技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

高分子レオロジーと成形加工トラブル対策

高分子レオロジーと成形加工トラブル対策

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、高分子材料の設計、加工条件の適切な設定、成形不良の原因と対策について詳解いたします。

開催日

  • 2017年12月18日(月) 11時00分16時00分

プログラム

第1部 成形加工に必要なレオロジー特性とトラブルシューティング

(2017年12月18日 11:00〜14:15)

 高分子溶融体の流動と変形を取り扱うレオロジーについて、その概要を説明するとともに、各レオロジー特性が成形加工性とどのように結び付けられるのかについて解説する。成形加工のトラブルシューティングのみならず、高性能な材料を設計するための基礎的知見を得ることを目的とする。

  1. レオロジーの概念
    1. 緩和時間と応力緩和
      • 粘弾性を定性的に理解する
    2. デボラ数
      • トラブルシューティングの基礎
  2. 成形加工に必要なレオロジー特性
    1. 牽引流と圧力流
      • せん断流動の与え方
    2. 粘度のせん断速度依存性
      • フローカーブの読み方
    3. 法線応力差の意味とその評価方法
      • 高分子液体が示す弾性
    4. 毛管流動における粘度測定
      • せん断粘度
      • スリップ速度の評価
    5. MFRの落とし穴
      • MFRで樹脂選びをすると失敗するかも
    6. 伸長粘度・溶融張力と成形加工性
  3. トラブルシューティングとレオロジー
    1. せん断粘度と伸長粘度
      • 成形法と流動モード
    2. メルトフラクチャー
      • 発生機構とその対策
    3. Tダイ成形
      • ネックイン
      • レゾナンス
    4. インフレーション成形
      • 外部ヘイズ
      • バブルの安定性
    5. 目ヤニ、フィッシュアイ
      • 発生機構と解析方法、対策
  4. 加工条件による構造制御
    1. 冷却速度と固体構造
      • 成形加工で構造制御
    2. 分子配向の制御とその解析手法
    3. ダイ形状による加工制御
      • 分子配向
      • 相分離構造
      • フロストラインを制御
    • 質疑応答

第2部 ポリプロピレンの射出成形性とその不良対策

(2017年12月18日 14:30〜16:00)

 最近、レオロジーの知識が射出成形になぜ必要なのですかと聞かれることが多い。私がPPバンパー材の仕事を始めた頃、フローマーク外観問題が起こりました。金型内の流動と材料との間をつなぐためにレオロジーの知識は必須でした。現在でも、タルクやゴムをPPに添加したら金型内の流動性がどのように変化するかということを考えなければ良い材料は開発できません。材料開発する人が、レオロジーの専門家を活用できるようになることがこの講座の目標です。

  1. ポリオレフィンの成形加工
    1. コンパウンドとは
    2. 各種添加物によるポリオレフィンの結晶構造の変化
    3. 固体の延伸と溶融体の延伸
    4. 延伸による結晶化
    5. 流動による結晶化 (伸長流動と せん断流動)
    6. 冷却速度と結晶化
    7. 射出成形における構造形成
      1. スキン – コア構造
      2. ファウンテンフロー
      3. 流動挙動と結晶構造の関係
    8. フィルム成形における結晶構造の形成
  2. 成形品の構造と物性、その制御
    1. 機械的な物性の発現機構
      1. 弾性率と耐衝撃性
      2. 耐熱性
    2. 成形加工性
      1. 流動性と機械的な物性
      2. 成形不良との関係 (ウエルドを中心に)
    • 質疑応答

講師

  • 山口 政之
    北陸先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科 マテリアルサイエンス系 物質化学フロンティア研究領域
    領域長 / 教授
  • 小林 豊
    山形大学 グリーンマテリアル成形加工研究センター
    産学連携教授

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 54,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 50,000円(税別) / 54,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 59,400円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 108,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 162,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/10/6 押出成形のトラブル対策 Q&A講座 オンライン
2025/10/6 人工皮革・合成皮革の基礎知識 オンライン
2025/10/6 インフォマティクスと近赤外光による高分子材料の劣化予測 オンライン
2025/10/7 シリカ微粒子の用途および先端分野における役割と活用例 オンライン
2025/10/9 高分子結晶化のメカニズムとその解析 オンライン
2025/10/9 再生プラスチックの溶融粘度特性とその制御、測定・評価 オンライン
2025/10/9 高分子・ポリマー材料の合成、重合反応の基礎とそのプロセス及び工業化・実用化の総合知識 オンライン
2025/10/10 EUVリソグラフィの技術動向とレジスト材料の開発 オンライン
2025/10/14 UV硬化の基礎と硬化不良対策および影部の硬化 東京都 会場
2025/10/14 レオロジーを特許・権利化するための基礎科学、測定技術、知財戦略 オンライン
2025/10/15 フィラーの分散・充填技術およびナノコンポジットの研究開発動向 オンライン
2025/10/15 分子動力学 (MD) 法の基本原理・具体的な技法から高分子材料開発への応用 オンライン
2025/10/16 機械の基礎 オンライン
2025/10/16 二軸混練押出機の混練技術・スクリュ設計・トラブル対策 オンライン
2025/10/16 分子動力学 (MD) 法の基本原理・具体的な技法から高分子材料開発への応用 オンライン
2025/10/16 インフォマティクスと近赤外光による高分子材料の劣化予測 オンライン
2025/10/17 高分子延伸による配向・結晶化制御 東京都 会場
2025/10/17 ポリウレタンの基礎知識と応用技術および高機能化 オンライン
2025/10/20 フィラー/樹脂分散における分散状態の測定評価、その応用 オンライン
2025/10/20 高分子の溶解技術と溶媒選定、相溶性予測 オンライン

関連する出版物

発行年月
2022/5/31 樹脂/フィラー複合材料の界面制御と評価
2022/5/30 世界のバイオプラスチック・微生物ポリマー 最新業界レポート
2021/12/24 動的粘弾性測定とそのデータ解釈事例
2021/7/30 水と機能性ポリマーに関する材料設計、最新応用
2021/7/28 プラスチックリサイクル
2021/6/29 UV硬化樹脂の開発動向と応用展開
2021/5/31 重合開始剤、硬化剤、架橋剤の選び方、使い方とその事例
2021/5/31 高分子材料の劣化・変色対策
2021/4/30 建築・住宅用高分子材料の要求特性とその開発、性能評価
2021/2/16 ポリマーアロイ/ブレンドにおける相溶性・分散条件の最適設計、評価応用の最新技術
2021/1/29 高分子材料の絶縁破壊・劣化メカニズムとその対策
2020/12/25 CFRP/CFRTPの界面制御、成形加工技術と部材応用
2020/11/30 高分子の成分・添加剤分析
2020/11/30 高分子の延伸による分子配向・結晶化メカニズムと評価方法
2020/10/30 ポリウレタンを上手に使うための合成・構造制御・トラブル対策及び応用技術
2020/9/30 食品容器包装の新しいニーズ、規制とその対応
2020/3/31 自己修復材料、自己組織化、形状記憶材料の開発と応用事例
2020/1/31 添加剤の最適使用法
2019/12/20 高分子の表面処理・改質と接着性向上
2019/10/31 UV硬化技術の基礎と硬化不良対策