技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

再生医療・細胞治療分野を含めたエンドトキシン試験の実際と品質管理のポイント

再生医療・細胞治療分野を含めたエンドトキシン試験の実際と品質管理のポイント

~日米欧三極局方に基づいたエンドトキシン試験法、バリデーションのポイントとデータ解釈上の留意点とは~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、エンドトキシン試験について基礎から解説し、国内外の薬事規制動向を踏まえた留意点や、再生医療等製品における品質リスクマネジメント実践の要点について分かりやすく解説いたします。

開催日

  • 2019年5月21日(火) 12時30分 16時30分

修得知識

  • エンドトキシン (Et) の基礎及び臨床研究の動向
  • 三極薬局方Et試験法とバリデーション手法
  • Et試験法および除去法のバリエーション
  • Et試験法に関するピットフォールと解決策
  • 再生医療、細胞治療におけるEt試験の意義
  • 再生医療等製品の品質確保に関する基本的な考え方と進め方
  • 品質リスクマネジメントの意義と実践の要点

プログラム

 エンドトキシン (内毒素) は、グラム陰性細菌特有の細胞壁外膜を構成するリポ多糖 (LPS) で、ごく微量でも生体に発熱、血液凝固、ショックなど多彩な作用を引き起こす臨床上有害な物質です。そのため、注射剤や体内に留置する医療機器においては、局方一般試験法をベースに厳重な製造・品質管理が求められます。
 一方、近年注目されている再生医療、細胞治療においては、細胞加工物の原料となる生細胞には注射剤等の製造で用いられる最終滅菌が適用できず、リスクの高い製造プロセスから逃れることはできません。また、不均一性の高い当該製品の品質特性を厳密に定めることは容易ではなく、品質、有効性、安全性確保におけるリスクベースアプローチが重要になります。
 本セミナーでは、エンドトキシンの基礎、日米欧三極局方に基づいたエンドトキシン試験法、バリデーションのポイントとデータ解釈上の留意点等について国内外の薬事規制動向を踏まえて解説するとともに、再生医療等製品における品質リスクマネジメント実践の要点と今後の展望について述べたいと思います。

  1. エンドトキシン (内毒素) の基礎および検出法
    1. グラム陰性菌外膜の化学組成とエンドトキシン (LPS) の分子構造
    2. エンドトキシシンの多彩な生物活性と人体への作用
    3. 発熱性物質 (パイロジェン) としてのエンドトキシン
    4. 受容体を介した活性発現メカニズム
    5. リムルステストの原理と反応機構
    6. 種々リムルステストの特徴と応用
    7. エンドトキシン及び (1→3)-β-D-グルカンの鑑別測定とその意義
    8. 局方エンドトキシン試験法 (ゲル化・光学的定量法) とエンドトキシン標準品
    9. 代替法 (細胞活性化/遺伝子組み換え) の位置づけと今後の展望
  2. エンドトキシンの除去および不活化
    1. エンドトキシンの分子特性と熱安定性
    2. 各種滅菌法、吸着、膜ろ過等による除去および不活化
    3. 化学処理による不活化
    4. 製薬用水における微生物・エンドトキシン管理のポイント
    5. 透析液の清浄化と管理基準
  3. エンドトキシン試験法とバリデーション
    1. 日米欧三極薬局方エンドトキシン試験法と国際調和
    2. バリデーションの考え方と基本的な進め方
    3. 反応干渉因子の測定に及ぼす影響
    4. 吸着、測定干渉等の技術的課題への解決策
    5. エンドトキシン規格値と最大有効希釈度
    6. ゲル化法と光学的定量法におけるデータ解釈上の留意点
    7. ピットフォールとその対策 (Low Endotoxin Recovery (LER) )
    8. 米国FDA査察における指摘事項と対応 (cGMP/QMS)
  4. 臨床エンドトキシンと敗血症
    1. エンドトキシンが引き起こす多様な臨床像
    2. 敗血症病態とエンドトキシンショック
    3. 各種バイオマーカーと血中エンドトキシン測定の意義
    4. 敗血症治療薬の開発と課題
    5. 血液浄化療法の最近の進歩
  5. 再生医療および細胞治療に安全性評価
    1. 先端医療技術としての再生医療・細胞治療の進歩と最新動向
    2. 再生医療等製品の品質確保における基本的考え方
    3. 細胞および足場材料 (生体吸収性) の品質特性と評価ポイント
    4. 細胞培養用培地、原材料、細胞加工物におけるエンドトキシン試験の意義
    5. 試料の調製とエンドトキシン試験の進め方
    6. ヒト細胞加工製品の製造管理及び品質管理における要点
    7. 細胞培養加工施設 (CPC) の要件とトレーサビリティの確保
    8. 品質リスクマネジメントの概要と要点
    9. 品質確保・品質向上に向けた課題と将来展望
    • 質疑応答

