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有限要素法 (FEM) 入門

正しく解析を行い、正しく評価するための

有限要素法 (FEM) 入門

~弾塑性力学のツボと実務ノウハウ~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、有限要素法の計算原理をおさえながら、弾塑性力学に基づいた結果の読み解き方と検証フローを実例ベースで丁寧に解説いたします。

配信期間

  • 2025年10月31日(金) 10時30分2025年11月14日(金) 16時30分

お申し込みの締切日

  • 2025年11月12日(水) 16時30分

プログラム

 開発 / 製造現場では「FEM解析でシミュレーションすれば解決する」と思われがちですが、解析結果を鵜呑みにすると設計を誤るリスクも潜んでいます。
 本セミナーでは、有限要素法の計算原理を“ほどよく”おさえながら、弾塑性力学に基づいた結果の読み解き方と検証フローを実例ベースで丁寧に解説します。さらに、材料試験データの整形や、Verification / Validation の実務プロセスを紹介し、参加者が自社の解析リテラシーを高めて即戦力として活用できることを目指します。Excelを用いたミニ演習で弾塑性力学の理論と変形挙動のつながりを直感的体感し、商用ソフト選定の視点も共有します。解析初心者から中堅まで「正しく解析し、正しく評価する」ための基礎知識とノウハウを持ち帰っていただきます。
 本プログラムは、弾塑性力学の理論解説を軸に応力とひずみの関係の基礎を固めた後、有限要素法の実務的な使い方とケーススタディまで一気通貫で学べる流れに構成しています。

弾塑性力学の基礎

  1. 塑性加工とFEM解析の全体像
    1. FEM解析を行う意義と工程設計での役割
    2. 3つのシミュレーション手法とFEMの特徴
      • 理論解析
      • モデル実験
      • FEM
  2. 弾塑性力学×FEM (鋼管曲げのしわ発生解析)
    1. 仮説立案→モデル構築→解析→検証のステップ
    2. Wrinkling Limit Diagram に基づく設計指針
  3. 応力の考え方
    1. プリンに学ぶ応力の定義と正負の取り決め
    2. 力のつりあい、モーメントのつりあい、応力の6つの独立成分
  4. ひずみと変位の関係
    1. 微小要素を用いたひずみの定義
    2. 変位 – ひずみ関係式
  5. 弾性構成式とExcel演習
    1. フックの法則と材料定数 (E,ν,G)
    2. 平面ひずみ問題をExcelで体感する
  6. 弾塑性構成式と変形挙動
    1. 真応力 – 対数塑性ひずみ曲線と加工硬化式
      • Hollomon
      • Swift
      • Voce
    2. 降伏条件とvon Mises降伏関数
    3. ひずみ増分理論 (高精度な弾塑性構成式)
    4. 全ひずみ理論 (シンプルな塑性構成式)
    5. 全ひずみ理論をExcelで体感する

有限要素法の利用

  1. 有限要素法の利用 (導入と位置づけ)
    1. FEM 解析とは何か?
    2. 塑性加工でFEMを使う目的
    3. FEM解析の利用形態 (定量予測 vs 定性考察)
      1. 種類の塑性加工シミュレーション
    4. Verification & Validation
    5. FEMの実務活用フロー (押出し金型変形例で手順を解説)
  2. 簡単な FEM 解析 (Excel 実習)
    1. FEM 解析3ステップ
      • 前処理
      • ソルバー
      • 後処理
    2. 1D ばね要素でFEMの全体像を体感
  3. FEM 解析の中身 (三角形要素・弾性変形の例)
    1. 一般化 Hooke の法則と[D]マトリクス
    2. 変位 – ひずみ関係と[B]マトリクス
    3. 三角形要素の形状関数
    4. 全体剛性方程式の作成手順
    5. 境界条件と線形方程式の解
    6. Excel 演習:三角形要素モデル
  4. FEM 解析の種類と適用範囲
    1. 静的解析と動的解析 (剛性方程式か運動方程式か)
    2. 陰解法と陽解法の特徴 (収束計算とCourant条件)
    3. 線形/非線形解析 (幾何・接触・材料の非線形性)
    4. 弾性解析か弾塑性解析か (降伏と塑性変形の考慮)
  5. FEM解析事例と実務への応用
    1. 温度勾配付与引抜き加工 (残留応力制御シミュレーション)
    2. スマートフォンのカメラのサスペンションの設計 (剛性と応力低減の両立)
    3. 塑性加工学会誌に見るFEM解析事例
  6. まとめと質疑応答

講師

  • 窪田 紘明
    東海大学 工学部 機械工学科
    准教授

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

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    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
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    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)

アーカイブ配信セミナー

  • 当日のセミナーを、後日にお手元のPCやスマホ・タブレッドなどからご視聴・学習することができます。
  • 配信開始となりましたら、改めてメールでご案内いたします。
  • 視聴サイトにログインしていただき、ご視聴いただきます。
  • 視聴期間は2025年10月31日〜11月14日を予定しております。
    ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。
  • セミナー資料は別途、送付いたします。

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