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GMP省令改正をふまえた医薬品の変更管理 (軽微・一変) マネジメントとQAの役割

GMP省令改正をふまえた医薬品の変更管理 (軽微・一変) マネジメントとQAの役割

~製造所のQA強化を求めているGMP省令改正案への対応 / 実際の事例から変更管理の注意点、対処法を学ぶ~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2019年3月28日(木) 10時30分 16時30分

修得知識

  • GMP省令改正骨子
  • 変更管理
  • 軽微変更/一変申請に関する通知・Q&A
  • 軽微変更と一変申請の違い
  • 幾つかの実際の事例から変更管理の注意点、対処法
  • 不要な顛末書提出/製品回収を未然に防げるようになる
  • PMDAのGMP適合性調査で最近の指摘事項

プログラム

 2005年の改正薬事法により、製造販売承認書に製造場所/保管場所/外部試験機関の記載と詳細な製造方法記載&MF制度がスタートした。それにより、それまでは品質&GMPに注意を払っていれば良かったのが、軽微変更/一変申請事項のレギュレーション対応が必須になった。この対応を行っていないと、製品回収&欠品が生じる。実際、当局は製造販売承認書の齟齬が見つかると製品回収を指導している。
 GMP省令改正案でも製造販売承認書の不備の責任を製造販売会社だけでなく、製造所の責任とする方向である。そのためには変更管理時には品質の視点だけでなくレギュレーション対応が求められる。かつ製造販売会社と製造所との連携強化もうたわれている。その責任を製造所のQAに求めている。その視点からもQAの強化が盛り込まれている。
 品質トラブルは3H (初めて、変更、久しぶり) に起きると言われている。本セミナーでは変更管理を取り上げ、その関連する知識と実際の事例から学び、変更管理の稚拙な判断で品質問題を発生しないための基礎知識と品質トラブル事例を紹介しながら品質トラブルを未然に防ぐ施策を紹介する。知識は実際の事例で活用して初めてその知識の活用方法を知ることができる。多くの事例を紹介しながら、知識の活用の方法についても紹介する。