会場

江東区産業会館

第1会議室

東京都 江東区 東陽4丁目5-18
江東区産業会館の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 46,278円 (税別) / 49,980円 (税込)

案内割引・複数名同時申込割引について

R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
案内および割引をご希望される方は、お申込みの際、「案内の希望 (割引適用)」の欄から案内方法をご選択ください。
複数名で同時に申込いただいた場合、1名様につき 23,139円(税別) / 24,990円(税込) で受講いただけます。

  • R&D支援センターからの案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 43,750円(税別) / 47,250円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 46,278円(税別) / 49,980円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 69,417円(税別) / 74,970円(税込)
  • R&D支援センターからの案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 46,278円(税別) / 49,980円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 92,556円(税別) / 99,960円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 138,833円(税別) / 149,940円(税込)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/2/4 医薬品企業における英文契約書読み方基礎講座 オンライン
2025/2/5 高効率を目的としたGVPにおける情報収集と自己点検、教育訓練 オンライン
2025/2/5 無菌医薬品の滅菌選択順位の考え方と無菌性保証における無菌試験の限界、並びにパラメトリックリリースの推奨 オンライン
2025/2/5 GMP省令が要求するQAの逸脱の防止対策とCAPA/変更管理 オンライン
2025/2/6 治験薬GMPにおける品質システム運用と記録の残し方 オンライン
2025/2/7 GMP工場「設計/施工」「維持管理/保守点検」コース (2日間) オンライン
2025/2/7 GMP工場 (増築・新規構築) における設計/施工時の注意点とURSの具体的記載例 オンライン
2025/2/7 CMC試験におけるOOS・OOT 判断/発生時の対応 オンライン
2025/2/10 製造管理/品質保証担当者の質を高めるための教育訓練 オンライン
2025/2/10 遺伝子治療用製品・細胞医薬品・ウイルスベクターコース (Cコース:製造技術・品質管理/品質審査編) オンライン
2025/2/10 希少疾患治療薬開発にむけた治療薬開発の最新戦略とアプローチ オンライン
2025/2/12 改正GMPを踏まえた医薬品品質システム (PQS) 構築と品質照査の実務・統計的手法の活用 オンライン
2025/2/12 局方/GMPに対応する不純物の評価・管理及び原薬出発物質の選定/妥当性/CQA・CPP設定 オンライン
2025/2/12 QA担当者が抑えるべきGMP適合性調査対応と査察当局による指摘事例と対策 オンライン
2025/2/14 医薬品凍結乾燥の条件設定、設備、バリデーション、スケールアップおよび失敗事例と対策 オンライン
2025/2/17 遺伝子治療用製品・細胞医薬品・ウイルスベクターコース (Dコース:CMC申請・薬事デザイン編) オンライン
2025/2/17 遺伝子治療用製品・細胞医薬品・ウイルスベクターコース (Bコース:非臨床安全性評価・臨床開発編) オンライン
2025/2/17 リスクベースのGCP監査 オンライン
2025/2/17 GMP工場における設備・機器の維持管理 (保守点検) と設備バリデーションの実際 オンライン
2025/2/21 GMPにおける (製造・試験) 外部委託業者管理・監査の留意点とチェック項目 オンライン

関連する出版物

発行年月
2011/9/1 厚労省ER/ES指針対応実施の手引き
2011/8/29 グローバルスタンダード対応のためのCSV実施方法
2011/8/24 厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理GL」対応 "SOP作成"実践講座
2011/8/3 「回顧的バリデーション」および「リスクアセスメント」実施方法
2011/7/10 抗癌剤 技術開発実態分析調査報告書
2011/7/5 分析機器やLIMSのバリデーションとER/ES指針
2011/7/1 コンピュータバリデーション実施の手引き
2011/6/29 3極申請対応をふまえた不純物の規格設定と不純物プロファイル管理
2011/5/26 厚生労働省ER/ES指針、21 CFR Part 11とコンピュータバリデーション (中級編)
2011/5/25 超入門 厚生労働省ER/ES指針、21 CFR Part 11とコンピュータバリデーション
2011/4/20 厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」対応実践講座
2011/1/28 3極GMP/局方における無菌性保証と査察対応
2011/1/25 供給者監査実施のノウハウと注意点
2010/12/1 「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」対応準備の手引き
2010/11/29 FDA Part11査察再開と欧州ANNEX11要求対応
2010/11/25 EDC適合性調査と医療機関事前対応
2010/8/20 3極GMP査察対応シリーズ
2010/5/27 CMCレギュレーションとドラッグマスターファイル(DMF)作成入門
2010/4/20 高血圧対応製品の研究開発動向と市場分析
2009/6/5 非GLP/GLP試験・医薬品製造の国内・海外委託と適合性調査対応