技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

抗PCSK9抗体を標的とした高脂血症治療薬の選定基準

抗PCSK9抗体を標的とした高脂血症治療薬の選定基準

~どこまでLDL-Cを低下させるべきか / 新薬登場による臨床でのインパクトとは~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2017年7月13日(木) 10時00分 17時00分

プログラム

第1部. PCSK9を標的とした高脂血症治療薬の国内外開発動向

(2017年7月13日 10:00〜11:15)

  1. PCSK9を標的とした高脂血症治療薬の国内外開発動向
    1. 高脂血症治療薬開発の現状
    2. PCSK9を標的とした医薬品開発の現状
    3. Alirocumabの概要
    4. Alirocumabの開発動向
    5. Evolocumabの概要
    6. Evolocumabの開発動向
  2. 抗PCSK9抗体のインパクト
    1. Alirocumab のSWOT分析
    2. EvolocumabのSWOT分析
  3. まとめ
    • 質疑応答

第2部. 薬価・費用対効果からみた抗PCSK9抗体医薬品を含む高脂血症治療薬選定

(2017年7月13日 11:30〜13:00)

 今後の薬価を含む保険適用の交渉には、医療技術評価 (HTA) の観点からの交渉が必要となる。
 本講演では、すでにHTAが導入されている欧州の事例とともに日本でのHTAのガイドラインを考察し、今後の薬価・保険適用におけるマーケットアクセス戦略を概説する。特にPCSK9の事例と共に脂質異常症領域の費用対効果について考察する。

  1. 医療技術評価 (HTA)
    1. HTAの政策動向
    2. 欧州と日本のHTAガイドラインの概要
    3. 日本でHTA申請する場合のポイント
  2. HTAを考慮した今後の製品戦略
    1. TPP (Target Product Profile) からのHTA戦略
    2. 実は開発段階が一番重要なHTA戦略
    3. マーケットアクセス戦略
  3. 脂質異常症領域の費用対効果
    1. 抗PCSK9抗体医薬品関連の費用対効果研究
    2. 脂質異常症分野で考慮すべき価値
    3. 日本でHTAを実施する上で考慮すべきポイント
  4. 今後のHTA展望 (グローバルと日本)
    • 質疑応答

第3部. 薬剤師からみた抗PCSK9抗体医薬品を含む治療薬使用・不使用判断とその安全性

(2017年7月13日 13:45〜15:15)

 近年、様々な疾患領域において抗体医薬品が次々に上市されるようになっている。
 本講座ではまず、幾つかの抗体医薬品について臨床試験における有効性・安全性と治療ガイドラインでの位置付けを振り返りその後、抗PCSK9抗体の投与対象患者について考えてみたい。また全体を通して、医薬品リスク管理計画書 (RMP) の安全性検討事項より起こりうる有害事象を確認し、安全性についても検討したい。

  1. 抗体医薬品とは
    1. 主な疾患領域と抗体医薬品及び標的分子
  2. 難治性気管支喘息治療薬として使用される抗体医薬品
    1. オマリズマブ~臨床試験における有効性と安全性
    2. メポリズマブ~臨床試験における有効性と安全性
    3. 喘息予防・管理ガイドラインにおける抗体医薬品の位置付け
    4. 当院におけるオマリズマブ投与症例
  3. 抗悪性腫瘍薬として使用される抗体医薬品
    1. 大腸がん化学療法における抗体医薬品の位置付け
    2. 抗PD-1抗体ニボルマブについて
    3. 抗PD-1抗体導入にあたっての院内体制整備
    4. 当院におけるニボルマブ投与症例
    5. 抗PD-1抗体抗悪性腫瘍剤に係る最適使用推進ガイドライン
  4. 抗PCSK9抗体 投与対象患者について
    1. 既存療法ではLDL-C値の管理が難しい患者さんとは?
    2. 脂質低下療法における課題
    3. エボロクマブ~臨床試験における有効性と安全性
    4. アリロクマブ~臨床試験における有効性と安全性
    5. 動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012年版における脂質管理目標値
    6. エボロクマブ及びアリロクマブの最適使用推進ガイドライン
    7. 抗PCSK9抗体投与に際して留意すべき点
    • 質疑応答

第4部. 高脂血症治療の現状と抗PCSK9抗体を標的とした治療薬選定の実際

(2017年7月13日 15:30〜17:00)

 LDL-Cの管理については、これまでに1次予防、2次予防ともにスタチンによる治療のデータが発表され、スタチンによる動脈硬化予防の考え方は成熟してきている。さらに、昨年より、本邦においても抗PCSK9抗体による治療が可能となり、既存薬のみでは管理目標値に到達することが困難であった、重症家族性高コレステロール血症ヘテロ接合体を含めた難治性の高LDL-C血症についても、LDL-C管理目標値を達成できる新しい時代を迎えた。
 現在、PCSK9を標的とした抗体以外の治療薬も検討されている。今後、日本人において、どこまでLDL-Cを低下させるべきかなど、より一層のデータの蓄積が待たれる。

