技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

粉体・微粒子の表面処理と機能性ナノコーティング技術

粉体・微粒子の表面処理と機能性ナノコーティング技術

~粒子分散、粉体触媒、機能性コーティング手法~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、粉体に機能性を付与するのための各表面処理法・機能性ナコーティングとその応用について、粉体の粒子特性・表面特性等からやさしく解説いたします。

開催日

  • 2018年2月13日(火) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 粉体・微粒子分散に関連する技術者・研究者
    • 医薬品
    • 化学品・化学原料
    • 食品
    • 化粧品
    • 塗料
    • 電子材料
    • 金属材料
    • 電池材料
    • 粉末治金
    • セラミックス
    • 肥料 など
  • 粉体・表面処理に関連する技術者、品質担当者

修得知識

  • 粉体の基礎
    • 粉体のバルク特性、粒子特性、表面特性など
  • 表面処理の基礎
  • 粉体の表面処理と機能性付与
  • 機能性ナノコーティングの応用

プログラム

 粉体は様々な産業に利用されているが、粉体を含む材料でトラブルがあった場合には経験豊富な技術者がいないとなかなか解決しない。また、材料に粉体で新規機能を付与する場合も粉体分野での熟練度が必要とされる。これは粉体にはバルクの性質に加えて粉体の性質と表面の性質があるためで、それらの大まかな知識がないと現象を全体的に把握できないためだと思われる。
 表面に関する性質には表面積や細孔分布、表面に吸着した分子の状態、表面電荷および親水性・疎水性といった濡れに関する性質などがあり、それらがお互いに影響を及ぼし合っている。粉体は溶媒やポリマーなどに分散して利用する場合が多く、この粉体の分散にも表面が大きな影響を与えている。このように他成分と共存する場合、粒子の触媒活性は共存する他の成分に影響を与え、製品の品質を劣化させる場合がある。このような場合には表面処理を行うが、まず表面の触媒活性を消失させて、その後に分散性などの機能性を付与することが望ましい。粉体の表面処理というと古臭さを感じさせるが、精密なナノコーティングは「先端技術」の匂いの強いプロセスとなる。
 本講では粉体表面の性質とその表面を不活性化した後に機能性を付与する「機能性ナノコーティング」についてその応用も含めて述べる。

  1. 粉体とは何か
    1. 粉体の粒子的性質
      • 粒子の大きさ
      • 粒子の形
    2. 粉体の表面の性質
      • 表面積、細孔分布など
      • 電荷、等電点など
      • 表面官能基 (水酸基) 、濡れ、分散性など
    3. 粉体の触媒活性
      • 粉体表面の酸、塩基点とその簡便な測定法
      • 粉体の酸化、還元活性と熱測定を用いた粉体の油脂酸化測定法
      • 光触媒
  2. 粉体の表面処理
    1. 固相による表面処理
      • メカノケミカル反応
      • ナノ・ミクロン粒子複合化など
    2. 液相による表面処理
      • 還元法
      • ゾルゲル法
      • カップリング剤処理
      • ポリマー (シリコーン、フッ素系) 処理など
    3. 気相による表面処理
      • プラズマ処理
      • 物理蒸着法 (PVD)
      • 化学蒸着法 (CVD) など
  3. 機能性ナノコーティング
    1. あるがままの表面を利用した表面処理
      • 粉体そのものの活性によるプロピレンオキシド、スチレンなどの表面重合
    2. 環状シロキサンによるナノコーティング
      • ただシリコーンガスと接触させるだけの簡単な方法
      • 細孔を塞ぐことなく1nm以下の均一コーティング
      • ナノ薄膜の生成機構
      • 共存する成分を分解させない粉体の不活性化が実現
    3. ナノコーティングされた粉体の焼成
      • 酸化鉄、二酸化チタンの熱による結晶転移を抑制、焼結防止
      • 複合酸化物が生成しルイス酸が発現
    4. ナノコーティング膜への機能性基の付与
      • ヒドロシリル化反応でSi – H基を機能性基に変える
      • アルキル基の付加と分散性
      • アルコール性水酸基、イオン交換基などの付加
    5. 機能性ナノコーティングの応用
      • 化粧品への応用
      • 塗料への応用
      • 高速液体クロマトグラフィーへの応用
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 福井 寛
    福井技術士事務所
    代表 / 技術士 (化学部門)

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

6F 中会議室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 22,500円(税別) / 24,300円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 48,600円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 72,900円(税込)
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/3/13 塗布膜の設計・形成と欠陥防止、機能性付与技術 オンライン
2025/3/13 「濡れる」現象の本質理解 オンライン
2025/3/14 測定・評価技術から取り組む薄膜の剥離・密着性の改善と制御 オンライン
2025/3/14 分散度と安定性を両立させるナノ粒子・微粒子分散の具体的方法と勘所 オンライン
2025/3/17 高分子劣化のメカニズムと添加剤による対策や材料分析技術 オンライン
2025/3/17 超親水化・超撥水化のメカニズムと評価および制御技術 オンライン
2025/3/17 スラリーの特性と評価法および調製・制御の勘どころ 会場・オンライン
2025/3/17 塗工における欠陥トラブル対策とAIによる最新の異常検知技術 オンライン
2025/3/18 微粒子分散系のレオロジー講座 オンライン
2025/3/21 高分子劣化のメカニズムと添加剤による対策や材料分析技術 オンライン
2025/3/21 スプレードライヤ (噴霧乾燥) の基礎と実践および応用技術 東京都 会場・オンライン
2025/3/21 濡れ現象の基礎と計測 オンライン
2025/3/24 コールドスプレーの原理・メカニズムと応用事例 オンライン
2025/3/24 ナノ粒子の分散・凝集メカニズムと評価 オンライン
2025/3/24 表面処理・分析/接着分析 2日間講座 オンライン
2025/3/24 接着制御・メカニズム解析の考え方と分析評価法 オンライン
2025/3/24 めっきの基礎および処理方法とトラブル対策 オンライン
2025/3/24 化粧品設計開発のためのレオロジーの基礎知識と実践的評価手法 オンライン
2025/3/25 高分子・ポリマー材料の重合、製造における研究実験から生産設備へのスケールアップ技術 オンライン
2025/3/25 顔料分散法と具体的利用法・応用技術 オンライン

関連する出版物