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電池リサイクルにおける国内外の法規制と動向

電池リサイクルにおける国内外の法規制と動向

~日本、中国、EU、米国の動向は? 廃電池処理、EVの動向も含めて解説~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、リチウムイオン電池リサイクルについて取り上げ、電池廃棄やリサイクルの法規制、処理技術、課題及び安全性、リサイクル戦略、ビジネスの動向について解説いたします。

開催日

  • 2025年8月5日(火) 10時30分16時15分

受講対象者

  • リチウムイオン電池を使用する機器の設計に携わっている方
  • リチウムイオン電池及び使用機器の販売に携わっている方
  • リチウムイオン電池の処理にお困りの方
  • EV用リチウムイオン電池のリユース・リサイクルに関心を持つ技術者
  • EV用リチウムイオン電池のリユース・リサイクルビジネスに関心を持つ方
  • リチウムイオン電池、特にEVに関して、製造/販売 (輸出、輸入) /中古/廃車等々に関連する業界の方

修得知識

  • バッテリー規則を含む蓄電池リサイクルに関連する法令の基礎知識
  • 蓄電池リサイクル工程や技術に関する基礎知識
  • 市場実態と対応する制度の施行状況に関する基礎知識
  • EV用リチウムイオン電池のリユース/リサイクル技術に関する基礎知識
  • リユース/リサイクルビジネスモデルにおける技術上およびビジネス上の課題の発見
  • 全固体電池のリサイクルに関する基礎知識
  • 廃EV電池の処理と国内外の法規制

プログラム

第1部 使用済みリチウムイオン電池のリサイクルの現状と課題

(2025年8月5日 10:30〜12:00)

 リチウムイオン電池の登場は、電池の用途と市場を飛躍的に拡大させている。一方で、電解液の可燃性等の特徴から、市場での事故や課題も多く聞かれるようになった。また、日本国内では電気自動車の普及が遅れており、十分な使用済電池が回収できない実態も明らかになっている。
 本講演では、電池の廃棄やリサイクルに関する法規制、処理の実態や課題、最近のEU電池規則の要求事項もふまえ、俯瞰的、体系的に解説を行う。

  1. LIBリサイクル技術と処理工程の概要
    1. 蓄電池の処理工程
    2. 次世代リサイクル技術への取組
    3. 焙焼法とダイレクトリサイクル
  2. 回収量とLIBリサイクルの経済性
    1. 使用済み蓄電池の回収フロー
    2. 蓄電池の流通量と回収量
    3. 蓄電池の資源価値
    4. LIB回収における経済性評価
  3. LIBリサイクル市場の実態と課題
    1. 小型携帯機器用途の実態と課題
    2. 大型機器用途の実態と課題
  4. リサイクル関連法令
    1. 日本のリサイクル関連法令
    2. EU電池規則の概要と動向
    • 質疑応答

第2部 リチウムイオン二次電池ビジネスとリサイクル事業の重要性

(2025年8月5日 13:00〜14:30)

 電気自動車 (EV) 市場の成長に伴い、EV用リチウムイオン電池の需要も拡大しています。今後問題となるのは急激に増加する中古リチウムイオン電池の取り扱いです。環境保全および資源確保の観点から中古リチウムイオン電池のリサイクルは喫緊の課題となっています。
 本講演では、湿式精錬、乾式精錬など開発中あるいは実用化されているリサイクル技術の全体像を解説します。また、それらの技術を生かしたビジネスの実情についても触れます。さらに、今後実用化が期待されている全固体電池についても、リサイクル技術の研究開発状況を解説します。

  1. 電気自動車 (EV) の市場動向
    1. 市場の動向
      1. 中国市場
      2. 欧米市場
      3. 日本市場
    2. 地球環境問題との関係
      1. 地球環境へのインパクト
  2. リユース/リサイクルの必要性
    1. リチウムイオン電池の構成
    2. ポストリチウムイオン電池の状況
    3. 正極材の状況
  3. リサイクル技術
    1. 回収,解体
    2. 狭義のリサイクル
  4. リサイクルビジネス
    1. 世界のリサイクル企業
    2. 収益性評価
  5. リユース技術
    1. 診断技術
    2. 利用に関する技術開発
  6. リユースビジネス
    1. レンタル,シェアリング
    2. ビジネスの複合化
    • 質疑応答

第3部 廃EV電池の処理と国内外の法規制について

(2025年8月5日 14:45〜16:15)

 この分野に関する法規や規定は、大枠の「循環型社会形成推進基本法」や、「環境基本法」から始まって、個々の具体的な規則や運用に、次第に降りて行くスタイルである。特徴的なのは、常に化学物質規制や、環境規制と組合わされている点である。
 対象の電池は、容量が大きな自動車用が主であるが、圧倒的に数量の多い民生用電池も、リサイクルの枠の中に含まれる。民生用は過去の電池発火事故の教訓から、リサイクルに於いても、安全性への対策は整いつつある。
 最大の課題は、桁違いに大きなGWh総数の、EV用電池の廃棄に関連するものである。廃棄から始まるリサイクルの運用は、緒に就いたばかりである。EVの輸出・輸入との関係で、バーゼル条約の運用も本格化するが、運用しながら、具体的な内容を定めて行く状況にあろう。
 更には、EVが急拡大するか、あるは昨今の状況の様に当面は足踏みが続くか…。いずれにしろ脱炭素ならぬ脱電池を実行しないと、廃EVの鬼城が世界各地に出現することになる。EU電池規制に見られるように、通り一遍の規制では済まない。リサイクル技術で先端を行く日本の企業が、世界をリードする役割を担わざる得ない立場であろう。
 この分野は諸規制が始まったばかりである。本格的な実務はこれからである。ここではその為の概要を学んで、この先の実務に備えて頂きたい

  1. 電池の廃棄とリサイクルに関する法規制と諸規定
    1. リサイクルに関する国内法規全般
    2. 民生用電池のリサイクルとルール
    3. 自動車リサイクル法と関連事項
    4. 汚染三法 (国内) とリサイクルの関係
    5. バーゼル条約/バーゼル法と運用状況
    6. (関連資料) EU指令ほか後編
  2. リサイクルとサプライに関する諸規制とSDGs
    (EUバッテリー規制、バッテリーパスポート、カーボンフットプリント)
    1. 全体像と対象のマグニチュード
    2. EU電池規制と元素リサイクル
    3. 日本国内の動向と態勢構築
    4. CFPとIEAの解析例
    • 質疑応答

講師

  • 鹿島 理
    株式会社GSユアサ 産業電池生産本部 産業電池製造部 品質管理グループ
    リーダー
  • 福代 和宏
    山口大学 大学院 技術経営研究科
    研究科長 教授
  • 菅原 秀一
    泉化研株式会社
    代表

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
  • 5名様以降は、1名あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
    • 4名様でお申し込みの場合 : 4名で 200,000円(税別) / 220,000円(税込)
    • 5名様でお申し込みの場合 : 5名で 230,000円(税別) / 253,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 請求書は、代表者にご送付いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 Zoomのシステム要件テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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