礎と生分解性TPEの開発 オンライン
2024/5/29 エクセルギーの基礎と実践的な計算・解析方法 オンライン