  1. 冠動脈疾患の歴史
    1. 動脈硬化巣にコレステロールが存在
    2. アニチコフらによる‘Lipid hypothesis’
    3. 冠動脈の閉塞・狭窄が共通を生じる
    4. 家族性高脂血症の発見
    5. LDL受容体の発見
    6. スタチンの開発
    7. スタチンが生命予後を改善
    8. PCSK9の発見
  2. 日米欧のガイドラインと脂質異常症への介入の方法
  3. 特に脂質低下療法が重要な集団
    1. 二次予防
    2. FH診断の重要性
  4. 疾患には遺伝要因と環境要因が寄与する
  5. PCSK9と冠動脈疾患
    1. PCSK9とLDL-C
    2. 抗PCSK9抗体の効果
    3. その他のPCSK9阻害薬
  6. 日本人において、どこまでLDL-Cを低下させるべきか
    • 質疑応答

講師

  • 東 基記
    クラリベイト・アナリティクス・ジャパン 株式会社 リサーチ&コンサルティングサービス
    コンサルタント
  • 大西 佳恵
    クリエイティブ・スーティカル 株式会社
    日本代表
  • 髙橋 真理 (高橋 真理)
    今給黎総合病院
    薬剤部長
  • 尾野 亘
    京都大学 大学院医学研究科 循環器内科
    准教授

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 64,800円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 55,000円(税別) / 59,400円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 64,800円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 118,800円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 178,200円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/12/4 無菌医薬品包装規制および完全性評価手順・各種漏れ試験方法のポイント オンライン
2024/12/5 監査を1日で終わらせるコツ オンライン
2024/12/5 造粒・打錠・コーティング製造技術とスケールアップ/打錠障害・品質異変の防止・対策 東京都 会場・オンライン
2024/12/5 医薬品承認申請書のコンプライアンスとグレー部分への対応 オンライン
2024/12/5 ICH Q5A ウイルス安全性評価/外来性感染性物クリアランス評価コース オンライン
2024/12/5 ICH Q5A ウイルス安全性評価/品質審査での論点と次世代シーケンシング利用/薬事申請に当たっての留意点 オンライン
2024/12/5 ADCを含む次世代抗体医薬の知財戦略および強い特許明細書・クレームの書き方 オンライン
2024/12/6 現場の視点で考える効果的な洗浄バリデーションのポイントと継続的な検証 オンライン
2024/12/6 GMPが空調設備に求める交叉汚染防止要件とその管理 オンライン
2024/12/6 効率的・効果的な監査証跡レビュー対応の考え方 オンライン
2024/12/6 コンピュータシステムバリデーション (CSV) で要求される各規制・ガイドラインの理解 オンライン
2024/12/9 PIC/S GMPをふまえた医薬品のサンプリング基礎知識 オンライン
2024/12/9 包装工程のバリデーションの重要ポイントと工程トラブル事例 オンライン
2024/12/9 コンプライアンス違反の事例から学ぶGMP現場の改善策 オンライン
2024/12/9 核酸医薬品の特許戦略 オンライン
2024/12/10 GMP/GDPにおける汚染管理戦略としてのペストコントロールの実態と査察指摘事項 オンライン
2024/12/10 CSR、SDGsを考慮した食品飲料、無菌医薬品、化粧品、医療機器等包装容器の電子線滅菌について オンライン
2024/12/10 再生医療を含めた国際共同治験の進め方と各ステージ毎における対応手法 オンライン
2024/12/10 中小製薬企業のためのテーマ創出・研究開発・製品戦略の策定・推進 オンライン
2024/12/10 QMS構築によるオーバークオリティ判断と治験効率化にむけた活用 オンライン

関連する出版物

発行年月
2013/1/28 造粒・打錠プロセスにおけるトラブル対策とスケールアップの進め方
2012/3/29 治験中 / 市販後における3極安全性情報の収集・報告・評価実務と相違
2012/3/13 超入門 GMP基礎セミナー
2012/3/5 育毛剤・発毛剤 技術開発実態分析調査報告書
2012/2/16 システムの適格性確認および回顧的バリデーションの具体的実施方法
2012/2/14 LIMS導入に関する導入の留意点セミナー
2012/2/9 厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理GL」対応のための「回顧的バリデーション」および「リスクアセスメント」実施方法
2012/1/20 24年度診療報酬改定におけるDPC評価の全貌
2011/12/22 光学活性医薬品開発とキラルプロセス化学技術
2011/12/14 QCラボにおける厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理GL」対応セミナー
2011/12/10 製薬大手5社 技術開発実態分析調査報告書
2011/11/7 eCTD申請 「-ここまで身近になったeCTD申請-」
2011/9/1 厚労省ER/ES指針対応実施の手引き
2011/8/29 グローバルスタンダード対応のためのCSV実施方法
2011/8/24 厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理GL」対応 "SOP作成"実践講座
2011/8/3 「回顧的バリデーション」および「リスクアセスメント」実施方法
2011/7/10 抗癌剤 技術開発実態分析調査報告書
2011/7/5 分析機器やLIMSのバリデーションとER/ES指針
2011/7/1 コンピュータバリデーション実施の手引き
2011/6/29 3極申請対応をふまえた不純物の規格設定と不純物プロファイル管理