技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

成形加工のトラブルシューティングに役立つ高分子レオロジー入門と残留ひずみ解析

成形加工のトラブルシューティングに役立つ高分子レオロジー入門と残留ひずみ解析

~高分子構造と粘度・粘弾性の関係、成形加工プロセスへの応用~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、高分子レオロジーについて基礎から解説し、現場に応用可能なレオロジーの指標、現場で実施できる残留ひずみ解析法の習得など、成形加工のトラブルに役立つ現場目線の実践知識を提供いたします。

開催日

  • 2017年6月30日(金) 12時30分 16時30分

受講対象者

  • 成形加工に関連する製品に携わる技術者
  • 粘度測定や粘弾性測定で課題を抱えている担当者

修得知識

  • レオロジー評価により、加工特性、材料特性を把握するための基礎的知見
  • MFRなど加工現場で用いるレオロジー指標の意味とその使い方
  • 押出成形・射出成形における加工不良対策

プログラム

 高分子材料の成形加工方法は多岐にわたりますが、いずれの方法においてもトラブルシューティングは重要な課題となります。特に、レオロジーが関係した成形不良は多く、レオロジーの基礎的な理解が不足している場合にはその解決に膨大な時間を要してしまいます。
 本講座は、数式をほとんど使わずにレオロジーの本質を理解していただき、それを成形加工に応用してもらうことを目的としています。さらに現場で実施可能な残留ひずみの解析方法も説明いたします。
 実際の加工現場ですぐに役に立つ方法を是非ご習得ください。

  1. 初めてのレオロジー
    1. 弾性と粘性の本質 – 粘性・弾性の基本法則を理解する –
    2. 緩和時間 – 応力緩和を定性的に理解する –
    3. デボラ数 成形加工で最も重要なパラメータ – トラブルシューティングの基礎 –
  2. 線形粘弾性の基礎
    1. ボルツマンの重ね合わせの原理 – レオロジーは足し算だけで大丈夫 –
    2. 動的粘弾性 – 数式を使わずに動的弾性率を理解する –
    3. 測定装置 – 動的粘弾性の測定方法 –
    4. 周波数依存性と温度依存性 – 材料特性の評価方法 –
    5. 合成曲線 – 構造変化の確認手法、測定できない領域の情報を得る方法 –
    6. ゼロせん断粘度と定常状態コンプライアンス – 弾性と粘性の評価法 –
    7. ゴム状領域の弾性率とからみ合い点間分子量 – からみ合いと分子構造 –
  3. 成形加工に必要なレオロジー特性
    1. 牽引流と圧力流 – せん断流動の与え方 –
    2. 定常流せん断粘度のせん断速度依存性 – フローカーブの読み方 –
    3. 法線応力差の意味とその評価方法 – 高分子液体が示す弾性 –
    4. 毛管流動における粘度測定 – せん断粘度、スリップ速度の評価 –
    5. MFRの落とし穴 – MFRで樹脂選びをすると失敗するかも –
    6. 伸長流動場のレオロジー特性 – 伸長粘度と成形加工性 –
  4. トラブルシューティングとレオロジー
    1. せん断粘度と伸長粘度 – 成形法と流動モード –
    2. Tダイ成形 – ネックイン、レゾナンス –
    3. メルトフラクチャー – 発生機構とその対策 –
    4. インフレーション成形 – 外部ヘイズ、バブルの安定性 –
    5. 目ヤニ、フィッシュアイ – 発生機構と解析方法、対策 –
  5. 加工条件による構造制御
    1. 冷却速度と固体構造 – 成形加工で構造制御 –
    2. 分子配向の解析 – 一般的な分析手法 –
    3. ダイ形状による加工制御 – 分子配向、相分離構造、フロストラインを制御 –
  6. 現場で行う残留ひずみ解析
    1. 光学の基礎 – 現場解析の下準備 –
    2. 分子配向の定量化 – 残留ひずみの定量化を実施 –
    3. ウェルド強度、ヒンジ強度 – 射出成形のトラブルシューティング –
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 山口 政之
    北陸先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科 マテリアルサイエンス系 物質化学フロンティア研究領域
    領域長 / 教授

