技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

抗体薬物複合体のリンカー性能向上と新薬開発

抗体薬物複合体のリンカー性能向上と新薬開発

東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2016年8月4日(木) 13時00分16時30分

プログラム

第1部. 臨床医から見た抗体薬物複合体のメリットと今後の展望

(2016年8月4日 13:00〜14:15)

 抗体薬物複合体の基本的な概念から対象とする分子、開発状況および乳癌を中心とした実際の臨床での使用から、今後ADCsの臨床におけるメリットを高めるにはどのようなことが求められるのかを考察します。

  1. 抗体薬物複合体 (antibody-drug conjugates; ADCsとは)
  2. ADCsが対象とする分子
  3. ADCsを臨床に用いることのメリット
  4. ADCsの開発状況
  5. ADCsの臨床応用 (乳癌を中心に)
    1. 乳癌について
    2. Trastuzumab emtansineについて
    3. Trastuzumab emtansineの臨床成績
  6. どうすればADCsの臨床的メリットを高められるか
  7. 今後の展望
    • 質疑応答

第2部. 抗体薬物複合体で使用されるリンカーの機能とタイプ

(2016年8月4日 14:30〜16:30)

 抗体薬物複合体 (Antibody-Drug Conjugate; ADC) において、リンカーは、抗体、薬物と並んで重要な役割を果たす。ADC の構成要素のひとつであるリンカーは、抗体と薬物を結合するはたらきを持つが、血中では薬物が抗体に安定に結合し、一方、病変部位においてのみ、速やかに薬物を放出できるような構造でなければならない。
 抗体への薬物の結合部位や結合数、薬物放出の場所 (細胞内・外) や放出速度もリンカーによって制御される。ADC 開発においては、抗体が到達する場所や薬物の作用機序にマッチしたリンカーを設計・合成することが必須である。
 本セミナーではリンカー性能の向上についての最近の事例について解説する。

  1. ADC 開発におけるリンカーの重要性
  2. 初期のリンカーの構造と問題点
  3. 抗体とリンカーの結合様式
    1. スルフヒドリル基とマレイミド:その不安定性と改良の試み
    2. 酵素による部位特異的付加法
    3. 糖鎖を介した結合法
    4. in vitro タンパク合成法による部位特異的非天然アミノ酸の導入
  4. 薬物の放出機構
    1. 酵素による薬物放出
    2. 光による薬物放出
    3. 化学反応による薬物放出
  5. ADC 作成に有効な生物直交性反応の進展
    • 質疑応答

講師

  • 下村 昭彦
    国立がん研究センター中央病院 乳腺・腫瘍内科
  • 眞鍋 史乃
    東北大学 薬学部
    教授

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 54,000円 (税込)
複数名
: 45,000円 (税別) / 48,600円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 45,000円(税別) / 48,600円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 54,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 97,200円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 145,800円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/6/9 mRNA/LNP (脂質ナノ粒子) 医薬品における品質・安全性評価とLNP/DDSの設計・評価の留意点 オンライン
2025/6/9 試験検査室管理の実務ポイントと査察対応 オンライン
2025/6/9 エンドトキシン試験と次世代 (蛍光法組み換え体ライセート試薬試験、MAT法を含む) パイロジェン試験法の最近の動向について オンライン
2025/6/10 ゼロから始める初心者向けバリデーション オンライン
2025/6/11 医薬品製造現場におけるQuality Culture醸成とCAPAの推進 オンライン
2025/6/11 製造/ラボにおける監査証跡の運用方法とレビュー手順・効率的対応へのヒント オンライン
2025/6/11 ラボでの電子実験ノート管理・運用における経験からわかった製造や研究開発部門での電子情報管理の問題点・解決とDXの進め方 オンライン
2025/6/11 バイオ医薬品のQC業務に絶対必要なタンパク質分析技術の基礎とスキル オンライン
2025/6/11 バイオ医薬品 原薬製造工程・セルバンク管理/申請コース オンライン
2025/6/11 バイオ医薬品の原薬製造工程に関する承認申請書/CTD作成の留意点 オンライン
2025/6/12 単なる書類監査で終わらない実効性のある監査にするための監査員養成の具体的ポイント オンライン
2025/6/12 再生医療等製品/細胞加工物の製造・品質管理 (GCTP省令) における施設・製造管理とPMDAによる指摘事例を踏まえた査察準備と対応 オンライン
2025/6/13 環境モニタリングにおけるポイント設定根拠・手順とアラート・アクションレベル設定の妥当性および汚染管理戦略に従ったSOP記載事項/作成上の留意点 オンライン
2025/6/13 コンピュータ化システムバリデーション (CSV) の基礎と注意点 (Q&A) オンライン
2025/6/16 PV領域におけるQMSの本質と役割、導入・運用管理のポイント オンライン
2025/6/16 GMP工場の設備設計および維持管理のポイント オンライン
2025/6/16 開発候補品の想定薬価検討と有効な薬価申請資料作成・交渉戦略のポイント オンライン
2025/6/16 コンピュータ化システムバリデーション (CSV) の基礎と注意点 (Q&A) オンライン
2025/6/16 不確実性を考慮した事業性評価の実践 東京都 会場
2025/6/16 塩野義製薬株式会社の「Healthcare as a Service」戦略と具体事例 東京都 会場・オンライン

関連する出版物

発行年月
2025/2/20 医薬品製造を目的としたプロセス化学と薬事規制及び製薬企業の動向
2024/3/22 GxP領域でのクラウド利用におけるCSV実施/データインテグリティ対応
2024/3/22 GxP領域でのクラウド利用におけるCSV実施/データインテグリティ対応 (製本版 + ebook版)
2024/1/31 不純物の分析法と化学物質の取り扱い
2023/12/20 遺伝子治療用製品の開発・申請戦略 (製本版 + ebook版)
2023/12/20 遺伝子治療用製品の開発・申請戦略
2023/11/30 当局査察に対応した試験検査室管理実務ノウハウ
2023/11/29 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理 - プロセス/分析法バリデーション -
2023/11/29 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理 - プロセス/分析法バリデーション - (製本版 + ebook版)
2023/8/31 ゲノム編集の最新技術と医薬品・遺伝子治療・農業・水畜産物
2023/5/26 グローバル展開・3極規制要件の違いをふまえたRMP (日本/欧州) ・REMS (米国) 策定とリスク設定・対応 (製本版 + ebook版)
2023/5/26 グローバル展開・3極規制要件の違いをふまえたRMP (日本/欧州) ・REMS (米国) 策定とリスク設定・対応
2023/2/28 mRNAの制御機構の解明と治療薬・ワクチンへの活用
2023/1/31 新規モダリティ医薬品のための新しいDDS技術と製剤化
2023/1/31 超入門 改正GMP省令セミナー
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法 (製本版 + ebook版)
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法
2022/11/30 抗体医薬品製造
2022/7/29 ペプチド医薬品の開発・事業化戦略および合成・分析・製造ノウハウ
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策 (製本版 + ebook版)