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材料研究課題を解決するためのマテリアルズ・インフォマティクス入門

材料研究課題を解決するためのマテリアルズ・インフォマティクス入門

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、機械学習で基本的に用いられる「予測」「分類」「分布推定」「ベイズ最適化」技術の背景にある数学を簡単に解説し、「機械学習ポテンシャル」「スペクトル分類」「ピーク推定」等、マテリアルズ・インフォマティクスで用いられる機械学習の基礎とノウハウについて詳解いたします。

開催日

  • 2019年9月20日(金) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 実際に材料研究・開発に関連した業務で機械学習を利用している方
  • 材料研究・開発に関連した業務で機械学習を利用して課題に直面している方
  • マテリアルズ・インフォマティクスの導入を検討されている方

プログラム

 新材料開発のためのマテリアルズ・インフォマティクスが注目を集めています。一方で機械学習の教科書は多数あれども「材料研究課題」にどのように適用することができるのか、といった情報源はまだまだ乏しいのが現状です。
 本セミナーでは、講師がこれまで進めてきた研究成果をもとに、機械学習で基本的に用いられる「予測」「分類」「分布推定」「ベイズ最適化」技術の背景にある数学を簡単に解説し、具体的な適用事例として「機械学習ポテンシャル」「スペクトル分類」「ピーク推定」を取り上げます。これらを通して、聴講者のみなさまが抱える研究課題を機械学習技術で解決する糸口を掴んでいただければ幸いです。

  1. マテリアルズ・インフォマティクス概要
    1. AI for Materialsとマテリアル・ゲノムプロジェクト
    2. 国内外のプロジェクト動向
    3. 機械学習の基礎
    4. 機械学習応用の流れと課題設定の重要性
    5. 代表的な機械学習応用事例の紹介
    6. 物質・材料データの特徴と注意点
    7. 「分かりたい」のか「見つけたい」のか
    8. 情報科学市民権
    9. 物質科学の立場として忘れてはいけないこと
  2. 予測 (回帰) :予測モデルとモデル選択
    1. 予測・モデル選択の応用例
    2. 「モデル」と「損失関数」
      1. 線形回帰とカーネル法の違い
      2. 損失関数の変更によるモデル選択
      3. 交差検証によるモデル評価
    3. モデル推定の種類 (最尤法, MAP推定, ベイズ推定)
    4. 確率論的にみた回帰と正則化
    5. 非線形モデリングの困難
      1. マルコフ連鎖モンテカルロ法によるパラメータ最適化
      2. 情報量基準によるモデル選択
      3. 解析事例
  3. 予測 (回帰) :機械学習ポテンシャルの歴史と応用
    1. 物質の記述
      1. 原子配列の「構造特徴」と「局所特徴」
      2. 特徴量が満たすべきRuppの条件
      3. 構造特徴の例
      4. 局所特徴の例
    2. 原子間ポテンシャルと機械学習
      1. 歴史的なポテンシャルの設計方針と例
      2. ポテンシャルフィットとニューラルネット利用の歴史
      3. 第一世代ニューラルネットポテンシャルの課題
      4. Behler – Parrinelloの方法
      5. 機械学習ポテンシャルの応用事例
  4. 分類:スペクトルデータの低次元化とクラスター解析
    1. 高次元データとしてのスペクトルと低次元化の重要性
    2. 分類:教師あり学習と教師なし学習
    3. 特徴空間と類似度
    4. 特徴空間の解釈性と表現性
    5. 主成分解析によるスペクトルの低次元化
    6. k – means法によるスペクトルの分類
    7. 階層的クラスタリングによるスペクトルの分類
  5. データ解析:スペクトル解析のためのEMアルゴリズムによるピーク検知
    1. ピーク検知のための処理フロー
    2. 非線形最小二乗法の困難
    3. 回帰と分布推定の違い
    4. ガウス分布の最尤推定
    5. EMアルゴリズムによる最尤推定
    6. スペクトル解析のための改良EMアルゴリズム
    7. 解析事例
    8. EMアルゴリズムとしてのk – means法
    9. ベイズ推論への展開と変分ベイズ推定によるモデル選択
  6. データ活用:ベイズ最適化の概要と応用
    1. ベイズ最適化でやりたいこと
    2. ベイズ最適化を使った研究事例
    3. ベイズ最適化の作業フロー
      1. 予測曲線を確率的に引く (ガウス過程回帰)
      2. 「活用」と「探索」による候補点探索 (獲得関数)
      3. ベイズ最適化を実施する際の課題
    4. デモンストレーション
    • 質疑応答

講師

  • 安藤 康伸
    国立研究開発法人 産業技術総合研究所 機能材料コンピュテーショナルデザイン研究センター
    主任研究員

会場

連合会館

5F 502会議室

東京都 千代田区 神田駿河台三丁目2-11
連合会館の地図

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 22,500円(税別) / 24,300円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 48,600円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 72,900円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

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