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化粧品における紫外線・近赤外線防御機能と使用感の向上

化粧品における紫外線・近赤外線防御機能と使用感の向上

~防御効果を高めつつ使用感を改善する粉体プロセス技術~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2017年10月30日(月) 10時30分16時30分

受講対象者

  • 化粧品メーカーの処方開発担当者・官能評価と機器評価担当者
  • 化粧品の粉体原料メーカー、OEM技術者
  • 大学・研究機関の化粧品関連研究者
  • これから化粧品分野への展開を計画する企業

修得知識

  • ファンデーションの開発動向
  • 粉体化粧品の使用感の官能評価と機器分析の方法
  • 肌の光老化のメカニズムと防御方法、紫外線・近赤外線の遮蔽技術の研究開発方法
  • 粉体化粧品の新規プロセス技術と使用感の改良方法

プログラム

 紫外線・近赤外線・ブルーライトによる肌の光老化作用が、三次元培養皮膚を用いた炎症性サイトカインの発現性を調べる実験等により明らかにされつつあり、有害光を防ぐ技術開発が活発化しています。
 有害光による肌の老化を防ぐ方法は、光の散乱反射と吸収減衰手法と、肌の生理機能の強化に分けられます。前者は光の屈折率と比表面積の高い無機粉体が用いられ、後者は活性酸素の作用や肌荒れを抑える効果をもつ天然物質や合成分子の探索が行われています。
 紫外線防御に用いられる無機微粒子や有機吸収剤は、凝集力が強いため使用感を損なうだけでなく、SPFを高めるためには過剰量を配合しなければならないため、さらに使用感を低下してしまいます。化粧品の紫外線防御機能の改良方法とは、必然的に使用感の改良技術なのです。
 紫外線防御機能を高めつつ使用感を改善するために、化粧品に用いる粉体技術の基礎から、紫外線による光老化メカニズム、防御剤の特徴、均一に分散し使用感を高めるための複合粉体の加工プロセス、官能評価と機器評価の方法、情報化時代に求められる技術開発の取り組み方について解説します。

  1. ファンデーションの粉体技術と市場動向
    1. 日本人の肌環境の変化とファンデーション人気復活の兆し
    2. 使用動作と使用感の知覚要素
    3. メイクアップ化粧品と粉体技術:体質顔料・着色顔料・光学的微粒子・結合油剤
    4. 機器評価による使用感の改良方法
    5. 近未来の化粧品開発におけるICTと人工知能の役割
  2. 粉体化粧品の使用感の官能評価と機器分析の基礎
    1. テカリ感と透明感のある明るい肌のツヤ感とマットな隠ぺい力をもたらす粉体の違い
    2. アスペクト比と粉体形状係数
    3. フワッと軽くのびる粉体の心地よさと嵩密度と動摩擦係数
    4. 均一にのびてピタッとつく付着力と分散性と結合油剤の影響
    5. 隠す効果とぼかす効果の光学的機能の差異と粉体形状と屈折率の関係
    6. 化粧くずれを防ぐ持続性の官能指標と粉体の物性機能
    7. ファンデーションの皮脂濡れによる外観の変化と撥水撥油効果をもたらす表面処理
    8. 粉体化粧品の保湿力の評価
    9. 製品開発に用いる機器分析の常用項目
  3. 肌の光老化防御と紫外線・近赤外線の遮蔽技術の設計方法
    1. 紫外線・ブルーライト・近赤外線による肌の光老化
    2. SPFとPA
    3. 培養皮膚組織を用いた光老化のメカニズム解析と処方開発手法
    4. 化粧品の紫外線遮蔽剤の使用感と課題
    5. 可視光を透過し近赤外線を遮蔽するプラズマ振動粒子
    6. 紫外線・近赤外線遮蔽剤の複合化粉体の設計
    7. 白浮きを防ぐフォトクロミック粉体の近赤外線遮蔽効果
  4. 粉体化粧品の1ステップ湿式混合・乾燥プレス製法の開発
    1. 湿式充填プレス法と乾式粉砕プレス法の特徴
    2. 湿式スラリー複合化と撹拌乾燥・溶媒回収プロセスの1ステップ連続処理装置の開発
    3. 処方を変えずに紫外線・近赤外線防御効果を高め、使用感を改善する粉体プロセス技術の要点
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 鈴木 高広
    近畿大学 生物理工学部 生物工学科
    教授

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

4F 第2特別講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

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