技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

免疫チェックポイント阻害剤開発における効果予測・患者選定と副作用予測

免疫チェックポイント阻害剤開発における効果予測・患者選定と副作用予測

~治療効果に相関を示す最新のバイオマーカーとその開発現場での活用の最前線~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2016年9月9日(金) 10時00分17時15分

プログラム

第1部. 免疫チェックポイント阻害剤の臨床開発のトレンドと今後の展望

(2016年9月9日 10:00〜11:30)

 免疫チェックポイント阻害剤の開発においては、多様な癌腫において有効性が証明されている一方、バイオマーカーによる患者選別、免疫応答固有の応答性への対応や治療期間の問題、適切な併用療法の選別など、多くの課題が生じている。
 以上を踏まえ、免疫チェックポイント阻害剤の臨床開発の現状について解説したい。

  1. 免疫チェックポイント阻害剤による免疫制御メカニズム
    • CTLA-4とPD-1の相異
  2. 免疫チェックポイント阻害剤開発の歴史
    • CTLA-4とPD-1
  3. 抗CTLA-4抗体開発の現状
    • Ipilimumab
  4. 抗PD-1抗体開発の現状
    • Nivolumab
    • Pembrolizumab
  5. 抗PD-L1抗体開発の現状
    • Atezolizumab
    • Durvalumab
    • Avelumab)
  6. 免疫チェックポイント阻害剤の患者選別バイオマーカー
    • 現状と将来
  7. 免疫の治療応答の特異性
    • irRCとirRECIST
  8. 免疫チェックポイント阻害剤の使用法に関する課題
    • 投与期間
    • 治療判定など
  9. 免疫チェックポイント阻害剤の併用療法
    • 免疫療法
    • 化学療法
    • 分子標的療法
  10. 免疫チェックポイント阻害剤の開発の今後 (まとめ)
  11. 質疑応答

第2部. 免疫チェックポイント阻害療法の効果と相関しうる遺伝子バイオマーカー解析の進捗状況について

(2016年9月9日 12:15〜13:45)

 『免疫チェックポイント阻害療法』は、幾つかのがん種に対してこれまでにない優れた臨床効果を示す革新的治療法であり、幾つかの阻害薬はすでに承認薬として臨床応用されている。
 本セミナーでは、がんに対する免疫チェックポイント阻害療法の効果と相関しうる遺伝子バイオマーカー解析の進捗について解説する。

  • がんの発生メカニズムと免疫逃避機構
  • 免疫チェックポイント阻害療法とその作用機序
  • 抗CTLA-4抗体による免疫チェックポイント阻害療法
  • 抗PD-1 PD-L1抗体による免疫チェックポイント阻害療法
  • 免疫チェックポイント阻害療法の問題点
  • 免疫チェックポイント阻害療法の効果と相関しうる遺伝子バイオマーカーに関する最近の報告
    • DNAミスマッチ修復欠損について
    • βカテニンシグナル経路の活性化について
    • PD-L1遺伝子 3‘非翻訳領域の異常について
  • 今後の展望
  • 質疑応答

第3部. 免疫チェックポイント阻害剤の副作用とその対応

(2016年9月9日 14:00〜15:30)

 悪性黒色腫、非小細胞肺がんに免疫チェックポイント阻害薬としてニボルマブが使用できるようになった。効果も重要であるが、従来の化学療法とは異なる副作用 (免疫関連有害事象:irAE) を経験することがある。
 どのような副作用があり、またどう対応するかが本薬剤を使用するにあたり重要であり、今回この点を解説する。

  • 免疫関連有害事象 (irAE) について
  • 機序について
  • ニボルマブ、イピリムマブでのirAE
  • 腸炎を生じた場合の対応
  • 肺障害を生じた場合の対応
  • 肝障害を生じた場合の対応
  • 甲状腺機能障害を生じた場合の対応
  • 劇症Ⅰ型糖尿病を生じた場合の対応
  • その他irを生じた場合の対応
  • irAEの発症予測について
  • 免疫チェックポイント阻害薬投与後の薬剤で生じる注意するべき副作用
  • 質疑応答

第4部. 消化器がんにおける免疫チェックポイント阻害剤の効果予測と有害事象予測

(2016年9月9日 15:45〜17:15)

 免疫チェックポイント阻害剤の効果予測は非常に難しい。また重篤な有害事象の発症は稀ではあるがやはり予測が難しい。
 消化器がん領域において免疫チェックポイント阻害剤を安全に投与しつつ、効果を最大限に引き出すべく、効果予測と毒性予測の可能性に迫りたい。

  1. 食道癌、胃癌、大腸癌における免疫チェックポイント阻害剤の開発状況
  2. 効果予測因子・無効予測因子
    1. 胃癌とEBV感染、MSI
    2. 大腸癌とMSI
    3. 細胞表面因子
      • PD-L1
      • PD-L2
    4. 細胞内シグナル
      • STAT3
      • MAPK/PI3Kシグナル伝達経路
    5. DNA修復遺伝子
      • BRCA
      • DNAミスマッチ修復遺伝子
    6. 細胞外因子
      • インターフェロンγ
      • インターフェロンγ関連遺伝子
      • 血管新生因子
      • Endothelial mesenchymal transition (EMT)
      • extracellular matrix remodeling
    7. Tumor-Infiltrating Lymphocytes (TIL) , Regulatory T cells
    8. irAEは効果予測因子となりうるか?ステロイド使用は免疫チェックポイント阻害剤の効果を減弱するか?
  3. 有害事象予測
    1. 有害事象は予測可能か?
    2. 抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体で差はあるか?
    • 質疑応答

