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UV硬化コーティング材料の硬化挙動解析、硬化収縮低減と基材への付着・密着性の向上技術

UV硬化コーティング材料の硬化挙動解析、硬化収縮低減と基材への付着・密着性の向上技術

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、UVコーティング材の特性、挙動を把握し、硬化条件、阻害対策、付着理論、前処理を体系的に解説いたします。
各種基材 (樹脂・プラスチック・金属・ガラス) にUV材料を密着・付着させるための実践、UVコーティング技術の現状から材料、装置、システムの動向も解説いたします。

開催日

  • 2016年5月31日(火) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 紫外線硬化コーティングに関連する技術者、開発者、研究者
    • ナノインプリント
    • 電子部品・光学部品などの接着・乾燥
    • 印刷インキの乾燥
    • 塗料・塗装コーティング剤の乾燥・硬化
    • 光ファイバ等の保護コーティング
    • 光造形
    • 3Dプリンター
    • ジェルネイル等の装飾品 など
  • 紫外線硬化コーティングで課題を抱えている方

修得知識

  • UV硬化型コート材の基礎知識と特性の把握
  • 硬化挙動の特徴・影響因子、硬化阻害対策
  • 理論と実践を組み合わせた密着性の向上技術

プログラム

 UV硬化型コーティング材は、身近には、携帯電話、CD/DVDなど広範に使用されるようになった汎用のコート材になっております。しかし、通常の加熱硬化型のコート材とは異なった挙動を示すことも知られています。
 本講座は、講師の技術報文をベースにUV硬化型コート材の特徴を整理し、これからUV硬化技術に携わろうとしている初心者から、実際にUVコート材を使ったり、開発したりしている中堅の開発者、技術者向けの講座です。UV硬化型コート材の基礎知識、硬化挙動の特徴といった身につけておかなければならない基礎知識から始まり、より実践的な付着性向上技術といった技術内容を1日で獲得できる実用的なセミナーになっています。また最後に欧米の最新の技術動向やUVコート、塗装技術の新しいアプリケーションについても解説します。

1. UV硬化型コーティング材の基礎知識

ここでは、UV硬化型コーティング材に関する基礎的な知識とポイントとなる点が判りやすく説明します。

  1. UV硬化型コーティング材の種類と特徴
    1. UV/ EB硬化型コーティング材とは
    2. 紫外線 (UV) の波長と特徴
    3. UV硬化型コート材の種類と特徴
  2. ラジカル硬化型UVコーティング材について
    1. 反応の仕組み
    2. UV硬化型コーティング材の構成成分と樹脂成分
    3. 光開始剤
  3. カチオン硬化型UVコーティング材について
    1. 反応の仕組み
    2. コーティング材の構成成分と樹脂成分
    3. 光開始剤
  4. UV硬化装置について
    1. UVランプ:ランプの種類、特徴と主なメーカー
    2. 反射板: 種類と特徴
  5. 塗装方法とその具体例
    1. UV硬化型コーティング材に使われる主な塗装方法
    2. 具体的な塗装事例

2. UV硬化型コーティング材の硬化挙動の測定方法と挙動の特徴

ここでは、UV硬化型コーティング材の硬化挙動の特徴とその測定方法を説明します。UV硬化型コーティング材は、過熱硬化タイプのコート材と比べると幾つかの特徴ある硬化挙動を持っています。UV硬化型コート材を使用したり、開発する時に、この硬化挙動の特徴を知る事は極めて重要です。

  1. 硬化挙動把握の重要性
  2. 硬化挙動への影響因子と物性
    1. 硬化挙動への影響因子
    2. 硬化状態と物性
  3. 酸素による硬化阻害 (UV硬化型コーティング材の硬化挙動の特徴)
    1. 酸素による硬化障害が起こる理由
    2. 酸素による硬化障害の測定例
  4. UV硬化型コーティング材の硬化挙動の解析方法
    1. 硬化物の硬度による硬化挙動の解析
    2. ゲル分率による硬化挙動の解析
    3. 赤外分光々度法による硬化挙動の解析
    4. リアルタイムFTIRによる硬化挙動の解析
    5. 光DSCによる硬化挙動の解析
    6. ラマン分光分析法を用いた硬化挙動の解析
    7. NIR (近赤外) 分光分析法を用いた硬化挙動の解析
    8. 誘電分析 (DEA) による硬化挙動の解析

3. UV硬化型コーティング材の付着性向上技術

ここでは、UV硬化型コーティング材の付着性向上技術が講演されます。付着理論全般の説明とそれのUV硬化型コート材への応用について述べ、付着性向上の方法を述べます。また、UV硬化の欠点である硬化収縮を低減する技術についても併せて述べます。

  1. はじめに
  2. 付着性に関与するUVコート材特有の要因
    1. 硬化時の硬化収縮について
    2. UV硬化条件と付着性
  3. 付着理論について
    1. 剥離の形態について
    2. 付着の理論
  4. 付着理論をベースとした付着性向上方法について
    1. プラスチック素材への付着について
    2. 無機素材 (金属・ガラス) への付着について
  5. 前処理で付着性を向上させる方法について
    1. 一般的な前処理
    2. 難付着性高分子素材 (PET,PPなど) の前処理

4. UV硬化型コーティング材の欧米を含めた最近の技術動向

材料、装置、システム面での欧米を含めた最新の技術動向を説明します。特に、欧米でのUV硬化技術の進展は注目すべきものが幾つかあり、今後の技術動向を見極める上で重要な内容が含めれています。

  1. はじめに
  2. 三次元形状物の硬化システムにおける進展
    1. UV硬化システムの一つの欠点としての3次元形状物の硬化の困難さ
    2. ロボットなどUV 照射器具に工夫
    3. 3D-UVイナート・システム
    4. UVプラズマ・キュア
  3. 低臭気・低マイグレーションタイプの光開始剤の開発の最近の進展
    1. 低臭気・低マイグレーションタイプの光開始剤の重要性
    2. 高分子量タイプ、多官能タイプの光開始剤の開発動向
  4. 材料技術における進展
    1. 有機・無機ハイブリッドとナノ材料
      1. シリカ、アルミナを併用しハイブリッド化する方法
      2. ナノサイズのアルミナとのハイブリッド
    2. ハイパーブランチタイプのオリゴマーの開発と今後
    3. 欧米における水系UVコート材の進展
      1. EUにおける水系UV コート材の状況
      2. UVコート樹脂合成の考え方
      3. 新規な水系UV コート材
      4. 日本における進展
  5. 装置面、塗装システムにおける新たな技術
    1. イナート・システムの活用
    2. LED-UVの進展
    3. UV硬化型3Dプリンターの進展
    • 質疑応答

講師

会場

大田区産業プラザ PiO

1F A+B会議室

東京都 大田区 南蒲田1-20-20
大田区産業プラザ PiOの地図

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 22,500円(税別) / 24,300円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 48,600円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 72,900円(税込)
  • 受講者全員が会員登録をしていただいた場合に限ります。
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

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