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EVをはじめとした次世代自動車とリチウム資源・コバルト資源の最新動向

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EVをはじめとした次世代自動車とリチウム資源・コバルト資源の最新動向

~電気自動車市場とリチウムイオン電池原料"コバルト" "リチウム"の相関性にも言及~
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概要

本セミナーでは、電気自動車、燃料電池自動車、天然ガス自動車など次世代自動車の世界的な市場動向や各国の関連政策動向と車載用途も増え、更なる供給の逼迫が予想されるリチウムイオン電池原料 (リチウム、コバルト) の開発状況、価格動向について解説いたします。

開催日

  • 2020年7月16日(木) 13時00分 16時30分

プログラム

 2019年年末からの中国を震源地とした新型コロナウイルスの感染が、多くのエネルギー専門家の予想を超えて2020年4月には世界に広がり、日本と世界の自動車産業を震撼させている。2020年3月には、日本の新車販売は1割近く減少し、世界の自動車生産は4割程度減少している。新型コロナウイルスの収束が見通せず、外出の自粛、耐久消費財購入心理の冷え込みにより、今後も世界の自動車販売台数は、さらに減少することが見込まれている。電気自動車の販売も、短期的には伸び悩んでいる。
 他方、新型コロナウイルス後も見据えた動きも見え始めている。2020年に入ってからも、日本を含めた世界において、一段と電気自動車シフトが加速している。早くも自動車生産を再開した中国は、2019年に電気自動車をはじめとするNEV (新エネルギー車) を一定割合販売することを義務付ける規制を開始し、2040年までにフランス、英国が、ガソリン自動車、ディーゼル自動車の販売禁止を打ち出した。2020年の東京オリンピックは1年延期されるものの、世界の自動車産業は、100年に1度といえる大きな変革を求められている。
 第1に地球環境保護への環境対応車の開発がある。地球環境問題解決、低炭素社会の構築、脱化石燃料等への動きから、次世代自動車として、燃料電池車 (FCV) 、電気自動車 (EV) 、プラグ・イン・ハイブリッド車 (PHV) 、天然ガス自動車、低燃費ガソリン車の開発・普及が、世界の自動車企業によって競われている。
 燃料電池車は、水素と酸素を反応させて電気を作る燃料電池による自動車として、究極のエコ・カーとされる。しかし、クリーン・ディーゼル車の環境対応性能の限界から、フォルクス・ワーゲン、GM、BMWをはじめとした世界の巨大自動車メーカーと中国企業は、燃料電池車と比較して、技術的に構造が簡単な電気自動車 (EV) 開発に、舵を切っている。世界の電気自動車の普及台数は500万台、2019年の販売台数は200万台を超えている。電気自動車も、リチウム・イオン電池の技術進歩により、1度の充電による走行距離が300キロを超えているものの、ガソリン自動車と比較して、「短い航続距離」、「少ない充電ステーション」、「高価な蓄電池」が課題となっている。しかし、リチウム・イオン電池の技術革新と価格低下により、2040年には、世界の電気自動車の保有台数は、自動車保有台数全体の15%に相当する2億8,000万台に達するという予測もある。意欲的な見通しにおいては、2040年の世界の電気自動車市場は、新車販売の50%以上を占める。
 燃料電池車で先行するトヨタも、系列メーカー、競合他社とともに、電気自動車の開発強化を行っている。電気自動車は、スマート・フォンと比較して、1万倍近くのリチウム・イオン電池の容量を必要とし、レアメタルであるリチウム資源の偏在と、正極材に使うリチウムとコバルトというレア・メタルの価格も上昇基調にある。
 米国においては、カリフォルニア州は、2018年からZEV (排ガスゼロ車) 規制が強化され、販売台数の一定割合を、電気自動車等のZEVとすることが求められている。また、シェール・ガス革命によって天然ガス価格が下落し、米国においては、圧縮天然ガス自動車 (CNG) 、LNG (液化天然ガス) 自動車の開発・普及が進んでいる。天然ガス自動車は、世界で2,400万台を超えている。さらに、既存のガソリン車の燃費向上も急速に進んでいる。
 第2に自動運転、カー・シェア、ライド・シェア等の新たな自動車の将来像が現実のものとなりつつあることが挙げられる。2021年の東京オリンピック以降には、AI (人工知能) を活用した、自動運転車の普及が本格化する可能性がある。電気自動車、自動運転車の普及は、既存の自動車企業、部品メーカーとIT企業の提携を通じて、日本の自動車メーカーの勢力図を変貌させる可能性が強い。むしろ、新型コロナウイルス収束後には、世界各国が、景気対策として、地球環境に優しい次世代自動車育成の支援策を強化する可能性が強い。リチウム・イオン電池については、正極材、負極材、電解液、セパレーター等の素材において、日本企業が強みを持ち、ノーベル賞にもつながった。電池の低価格化、大容量化の開発競争が行われている。
 全固体リチウム・イオン電池の開発、リチウム、コバルト、ニッケル資源の開発状況と価格を見通し、2030年に向けて、電気自動車をはじめとした次世代自動車の未来像を展望し、電気自動車を取り巻く最新動向と今後のビジネス・チャンスについて次世代自動車の第一人者が明確に解説する。

  1. 新型コロナウイルスの感染拡大と電気自動車の開発動向 – 自動車販売の減少
  2. 地球環境に優しい次世代自動車の現状と今後の動き – 電気自動車とPHV
  3. 次世代自動車の普及状況とガソリン自動車の競争力と生き残り策
  4. 欧米における次世代自動車への政策動向と推進支援策 – ガソリン車販売禁止
  5. 日本における次世代自動車への普及政策の今後 – 燃料電池車と電気自動車
  6. 燃料電池車のメリットとデメリット – 量産化への制約
  7. 電気自動車のメリットとデメリット – 自動運転、蓄電池の価格と性能
  8. 電気自動車はデファクト・スタンダードとなるのか – 中国、カリフォルニア州
  9. 天然ガス自動車のメリットとデメリット – 米国のシェール・ガス革命
  10. 燃料電池車の普及の可能性と市場規模 – 燃料電池トラック、バス
  11. 水素ステーションの普及の可能性と市場規模 – 水素社会の促進策
  12. 電気自動車と充電ステーションの普及の可能性と今後の市場規模
  13. リチウム・イオン電池に係わる日本企業の強み – 中国、韓国との競争
  14. リチウム資源の現状と今後の価格動向 – リチウム資源の開発動向
  15. コバルト資源の開発と今後の開発動向 – コバルト価格の今後
  16. 電気自動車は自動車の中心となるのか – 今後の販売台数の見通し
  17. 天然ガス自動車と天然ガス・ステーションの普及の可能性と市場規模
  18. 自動運転技術の革新動向とライド・シェアによる次世代自動車の新たな動き
  19. ハイブリッド車、低燃費ガソリン車の開発の現状と可能性 – コロナ禍とアジア
  20. 次世代自動車への日本企業のとるべき最適な戦略 – 景気対策とCASE
    • 質疑応答

講師

主催

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