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イノベーションが生まれる研究オフィスのレイアウトとその運用

イノベーションが生まれる研究オフィスのレイアウトとその運用

東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2018年11月26日(月) 12時30分 17時30分
  • 2018年11月27日(火) 10時00分 17時15分

プログラム

第1部. イノベーション促進のためのオフィス戦略

(2018年11月26日 12:30~14:00)

 グローバル競争が激化する中で、従業員の創造性を企業競争力の源泉と認識し、それを最大限に引き出し、革新的なイノベーション創出につなげていくための創造的なオフィスづくり、すなわち「クリエイティブオフィス」の構築・運用が重要になっている。クリエイティブオフィスの考え方は、あらゆるタイプのワークプレイスにとって重要だが、とりわけ知識集約度の高い業務を担う研究拠点において重要性が高い。
 本講演では、企業が研究拠点の構築・運用において実践すべき、クリエイティブオフィスの考え方や在り方・原理原則について事例を交えて説明したい。

  1. CRE (企業不動産) 戦略としてのオフィス戦略
  2. 創造的なオフィスづくりの共通点─クリエイティブオフィスの「基本モデル」
    1. オフィスをコミュニティやエコシステムととらえる大原則
    2. 企業内ソーシャル・キャピタルを育む視点
    3. 多様な働き方など多様性を尊重する視点
    4. 環境配慮など地域コミュニティと共生する視点
    5. 従業員の安全やBCPなど安全性に配慮する視点
    6. 従業員の心身の健康への配慮
  3. 移転・集約を契機とした創造的なオフィスづくり 「組織スラック」を備えた経営の実践
    1. オフィスづくりの創意工夫を競い合う時代に
    2. 組織スラックとしての創造的オフィス環境の重要性
  4. 魂を注入した創造的なオフィスづくりが急務
    1. 基本モデルに注入すべき魂はワークスタイル変革と経営理念
    2. 基本モデルを各社仕様にカスタマイズして起動させるプロセスが重要

第2部. 不二製油グループの研究開発体制とイノベーション創出の取り組み

(2018年11月26日 14:15~15:45)

 不二製油グループは、1950年の創業以来、独自の技術で、植物性油脂と大豆を原料に新しい機能を持つ食品素材の開発に取り組んでおります。一方、近年の社会状況の変化を踏まえ、従来の研究開発体制での限界を打破する為に、2016年に阪南事業所内に新研究開発施設として『不二サイエンスイノベーションセンター』を開設すると共に新しい研究開発体制に移行しました。
 本講演では、新研究開発施設及び新体制での取り組み (お客様との共創活動、コミュニケーションの活性化策、新規事業の創造など) と目指すべき姿 (Plant – based Food Solutions) について、述べたいと思います。

  1. 不二製油グループのご紹介
  2. 不二製油グループの研究開発体制
  3. 不二サイエンスイノベーションセンターの設立の狙い
    1. コミュニケーションから技術イノベーションを
    2. 国内外3研究開発センターの連携と役割分担
  4. 提案営業から共創へ (B to B for C)
  5. イノベーション創出の為の取り組み
  6. Plant – based Food CompanyからPlant – based Food Solutions へ

第3部. JTたばこ中央研究所のワークプレイス改革プロジェクト

(2018年11月26日 16:00~17:30)

 日本たばこ産業 株式会社 たばこ中央研究所では、2016年〜2017年にかけて「事業所最適化プロジェクト」の名のもと、大規模なオフィス環境のリニューアルを実施した。事業環境の変化に伴う研究所ビジョンの再設定を背景に、研究者の意識改革を促すべくフリーアドレス制の導入・プロトタイピング施設や交流スペースの設置を行い、よりオープンな環境を実現した。
 本講演ではプロジェクトの準備から実行に至る経緯を紹介するとともに、研究所のオフィス環境において気をつける点、フリーアドレス制の効果等について述べる。

  1. JTグループの紹介と事業領域について
  2. たばこ事業本部の研究開発体制
  3. たばこ事業を取り巻く環境の変化
  4. たばこ中央研究所のビジョンと研究開発戦略
  5. 事業所最適化プロジェクト
    1. 研究所の目指す姿
    2. 情報収集とプラン策定
    3. 自分たちの職場は自分たちで作る
  6. フリーアドレス制の導入
    1. 事前調査では7割がネガティブ
    2. 不安を解消し期待を持たせる導入プラン
    3. 事後調査の結果は?
  7. オフィスレイアウト変更後の環境
  8. フリーアドレス制の導入効果
    1. オープンイノベーションの活性化
    2. 組織の柔軟性向上
    3. ペーパーレス化の進展
  9. プロジェクトを振り返って
    1. オフィス環境と組織ビジョンは一心同体
    2. トップダウンアプローチの重要性
    3. 不満の芽を摘む
    4. マンネリ化を防ぐ
  10. 将来に向けて

第4部. イノベーションが生まれる新しいワークプレイスの考え方

(2018年11月27日 10:00~11:30)

 多くの企業がノベーションを標榜し、そのための物理的空間や専門組織を立ち上げているが、運営やKPIなどの問題は尽きない。 イノベーションは従来の計画主義ではなく独自のプロセスや場の構築が必要不可欠である。
 本セミナーでは、働き方の進化やオー プンイノベーションの動向などを踏まえ、イノベーションを加速・支援するためのワークプレイスについて解説する。そして、 ハードとソフト、そして人々の関係性からなる「場」について、先進事例を交えながら、今後のワークプレイスについて展望していく。