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

6F 中会議室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 38,000円 (税別) / 41,040円 (税込)
複数名
: 20,000円 (税別) / 21,600円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 20,000円(税別) / 21,600円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 38,000円(税別) / 41,040円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 40,000円(税別) / 43,200円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 60,000円(税別) / 64,800円(税込)
  • 受講者全員が会員登録をしていただいた場合に限ります。
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/12/13 高分子絶縁材料の劣化・絶縁破壊メカニズムと計測・データ解釈法 オンライン
2024/12/13 プラスチック加飾技術の最新動向と今後の展望 オンライン
2024/12/13 エポキシ樹脂の基礎、硬化剤との反応および副資材による機能化 オンライン
2024/12/16 架橋剤を使うための総合知識 オンライン
2024/12/16 フィラー最密充填構造設計とポリマー系複合材料の高熱伝導化 オンライン
2024/12/17 高感度化フォトレジスト材料の合成・設計・開発技術 オンライン
2024/12/17 天然植物繊維を強化材とする複合材料の基礎と応用 東京都 会場
2024/12/17 静的・動的光散乱法を中心とした粒径計測の基礎と応用 オンライン
2024/12/17 シリコーンの基本知識と高機能化・トラブル対策 オンライン
2024/12/17 バイオプラスチックの基礎と応用、開発・利用動向と開発事例 オンライン
2024/12/18 加工の基礎と機械加工技術 オンライン
2024/12/18 ポリマーアロイにおける相溶性の基礎と物性制御ノウハウ オンライン
2024/12/19 高剪断成形加工法の基礎と新規材料創出への応用 オンライン
2024/12/19 高分子・ポリマー材料の合成、重合反応の基礎、プロセスと工業化・実用化の総合知識 オンライン
2024/12/19 シリカ微粒子の基礎 (分類・製法・特性と評価) とポリマーへの配合・複合化技術 オンライン
2024/12/19 高分子の相溶性と相分離および結晶化の基礎 オンライン
2024/12/20 ゴム材料のトライボロジー入門 オンライン
2024/12/20 次世代バイオプラスチックの開発最前線 オンライン
2024/12/20 プラスチック加飾技術の最新動向と今後の展望 オンライン
2024/12/20 二軸押出機における樹脂流動解析の基礎と AI/IoT 活用展開 東京都 会場

関連する出版物

発行年月
2024/7/29 サステナブルなプラスチックの技術と展望
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026 (書籍版 + CD版)
2024/7/17 世界のリサイクルPET 最新業界レポート
2024/6/28 ハイドロゲルの特性と作製および医療材料への応用
2024/5/30 PETボトルの最新リサイクル技術動向
2024/2/29 プラスチックのリサイクルと再生材の改質技術
2023/10/31 エポキシ樹脂の配合設計と高機能化
2023/7/31 熱可塑性エラストマーの特性と選定技術
2023/7/14 リサイクル材・バイオマス複合プラスチックの技術と仕組
2023/3/31 バイオマス材料の開発と応用
2023/1/31 液晶ポリマー (LCP) の物性と成形技術および高性能化
2023/1/6 バイオプラスチックの高機能化
2022/10/5 世界のプラスチックリサイクル 最新業界レポート
2022/8/31 ポリイミドの高機能設計と応用技術
2022/5/31 樹脂/フィラー複合材料の界面制御と評価
2022/5/31 自動車マルチマテリアルに向けた樹脂複合材料の開発
2022/5/30 世界のバイオプラスチック・微生物ポリマー 最新業界レポート
2021/12/24 動的粘弾性測定とそのデータ解釈事例
2021/7/30 水と機能性ポリマーに関する材料設計、最新応用