技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

洗浄バリデーションに関する基準をどう決めるか? どう評価するか?

洗浄バリデーションに関する基準をどう決めるか? どう評価するか?

~最新規制を考慮した具体的な進め方・残留限度値設定の考え方とは~
東京都 開催 会場・オンライン 開催

開催日

  • 2020年6月17日(水) 10時30分 16時30分

プログラム

第1部 洗浄バリデーションにおける残留限度値の許容範囲とホールドタイム (DHT/CHT) 設定方法

(10:30~13:00)

 専用設備であっても分解物等のキャリーオーバーが懸念されるので洗浄バリデーションが必要である。また、CHTは放置中の装置の汚染リスクを考慮するもので、天井・床等の非接薬部での交叉汚染リスクを考察する必要がある。残留許容値について規制当局は毒性データに基づく設定を要請する方向にあるが、そこにはいろんな問題がある。こうした、悩ましい問題への対応策について、演者の経験に基づいて具体策に提案する。

  1. 企業が患者に約束すべきは
    1. 洗浄バリデーションは、交叉汚染対策の単なる一手段ということ
    2. 洗浄バリデーションのHow – toはまだまだ発展途上
    3. 洗浄対象物に思い込みをしない
    4. 薬物と設備材質との相性も要注意
    5. Leachables/Extractablesの同定
    6. 消毒すれば微生物は大丈夫?
    7. 非日常的作業後の洗浄にも留意
  2. 洗浄開始まで/使用するまでの放置期間 (DHT/CHT) に注意
    1. 放置中に設備に何が起こる?
    2. 接薬部位以外にも配慮がいる
    3. 環境モニタリングデータを過信するな
    4. 床、壁の残留許容量はどう考えるか
  3. 異品種有効成分の残留許容値設定
    1. FourmanとMullin論文の影響
    2. 一日最小投与量の0.1%以下基準とその問題点
    3. 10ppm基準
    4. 目視限度基準
    5. 投与量基準から健康ベース暴露限界値 (HBEL) へ
    6. ISPERISK Mappの論点
    7. EMA (欧州医薬品庁) ガイドラインが主導へ
    8. 毒性発現臓器 (組織) は物質により特徴が
    9. 動物データの人への外挿による問題
  4. 不純物・分解生成物の残留許容値設定
    1. ICH Q3ガイドラインを適用
    2. 遺伝毒性不純物はどう考えるか
    3. ICH M7変異原性不純物ガイドライン
  5. 洗浄剤の残留許容値設定
    1. LD50を用いることの議論
  6. 微生物の残留許容値設定
  7. 可視異物の残留許容値設定
  8. 残留許容値に関する私見
    • 質疑応答・名刺交換

第2部 サンプリング方法と箇所の設定、回収率の判断基準

(13:50~16:30)

 全ての接薬部位の残留量を計測することは不可能であり、結局は特定箇所の部分サンプリングの結果から残留量を推定せざるを得ない。サンプリング場所を間違えると残留を見逃す可能性がある。信頼性 (再現性) の高いサンプリング方法の設定だけでなく、接薬表面積をどこまで考慮するかも残留量の計算値に影響する。
 さらに、適切なスワブ材や抽出溶媒を選定しているかを回収率で確認しておく必要もある。このような残留量を測定する上での考慮点と対策を提案する講座である。

  1. 各種サンプリング法の特徴と問題点
  2. サンプリング箇所の設定
    1. どこからどれ位サンプリング?
    2. サンプリングで注意すべきこと
  3. スワッブ材/抽出液ろ過用フィルター材の選定
    1. スワッブ溶媒の選定
  4. TOC等によるオンラインモニタリング
  5. 接薬表面積の算出
  6. 洗浄剤の選定
    1. アルカリ性洗浄剤の特徴
    2. 酸性洗浄剤の特徴
    3. 超音波洗浄の留意点
  7. CIPの留意点
    1. 洗浄しにくい箇所 (Worst case Location)
  8. 回収率テスト
    1. 回収率テストの例
    2. 回収率の計算
    3. 回収率と残留値の推定計算
    4. TOCを使った回収率テスト
    • 質疑応答・名刺交換

