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シランカップリング剤の化学反応とその処理層の分析

シランカップリング剤の化学反応とその処理層の分析

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、シランカップリング剤の種類・特徴・反応メカニズムなどの基礎知識、トラブルと対策について詳解いたします。

開催日

  • 2018年10月9日(火) 10時00分 17時00分

受講対象者

  • シランカップリング剤に関連する技術者、研究者
    • 半導体封止材
    • 塗料
    • 接着剤
    • 歯科材料
    • 金属接着
    • 樹脂改質
    • 熱可塑性樹脂複合材料
    • FRP
    • エラストマー
    • 樹脂バインダー
    • プライマー
    • コーティング剤 など
  • カップリング剤処理、表面処理を行う技術者

修得知識

  • 表面や界面におけるシランカップリング剤の反応の基礎
  • 物性の向上のためにシランカップリング剤をどう使うか
  • シランカップリング剤の加水分解/縮合反応の進行状態
  • 被処理表面との反応状態の分析方法
  • 基材表面の状態の分析方法

プログラム

第1部 シランカップリング剤の反応と処理層、界面の解析

(2018年10月9日 10:00〜13:30) (45分の昼食休憩を含みます)

 シランカップリング剤は界面での化学反応や処理層の構造を知るともっと効果的に使うことができる。この点について講師の豊富なデータを中心に解説する。

  1. シランカップリング剤の反応
    1. 加水分解反応 1.2 縮合反応
    2. 反応に影響する因子1 (pH, 濃度,アルコキシ基数)
    3. 反応に影響する因子2 (嵩高さ,有機官能基)
    4. シランカップリング剤の反応速度
  2. シランカップリング剤の添加方法
    1. 前処理法 (湿式処理法,乾式処理法)
    2. インテグラルブレンド法
    3. 前処理法とインテグラルブレンド法の比較
  3. 複合材料特性への影響
    1. 界面の強化のためには
    2. 界面の接着性とSP値
    3. 界面の接着性~結合状態はいかに影響するのか
    4. 未反応分子の影響
  4. 処理層や界面のキャラクタリゼーションの進歩
    1. さまざまなキャラクタリゼーション手法
    2. パルスNMRによる解析
  5. シランカップリング剤の有効な活用のために
    1. 表面・界面での反応の実際
    2. 物理吸着率の測定方法
    3. 超撥水性表面
    • 質疑応答

第2部 シランカップリング剤の反応状態解析

(2018年10月9日 13:45〜15:15)

 シランカップリング剤処理層の構造は、材料物性へ与える影響が大きく、理想的な処理層を得るためにはシランカップリング剤の反応状態の把握が不可欠である。
 本講座では、実際の測定例を紹介しながら、処理層の分析手法について解説する。また、被処理材の表面状態の分析手法についても紹介する。

  1. シランカップリング剤の加水分解/縮合反応および固体表面との結合状態の解析方法
    1. GCによる評価例
    2. 赤外・近赤外分光法による評価例
    3. Ramanによる評価例
    4. NMRによる評価例
    5. TG – MSによる評価例
    6. TG/DTA – MSによる評価例
    7. XPSによる評価例
    8. 化学分解法による評価例
    9. 蛍光顕微鏡による評価例
  2. 被処理材表面の状態評価
    1. コンディショニングについて
    2. 官能基の定量方法
    • 質疑応答

第3部 樹脂組成物中におけるシランカップリング剤の分散挙動とその解析

(2018年10月9日 15:30〜17:00)

  1. アクリル系粘着材におけるシランカップリング剤の分散状態と粘着特性
    1. 粘着剤の組成
    2. XPSによる深さ方向分析方法
    3. 粘着剤の表面近傍におけるシランカップリング剤の分散挙動
    4. 分散状態と粘着力
  2. 粘接着フィルムにおけるシランカップリング剤の分散挙動解析
    1. XPSによる解析手法
    2. シランカップリング剤の種類による分散状態
    3. シランカップリング剤の配合量に対する分散状態
    4. シランカップリング剤の分散状態が接着強度及び破壊モードに与える影響
  3. シランカップリング剤の反応性と接着性能
    1. 分子軌道計算によるシランカップリング剤の電荷分布の定量
    2. NMRによるアニール処理後のアルコキシ基の定量
    3. DSCによる粘接着フィルム内のシランカップリング剤の反応性検証
    4. アニール処理後の接着信頼性にシランカップリング剤が及ぼす影響
    • 質疑応答

講師

  • 中村 吉伸
    大阪工業大学 工学部 応用化学科
    特任教授
  • 中本 順子
    株式会社 KRI スマートマテリアル研究センター
    上級研究員
  • 小曽根 雄一
    リンテック 株式会社 研究開発本部 研究所 新素材研究部 構造解析研究室

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 54,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 50,000円(税別) / 54,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 59,400円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 108,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 162,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

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