  1. 企業をとりまく環境変化
  2. 競争から共創、オープンイノベーションへ
  3. 知識創造のプロセス
  4. オフィスはリアルコミュニケーションの場
  5. 事例にみる成功と失敗のパターン
  6. 近未来のワークプレイス

第5部. ダイキン工業 テクノロジー・イノベーションセンターの現状と今後の展望

(2018年11月27日 12:15~13:45)

 近年、日本の企業において企業の持続的成長を図るために時代の変化を読み解き、社会課題の抽出と解決を事業に結び付けることが最大の関心事となっている。Society 5.0やSDGsなどの実現はその例であり、そのために技術者に対して従来の延長線にない発想が求められている。今日、企業の商品および技術開発で多く議論されているのは異分野技術融合やオープンイノベーションの加速・推進はその手段として多くの企業で行われている。
 当社は2015年末にその種の積極的な活動を「協創」を基軸として新たな価値を創造するとしたテクノロジー・イノベーションセンター (略称TIC) を設立した。設立の経営者の狙い、TICの全体構想、具体的な建設などのプロセスについて既に報告している。
 今回の講演では設立時から今日 (2018年9月現在) に至る経緯におけるTICの評価を試みた結果を概述する。

  1. はじめに
  2. TIC設立の狙い
  3. 「狙い」を実現するためのオフィスの考え方実践
  4. TIC設立後における活動の状況
  5. 今後の展望
  6. おわりに

第6部. NICCA イノベーションセンター

~ “Happy Work Place”を実現する場の設定と運用~

(2018年11月27日 14:00~15:30)

 2017年11月に日華化学のNIICA イノベーションセンターが創設され、オープンイノベーションに向けた取り組みに力を入れている。その建設の準備に当たっては、そこでどのような働き方をするか、どのような研究所レイアウトにしたいかという基本コンセプトを、社員、建築家、企画スタッフらのコラボレーションによるワークショップで構築していった。その活動を通して、キーワードとして掲げた “ Happy Work Place “ の実現に向けて、社員の意識も大きく変化している。
 意識の変革に場が果たす役割と、それをさらに促進するための運用のあり方について現状を紹介する。

  1. 研究開発型企業の誕生
    1. 事業拡大の要因と周期
    2. ノベーションを生む風土
    3. 企業のアイデンティティ
  2. NICCA イノベーションセンターの特徴
    1. 界面科学研究所と毛髪科学研究所
    2. 地方にある研究所の利点と課題
    3. 単なる研究所ではなく
    4. レイアウトに託した課題
    5. フリーアドレスのゆくえ
    6. 表通りと裏通り
  3. 社員の意識改革
    1. コンセプトのバザールとHappy Work Place
    2. 建設イベントを通した人づくり
    3. 建設プロジェクトで顕在化した力
    4. 効果的な運用のための仕組み
    5. イノベーションを生み出す仕掛け
    6. イノベーションセンター創設後に起こったこと

第7部. 明治イノベーションセンター開設とシナジー効果を生むレイアウト、運用のポイント

(2018年11月27日 15:45~17:15)

 お客さまの「健康な食生活」に貢献する価値を研究開発する研究員が、やりがいを持ってイキイキと働き、ワクワクするアイデアを創り続けるためには、多様な「FACE to FACEコミュニケーション」が実施できる環境が必要である。
 明治イノベーションセンターは、正方形フロアに「コミュニケーション⇔デスク⇔ラボ」のエリアを三重にレイアウトし、研究開発に必要な「計画⇔実証⇔整理⇔議論」のサイクルが容易に連動できる。また、中央にスパイラル状に設置した吹き抜け階段により、フロア間の距離感覚が視覚的にも聴覚的にも近接でき、回遊性が活発になる。 この特長に、研究体制、ワークスタイルを加えた三位一体で、「連続的イノベーション」の実現を目指している。

  1. 明治グループ、株式会社 明治の概要
  2. 明治イノベーションセンターの概要
    1. 建物配置
    2. 建設概要
  3. 明治イノベーションセンターにおける
    「連続的イノベーション」実現に向けた取り組み
    1. スローガン、ビジョン
    2. 設計方針
    3. 社内外の「知」の融合を促す施設概要
    4. セキュリティ、災害対応、環境との共生に関する施設概要
    5. 研究成果のコミュニケーションに関する施設概要
    6. 研究体制
    7. ワークスタイルの改善活動
  4. まとめ

講師

  • 百嶋 徹
    株式会社ニッセイ基礎研究所 社会研究部
    上席研究員
  • 木田 晴康
    不二製油グループ本社 株式会社
    取締役 兼 執行役員 最高技術責任者 (CTO)
  • 志方 比呂基
    日本たばこ産業 株式会社 たばこ中央研究所
    所長
  • 齋藤 敦子
    コクヨ 株式会社 ワークスタイル研究所
    主幹研究員
  • 谷 満
    ダイキン工業 株式会社 テクノロジー・イノベーションセンター 協創促進チーム
  • 松田 光夫
    日華化学 株式会社 イノベーション推進本部
    本部長
  • 大山 孝治
    株式会社 明治 研究本部 研究戦略統括部 研究管理部
    部長

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
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主催

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