講師

会場

東京流通センター

2F 第5会議室

東京都 大田区 平和島6-1-1
東京流通センターの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 47,500円 (税別) / 52,250円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 47,500円(税別) / 52,250円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/8/8 滅菌バリデーション講座 (基礎 + 実践) オンライン
2024/8/8 滅菌バリデーション基礎講座 オンライン
2024/8/8 CSV超入門 オンライン
2024/8/8 バイオ医薬品における申請をふまえたCMCレギュレーション対応とCTD作成入門講座 オンライン
2024/8/8 次世代抗体における特許戦略の構築と新たな視点 オンライン
2024/8/8 製造・品質試験/輸送・安定性試験/承認申請コース 全3コース オンライン
2024/8/8 再生医療等製品・遺伝子治療用製品の製造・品質試験の実際と未来 オンライン
2024/8/9 化粧品製造における微生物トラブルと解決法及び微生物に関する試験法 オンライン
2024/8/9 バイオ医薬品におけるタンパク質の凝集分析と処方決定までの具体的事例 オンライン
2024/8/13 製造販売後におけるRWD (リアルワールドデータ) 利活用の実際 オンライン
2024/8/13 滅菌製品および無菌医薬品における微生物試験の実務とバリデーションのポイント オンライン
2024/8/15 三極 (日米欧) の規制・承認体制に基づいた治験薬GMPのポイントと設備管理・適格性評価 オンライン
2024/8/16 医薬品事業開発における導出/導入・契約、交渉業務の基礎 オンライン
2024/8/19 GMP文書・当局査察・監査時の英語表現と効果的な説明のポイント オンライン
2024/8/19 医薬品製造現場におけるQuality Culture醸成とCAPAの推進 オンライン
2024/8/19 化学プロセスにおけるスケールアップとトラブル対応 オンライン
2024/8/19 開発早期における医薬品売上予測とマーケティング戦略 オンライン
2024/8/19 半導体デバイスの物理的洗浄手法 オンライン
2024/8/20 バイオ医薬品 GMP入門講座 オンライン
2024/8/21 実践的な製造指図書およびSOP作成のポイント オンライン

関連する出版物

発行年月
2018/6/29 医薬品グローバル開発に必要な英語実務集
2018/5/30 GVP Module改訂をふまえたEU Pharmacovigilance規制の実装
2018/5/18 創薬のための細胞利用技術の最新動向と市場
2018/4/25 統計学的アプローチを活用した分析法バリデーションの評価及び妥当性
2018/1/30 バイオ医薬品のCTD-Q作成 - 妥当性の根拠とまとめ方 -
2017/9/29 疾患・病態検査・診断法の開発
2017/8/31 きのこの生理機能と応用開発の展望
2017/6/21 体外診断用医薬品開発ノウハウ
2017/4/25 非GLP試験での効率的な信頼性基準適用と品質過剰の見直し
2014/11/27 3極対応リスクマネジメントプラン策定とEU-GVPが求める記載事項/国内との相違点
2014/11/15 医薬品メーカ20社〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/11/15 医薬品メーカ20社〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書
2014/9/30 液体または蒸気による洗浄技術 技術開発実態分析調査報告書
2014/9/30 液体または蒸気による洗浄技術 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2014/7/30 高薬理活性医薬品・封じ込めQ&A集
2014/6/10 コンタクトレンズ用装着点眼剤 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/6/10 コンタクトレンズ用装着点眼剤 技術開発実態分析調査報告書
2014/5/30 コンタクトレンズ用洗浄・殺菌消毒剤 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/5/30 コンタクトレンズ用洗浄・殺菌消毒剤 技術開発実態分析調査報告書
2013/9/2 原薬・中間体製造プロセスにおける課題と対策