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フレキシブルセンサ向け材料の開発と柔軟・伸縮性の向上

フレキシブルセンサ向け材料の開発と柔軟・伸縮性の向上

~身体への追従性や拘束感を和らげるポイントを開発事例から学ぶ~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2018年12月11日(火) 10時30分 17時30分

プログラム

第1部 柔軟性を有するナノファイバーの作製技術と感圧センサの開発

(2018年12月11日 10:30~12:10)

 有機ポリマーのナノファイバーからなる感圧センサは、従来のフィルム以上に柔軟性が高く、多様な形状に追従する優れた設置性を有しており、またその出力電圧が大きい事例が観察されている。これはセンサ駆動用の電源レスで任意の位置に設置できることを意味し、センシング技術として利用価値が高い。
 本セミナーでは本開発の基本技術となるナノファイバーの作製と特徴、およびそれをどのように利用して感圧センサとして利用するか、そしてアプリケーションのイメージまで一気通貫で解説します。

  1. ナノファイバーの作製
    1. 種々のナノファイバー作成方法
    2. 電界紡糸法による有機系ナノファイバー作成
    3. 電界紡糸法によるナノファイバーの特徴 (ナノ/ミクロ構造とマクロ構造)
  2. 柔軟感圧センサの作製
    1. 感圧センサに求められる特性
    2. ナノファイバーを用いるメリット
    3. センサの構成・設計
    4. 試作と駆動試験
    5. センサとしての特徴
    6. 発展的なセンサ構成
  3. アプリケーション
    • 質疑応答

第2部 フレキシブル配線、電極の材料設計と信頼性評価

(2018年12月11日 13:00〜14:40)

 ストレッチャブル電子デバイスの実現に向けた研究が活発化してきていますが、配線や電極に伸縮性を付与することや、伸縮に耐えうるインターコネクションを実現するための技術の開発は重要な研究課題のひとつと考えられます。
 従来は、このような配線・電極や接合用材料に対して「単に何%伸長しても導電性が維持される」というような曖昧な議論が行われてきましたが、研究開発は次のフェーズに移行しつつあります。
 本稿ではストレッチャブル導電ペーストに焦点を当てて、材料特性の改善や信頼性評価確立のための基礎について議論したいと思います。

  1. ストレッチャブル配線・電極を作製するための材料
    1. 金属
    2. 導電性高分子
    3. 導電性コーティングを施した繊維
    4. 導電フィラー分散型ペーストおよびシート
  2. 導電フィラー分散型ペーストの応用例
    1. ストレッチャブルセンサ
    2. プリンテッドE – テキスタイル
  3. ストレッチャブル導電ペーストの特性を理解するための基礎
    1. ゴム材料の機械的特性および疲労現象
    2. 変形に伴う電気伝導特性の変化
    3. 時間依存型特性変化
    4. 疲労特性および回復現象
    5. フィラーネットワークのモデル化の現状
  4. ストレッチャブル印刷配線の特性評価
    1. 基板の機械的特性の影響
    2. 変形速度依存性
    3. 負荷 – 除荷過程での電気抵抗率変化の詳細解析
  5. 繰返し疲労に伴う電気伝導特性変化を抑制するための材料設計
  6. まとめ
    • 質疑応答

第3部 高伸縮性配線とそれを用いたセンシングデバイス

(2018年12月11日 14:50〜15:50)

 ウェアラブルデバイスが今後世の中に広く浸透するためには、デバイスを装着する際に違和感がなく、無理することなく使用できることが必要となる。
 従ってウェアラブルデバイスのフレキシブル化やストレッチャブル化する技術の開発は今後ますます重要になってくる。
 そこで本講演ではその具体例としてフレキシブル・ストレッチャブル圧力センサーとその作製技術について解説する。

  1. 印刷デバイス、フレキシブルデバイスの技術動向
  2. 印刷デバイス作製の要素技術
  3. 開発した高伸縮性・高耐久性を持つ電極配線
    1. 既存の伸縮性電極配線技術
    2. 導電撚糸をバネ状に形成した伸縮性バネ状撚糸配線
    3. 導電短繊維をフロック加工することで作製した伸縮性短繊維植毛電極
  4. 全印刷フレキシブル圧力センサーの開発
  5. 伸縮性電極配線を応用したストレッチャブル圧力センサーシート
    • 質疑応答

第4部 硬く高機能な材料を用いた柔軟伸縮デバイスの実現

(2018年12月11日 16:00〜17:30)

 近年、フレキシブルなセンサやディスプレイ、太陽電池などフレキシブルデバイスが盛んに行われている。
 このようなフレキシブルデバイスを実現するために、有機ELや有機半導体のような有機材料を用いている場合が多い。しかしながら、有機材料は、半導体材料や金属材料と比べた場合、機械的変形に対しては良い特性を持つかもしれないが、電気的特性は及ばない場合が多い。
 本講座では,良い電気的特性をもつ“硬い”材料を用いて、“柔軟な”デバイスを実現するアプローチについて具体的な例を交えて紹介する。

  1. 柔軟伸縮デバイス実現のための2つのアプローチ
    1. 材料工夫と構造工夫
  2. 硬い材料のフレキシブル基板への統合技術
    1. スタンピング転写技術を用いたフレキシブルデバイスの実現
  3. 金属ナノ粒子の電界トラップを用いた自己修復型金属配線
    1. 金属配線自己修復の原理
    2. 自己修復型金属配線を用いたフレキシブルデバイスの実現
  4. 構造工夫による柔軟伸縮デバイスの実現
    1. 曲げ変形可能デバイスと伸縮変形可能デバイスの違い
    2. 局所的な曲げ変形を用いた柔軟伸縮デバイスの実現
    • 質疑応答

講師

  • 藤本 康治
    株式会社 KRI エネルギー材料研究部
    上級研究員
  • 井上 雅博
    群馬大学 理工学府 知能機械創製部門
    准教授
  • 吉田 学
    国立研究開発法人 産業技術総合研究所 (AIST) フレキシブルエレクトロニクス研究センター (FLEC) フレキシブルデバイスチーム
    研究チーム長
  • 岩瀬 英治
    早稲田大学 基幹理工学部 機械科学・航空学科
    准教授

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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