  1. GMP省令改正の背景全体像
    1. 改正の背景
    2. 改正の骨子
    3. GMP省令の実施について (予想)
  2. 改正案の具体的内容
    1. 「医薬品品質システム」
    2. 「改正GMP施行通知で追加したPIC/S GMPの重要項目」
    3. 「承認書遵守の徹底」
    4. 「品質保証 (QA) 部署/担当の設置」
    5. 「製造業者から製販業者への連絡・連携」
    6. 「設備共用に関する規定」
    7. 「データインテグリティ」
  3. GMP省令の文言 (講演会より)
    1. 第四条 上級経営陣の責任
    2. 第五条 品質リスクマネジメント
    3. 第六条 製造販売業者との取り決め
    4. 第七条 製造部門、品質部門
    5. 第八条 製造管理者
    6. 第十一条 手順書
    7. 第十二条 構造設備
    8. 第十五条 製品品質の照査
    9. 第十六条 安定性モニタリング
    10. 第十七条 原料等の供給者管理
    11. 第十八条 外部委託業者の管理
    12. 第二十一条 変更の管理
    13. 第二十二条 逸脱の管理
    14. 第二十三条 品質情報の処理
    15. 第二十五条 自己点検
    16. 第二十六条 教育訓練
    17. 第二十七条 文書及び記録の管理
  4. QA (品質保証) の強化対応
    1. QAに求めている考え方
    2. QAに求めている具体的な業務
    3. QA組織の立ち上げ
  5. PMDAのGMP適合性調査等での製品回収事例
    1. GMP適合性調査による製品回収
    2. 製品回収事例からPMDAの動向を知る
  6. 変更管理のミス
    1. 原薬のフルスケール時の結晶形変化による含量低下
    2. 製剤の一変申請後の試験方法の技術移譲ミスによる製品回収
    3. 標準品変更時のミスが欠品リスクへ
    4. 新規製造の触媒のトラブルによる反応一定せず
    5. 資材メーカーでのコンタミリスクを想像できなかったため製品回収
    6. 原薬異物除去のための追加作業でのミスによる欠品リスク
  7. 新規設定時の検討不備によるミス
    1. DQ不備による製品回収リスク (URSの必要性)
    2. 食品表示知識不備による表示ミスによる製品回収
    3. 添加剤の検討不備による不溶性微粒子の増加による納入拒否
    4. 新製品のフィルムの過マンガン酸K不適合を招いた設計段階のミス
  8. 製造販売承認書の軽微変更/一部変更申請のための基礎知識
    1. 関係する通知/事務連絡
      • 原薬/製剤の製造所/試験/保管場所の記載
      • 製造方法の記載 (一変/軽微事項)
      • 一変申請事項と軽微変更届の記載の混乱
      • 医療用医薬品の承認審査から見た課題 (PMDA)
    2. 迅速一変申請
    3. 医療用医薬品等の承認申請等に関する質疑応答集 (Q&A)
    4. 一変申請すべきところを軽微変更届による製品回収
    5. 欧米変更管理
    6. PMDAによるディシジョンツリー
  9. 一変申請・軽微変更届の変更管理
    1. 薬事対応 (一変/軽微) の判断
    2. 一変申請・軽微変更届時のデータ準備
    3. 一変判断に迷った時の対応
    4. 海外変更が伴う場合
    5. 会社買収に伴う変更と入荷 (海外の場合) の注意事項
    6. 変更実施後の評価とフォロー
    7. 試験方法の変更 (日局対応含む)
    8. 製造販売承認書管理ソフト (Open – Approvalを使って)
  10. 軽微変更/一変事項の齟齬対応と提出
    1. 申請段階からの齟齬が見つかった時の対応
    2. 2005年の記載整備前に製造方法で齟齬が見つかった時の対応
    3. 2005年の記載整備後に製造方法で齟齬が見つかった時の対応
    4. 軽微変更届
    5. 一部変更申請
  11. 製造所と製造販売業者との強化
    1. 委託先の評価
    2. 委託先との品質契約
    3. 試作などの品質管理の観点での関わり
    4. 出荷の取り決め
    5. 出荷可否判定
    6. 逸脱/ OOS時の対応
    7. 製品苦情の対応
  12. 変更管理の仕組み構築
    1. 変更管理の仕組み
    2. 変更管理の内容
    3. GMP/GQPとの関係
    4. 製造販売承認書と変更管理
    5. 軽微変更と一変申請の判断
    6. 変更実施後の評価とフォロー
    7. 一変申請/軽微変更届の失念/判断ミスの事例
  13. 変更管理時の対応
    1. 3H (初めて、変更、久しぶり) でトラブルが発生しやすい
      • 試験法変更に伴う試験サイトの変更ミスによる製品回収
    2. 注射剤の海外製造所が買収され,注射剤棟とそれ以外に分離される
    3. 新規申請中に製造所がFDA483Formを受け自主操業停止決断/承認後1年後に欠品
    4. 原薬製造所追加/出発物質変更/製造工程変更時に注意すべきこと
      • 原薬の出発物質変更時の確認ミス
      • 溶出試験の経年データの
    5. ロットサイズの変更
    6. 海外製造所の製造所変更時の対応
    7. 製剤を外部に委託する時の対応
  14. 医薬品の品質に係る承認事項の変更に係る 新たな薬事⼿続き
    1. 背景
    2. 概略
    3. 今後の対応
  15. 変更管理において重大なミスをなくすために
    1. 変更管理担当者並びに品責の教育/訓練
    2. 製造方法記載の手引き (SOP兼研修資料)
    3. 製造所の変更管理の確認 (特に海外製造所)
    4. 変更提案のフォロー管理 (PDCA)
  16. 人が創る品質/Quality Cultureの醸成
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 脇坂 盛雄
    株式会社 ミノファーゲン製薬
    顧問

会場

芝エクセレントビル KCDホール
東京都 港区 浜松町二丁目1番13号 芝エクセレントビル
芝エクセレントビル KCDホールの地図

主催

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: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
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  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
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本セミナーは終了いたしました。

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