講師

  • 地主 将久
    MSD 株式会社 グローバル臨床開発本部 オンコロジーサイエンティフィックアフェアーズ
    ヘッド (部門長)
  • 安達 圭志
    山口大学 大学院医学系研究科 免疫学
    助教
  • 吉野 公二
    がん・感染症センター 都立駒込病院 皮膚腫瘍科
    医長
  • 横田 知哉
    静岡県立静岡がんセンター 消化器内科
    医長

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 64,800円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 55,000円(税別) / 59,400円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 64,800円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 118,800円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 178,200円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/6/9 mRNA/LNP (脂質ナノ粒子) 医薬品における品質・安全性評価とLNP/DDSの設計・評価の留意点 オンライン
2025/6/9 試験検査室管理の実務ポイントと査察対応 オンライン
2025/6/9 エンドトキシン試験と次世代 (蛍光法組み換え体ライセート試薬試験、MAT法を含む) パイロジェン試験法の最近の動向について オンライン
2025/6/10 ゼロから始める初心者向けバリデーション オンライン
2025/6/11 医薬品製造現場におけるQuality Culture醸成とCAPAの推進 オンライン
2025/6/11 製造/ラボにおける監査証跡の運用方法とレビュー手順・効率的対応へのヒント オンライン
2025/6/11 ラボでの電子実験ノート管理・運用における経験からわかった製造や研究開発部門での電子情報管理の問題点・解決とDXの進め方 オンライン
2025/6/11 バイオ医薬品のQC業務に絶対必要なタンパク質分析技術の基礎とスキル オンライン
2025/6/11 バイオ医薬品 原薬製造工程・セルバンク管理/申請コース オンライン
2025/6/11 バイオ医薬品の原薬製造工程に関する承認申請書/CTD作成の留意点 オンライン
2025/6/12 単なる書類監査で終わらない実効性のある監査にするための監査員養成の具体的ポイント オンライン
2025/6/12 再生医療等製品/細胞加工物の製造・品質管理 (GCTP省令) における施設・製造管理とPMDAによる指摘事例を踏まえた査察準備と対応 オンライン
2025/6/13 環境モニタリングにおけるポイント設定根拠・手順とアラート・アクションレベル設定の妥当性および汚染管理戦略に従ったSOP記載事項/作成上の留意点 オンライン
2025/6/13 コンピュータ化システムバリデーション (CSV) の基礎と注意点 (Q&A) オンライン
2025/6/16 PV領域におけるQMSの本質と役割、導入・運用管理のポイント オンライン
2025/6/16 GMP工場の設備設計および維持管理のポイント オンライン
2025/6/16 開発候補品の想定薬価検討と有効な薬価申請資料作成・交渉戦略のポイント オンライン
2025/6/16 コンピュータ化システムバリデーション (CSV) の基礎と注意点 (Q&A) オンライン
2025/6/16 不確実性を考慮した事業性評価の実践 東京都 会場
2025/6/16 塩野義製薬株式会社の「Healthcare as a Service」戦略と具体事例 東京都 会場・オンライン

関連する出版物

発行年月
2025/2/20 医薬品製造を目的としたプロセス化学と薬事規制及び製薬企業の動向
2024/3/22 GxP領域でのクラウド利用におけるCSV実施/データインテグリティ対応
2024/3/22 GxP領域でのクラウド利用におけるCSV実施/データインテグリティ対応 (製本版 + ebook版)
2024/1/31 不純物の分析法と化学物質の取り扱い
2023/12/20 遺伝子治療用製品の開発・申請戦略 (製本版 + ebook版)
2023/12/20 遺伝子治療用製品の開発・申請戦略
2023/11/30 当局査察に対応した試験検査室管理実務ノウハウ
2023/11/29 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理 - プロセス/分析法バリデーション -
2023/11/29 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理 - プロセス/分析法バリデーション - (製本版 + ebook版)
2023/8/31 ゲノム編集の最新技術と医薬品・遺伝子治療・農業・水畜産物
2023/5/26 グローバル展開・3極規制要件の違いをふまえたRMP (日本/欧州) ・REMS (米国) 策定とリスク設定・対応 (製本版 + ebook版)
2023/5/26 グローバル展開・3極規制要件の違いをふまえたRMP (日本/欧州) ・REMS (米国) 策定とリスク設定・対応
2023/2/28 mRNAの制御機構の解明と治療薬・ワクチンへの活用
2023/1/31 新規モダリティ医薬品のための新しいDDS技術と製剤化
2023/1/31 超入門 改正GMP省令セミナー
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法 (製本版 + ebook版)
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法
2022/11/30 抗体医薬品製造
2022/7/29 ペプチド医薬品の開発・事業化戦略および合成・分析・製造ノウハウ
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策 (製本版 + ebook版)