技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

プラスチック、フィルム、樹脂成形、コーティングにおける「ガラス転移」 、「エンタルピー緩和」の基本的な考え方、その測定、応用

プラスチック、フィルム、樹脂成形、コーティングにおける「ガラス転移」 、「エンタルピー緩和」の基本的な考え方、その測定、応用

~ガラス転移点と融点の違い 、ガラス状とゴム状の境目の温度、その測定と解析のポイント / 架橋点、ゴム弾性、動的粘弾性、結晶と非晶、そこから何が分かるのか?~
オンライン 開催

開催日

  • 2023年10月18日(水) 10時30分 16時30分

プログラム

第1部 高分子材料における「ガラス転移」と「エンタルピー緩和」の基礎と応用

(2023年10月18日 10:30〜12:45) ※途中休憩挟む

 高分子の高次構造と熱的性質に関する基礎的な事項を簡単に復習したのちに、高分子のガラス転移とエンタルピー緩和について解説する。さらに、高分子材料の特性とガラス転移の関係、およびエンタルピー緩和に基づく高分子材料の特性制御の事例を紹介する。

  1. はじめに
    1. 高分子の高次構造
    2. 高分子の熱的性質
    3. 融点について
  2. ガラス転移
    1. ガラス転移の特徴
    2. 温度、時間、周波数依存性の実験式
    3. 自由体積理論、Adam.Gibbs 理論
    4. モード結合理論
    5. コンピュータシミュレーション
    6. 高分子薄膜のガラス転移
  3. エンタルピー緩和
    1. 過剰エンタルピー量
    2. エンタルピー緩和過程
    3. エンタルピー緩和と物性の関係
    4. エイジング、メモリー効果
    • 質疑応答

第2部 熱分析測定による「ガラス転移点」の測定とその応用

(2023年10月18日 13:45〜15:15)

  1. 熱分析の概要
    1. 熱分析の定義
    2. 熱分析の種類と測定原理
  2. 示差走査熱量測定 (DSC) による「ガラス転移」の測定
    1. エポキシ樹脂の硬化反応とガラス転移の測定
    2. ポリスチレンのガラス転移温度におよぼす分子量の影響
    3. ポリエチレンテレフタレートのガラス転移温度におよぼす熱履歴の影響
  3. 熱機械分析 (TMA) による「ガラス転移」の測定
    1. エポキシ樹脂硬化物のガラス転移と熱膨張の異方性
    2. エポキシ樹脂のガラス転移におよぼす残留歪の影響
    3. BT樹脂のガラス転移と熱膨張率
  4. 動的粘弾性測定 (DMA) による「ガラス転移」の測定
    1. エポキシ樹脂の硬化過程の観察
    2. エポキシ樹脂のガラス転移温度におよぼす熱履歴の影響
    3. 熱可塑性エラストマーのソフトセグメントとハードセグメントのガラス転移
  5. 測定技法によるガラス転移温度の違い
    1. 各測定技法の検出物理量の違い
    2. 緩和現象による温度の違い
    3. ガラス転移温度の読み取り定義の違い
    • 質疑応答

第3部 分子シミュレーションによるプラスチック、フィルムのガラス転移温度の評価

(2023年10月18日 15:30〜16:30)

 近年では理論の発展やコンピュータの性能の向上に伴い 材料開発において分子シミュレーションの活用が広がりを見せている。 本講座では分子動力学法を用いたガラス転移温度の評価について解説する。

  1. 分子動力学法について
    1. 分子動力学法とは
    2. 力場・分子間相互作用
    3. 境界条件
    4. 温度制御・圧力制御
    5. 分子動力学計算から得られる観測量
    6. 小まとめ
  2. 分子動力学法によるガラス転移温度の評価
    1. 評価方法
    2. 事例の紹介
  3. 材料シミュレーションの概説とソフトウェアの例
    1. 材料シミュレーションについて
    2. ソフトウェアの例 (J-OCTAを中心に)
  4. まとめ
    • 質疑応答

講師

  • 黒田 真一
    群馬大学 大学院 理工学府
    専攻長 / 教授
  • 大久保 信明
    株式会社 日立ハイテクサイエンス アプリケーション開発センタ
    主任
  • 茶木 健太
    株式会社JSOL エンジニアリング事業本部

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/5/13 高分子材料のトライボロジー: トライボロジーの基礎から摩耗・摩擦低減技術の手法と特徴まで オンライン
2024/5/14 ポリマーアロイの基本、構造・物性および新規ポリマーアロイの材料設計の必須 & 実践知識 オンライン
2024/5/14 ブリードアウトの発生メカニズムと制御、測定法 オンライン
2024/5/15 高分子の結晶化、結晶高次構造の制御、分析解析、その応用 オンライン
2024/5/15 UV硬化樹脂における硬化不良対策と硬化状態の測定・評価 オンライン
2024/5/15 ヒートシールのくっつくメカニズムと不具合対策、品質評価 オンライン
2024/5/16 二軸押出機による混練技術とプロセス最適化 オンライン
2024/5/16 半導体めっきの基礎とめっき技術の最新技術動向 オンライン
2024/5/16 高分子材料における添加剤の基礎知識と分析法、変色の特徴と分析技術 オンライン
2024/5/17 エポキシ樹脂の構造、特性と硬化剤の選び方・使い方、トラブル対策 オンライン
2024/5/17 化粧品粉体の基礎と表面処理 オンライン
2024/5/17 高分子材料のトライボロジー: トライボロジーの基礎から摩耗・摩擦低減技術の手法と特徴まで オンライン
2024/5/20 廃プラスチックの最新リサイクル技術の動向 オンライン
2024/5/20 導電性高分子の基礎と最新の研究動向・応用 オンライン
2024/5/21 ぬれ性のメカニズムと制御・測定技術 オンライン
2024/5/21 粘着剤/粘着テープの必須基礎知識 オンライン
2024/5/21 ラミネート技術の基礎・トラブル対策とヒートシール技術のポイント オンライン
2024/5/21 高分子材料のモノマー化、解重合反応とケミカルリサイクルの動向 オンライン
2024/5/21 摩擦振動と異音の発生メカニズムと抑制・対処方法 オンライン
2024/5/21 プラズマによる表面改質技術の基礎と応用 オンライン