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スターリングエンジン技術動向

スターリングエンジン技術動向

~排熱回収、バイオマス発電への応用に向けて~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、排熱利用技術やバイオマス発電、太陽熱発電技術への応用が期待されるスターリングエンジンについて、基礎から解説し、最新の用途展開動向、技術展望まで、4名の専門家が徹底解説いたします。

開催日

  • 2011年9月16日(金) 10時00分 16時30分

受講対象者

  • スターリングエンジンの応用が見込まれる分野の技術者、開発者、研究者
    • 排熱利用技術
    • バイオマス発電
    • 太陽熱発電 など
  • スターリングエンジンに関連する技術者、開発者、研究者

修得知識

  • スターリングエンジンの基礎
  • スターリングエンジンの応用技術動向
  • スターリングエンジンの最新技術

プログラム

第1部 スターリングエンジンの開発事例と用途展開 (10:00~11:30)

 熱源や燃料を選ばないスターリングエンジンが改めて注目され、バイオマス燃焼発電、太陽熱発電そして家庭用マイクロコジェネに利用され始めています。
 本講座では、スターリングエンジンの動作原理から構造と特色、これまでに開発された各種実用エンジン並びにその用途開発事例について詳述する。

  1. 動作原理と構成
    1. 動作原理
    2. 基本構成と型式
    3. 特色
  2. 実用エンジンの開発事例
    1. 開発の歴史
    2. 主な開発事例
    3. 開発の動向
  3. 用途展開
    1. 家庭用CHP (マイクロコジェネ)
    2. 太陽熱発電
    3. 木質バイオマス燃焼発電
    4. その他
  • 質疑応答

第2部 低温度差スターリングエンジンの開発と応用例 (12:10~13:30)

 低温度差スターリングエンジンは、化石燃料を熱源とするスターリングエンジンではなく、地熱、温泉熱の自然エネルギーの回収また工場等からの廃熱を利用した動力供給源としての活用、さらには電力供給源としての活用を目指しているエンジンである。
 低温度差スターリングエンジンの高熱源は比較的低い温度であるので、その熱効率は低くならざるを得ない。したがって従来のエンジンとは異なり、高効率を求めないことから、既存のエンジンとは競合しない領域で活用が期待できる。しかも無駄に捨てられている熱量から数%動力として回収することができれば、多量の熱量を排出している廃熱からは膨大な電力供給源となることが期待できる。
 そこで低温度差スターリングエンジンを開発するための内部シール (ピストンリング) と外部シール (軸シール) の重要性について本セミナーにおいて論ずる。その結果から著者らが試作した数々のエンジンの紹介とその成功例および失敗例について説明する。

  • 低温度差スターリングエンジンの歴史
  • 熱のカスケード利用
  • 各種熱源の温度範囲とエネルギー密度
  • カルノー効率
  • 一方向性ピストンリングおよび一方向性軸シール
  • 様々なシールの等価直径
  • 各種ガス雰囲気におけるシール材の摩耗
  • 各種軸シールの摩擦仕事
  • ミリワット級エンジンの紹介
    • 極低温度差スターリングエンジンの開発
  • 数ワット級エンジンの紹介
    • 太陽熱利用スターリングエンジンの開発
    • 内燃機関排熱利用
  • 100W級エンジンの紹介
    • 熱水利用スターリングエンジンの開発
  • 1kW級エンジンの紹介
    • 熱水利用スターリングエンジンの開発
  • まとめ
  • 今後の課題
  • 質疑応答

第3部 スターリングエンジンを利用した排熱回収システムの可能性 (13:40~15:00)

 スターリングエンジンは、多様な熱源を利用できるといった優れた特徴を持つ外燃機関である。
 本講では、次世代の省エネ機器として期待されている排熱利用スターリングエンジンを紹介する。
 そして講師らが開発を進めてきたスターリングエンジンを用いた船舶用排熱回収システムについて解説するとともに、排熱回収システムの実用化に向けた技術課題について考察する。

  1. 排熱利用スターリングエンジンの概要
    1. 排熱利用スターリングエンジンの特徴
    2. 型式と基本構造
  2. 排熱利用スターリングエンジンの構成と設計事例
    1. ヒータ、再生器、クーラ
    2. シール
    3. 出力取り出し機構
  3. 排熱利用スターリングエンジンの性能特性
    1. スターリングエンジンの性能評価の概要
    2. スターリングエンジンの性能評価試験例
  4. 排熱利用スターリングエンジン発電機の開発事例
    1. エンジンの構造と設計
    2. 制御システム
    3. 排熱回収システムの性能特性
  5. 排熱利用スターリングエンジンの適用可能性
    1. 船舶の排熱
    2. 工場排熱
    3. その他の適用例
  6. まとめ
  • 質疑応答

第4部 スターリングエンジンを用いたバイオマス発電システムの開発 (15:10~16:30)

 国内の間伐材や林地残材などの木質バイオマスは、山間部などに広く分布しており、経済的に収集・輸送することが容易でないため、大規模発電には困難な地域も多い。このようなバイオマスを有効に利用するには、小規模に収集してオンサイトで高効率に電力に変換する技術が不可欠である。
 そこで、外燃機関であるスターリングエンジンに着目し、木質バイオマスの燃焼熱を直接利用したシンプルで低コストな発電システムの開発を目指している。
 セミナーでは、これまでスターリングエンジンを利用したバイオマス発電システムの開発研究において、採用した数十kW級スターリングエンジンの機器仕様や発電性能、耐久性評価などを解説する。また、バイオマス発電への取り組み状況を紹介すると共に、バイオマス発電システムの実証試験結果を報告しながら、現状の信頼性や経済性などを述べる。

  1. バイオマス利用スターリングエンジン発電システムへの取り組み背景
  2. 30kW級スターリングエンジンを用いた発電システムの開発
    1. 機器仕様ならびに発電性能
    2. 実証試験結果
    3. 課題
    4. kW級スターリングエンジンを用いた発電システムの開発
    5. 機器仕様ならびに発電性能
    6. 実証試験結果
    7. 課題
    8. 今後の試験計画
  3. 信頼性・経済性評価
    1. 信頼性の比較評価
    2. 経済性の現状評価と予測
    3. その他
  4. まとめ
  • 質疑応答

講師

  • 濱口 和洋
    明星大学 理工学部 機械工学系
    教授
  • 戸田 富士夫
    宇都宮大学 教育学部 技術教育専攻
    教授
  • 平田 宏一
    (独)海上技術安全研究所 エネルギー・環境評価部門 機関伝熱システム研究グループ
  • 大岩 徳雄
    中部電力(株) 電力技術研究所 CO2削減技術プロジェクト
    研究副主査

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

第2特別研修室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 45,000円 (税別) / 47,250円 (税込)
複数名
: 38,000円 (税別) / 39,900円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名で参加の場合、1名につき 7,350円割引
  • 3名で参加の場合、1名につき 10,500円割引 (同一法人に限ります)
本セミナーは終了いたしました。

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