技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

超分子架橋を駆使した機能性高分子材料

超分子架橋を駆使した機能性高分子材料

~強靭性・自己修復性・接着性を指向した各種素材・添加剤の基礎から応用・実装まで~
オンライン 開催

アーカイブ配信で受講をご希望の場合、視聴期間は2025年4月18日〜25日を予定しております。
アーカイブ配信のお申し込みは2025年4月23日まで承ります。

概要

本セミナーでは、超分子架橋構造を駆使した高分子材料の近年の動向から、学術的な基盤、具体的な産業界への応用・展開まで俯瞰的に新材料の知識・ノウハウまでを解説いたします。

開催日

  • 2025年4月17日(木) 10時30分 16時30分

修得知識

  • ホストゲスト相互作用等の分子間力を駆使した架橋構造を用いた高分子材料 (超分子材料) に関する基礎的な知見
    • 可逆的架橋
    • 可動性架橋
  • 超分子材料の最新の研究動向
    • 材料接着
    • 自己修復
    • 強靭化
    • 複合材料化 等
  • 超分子材料の社会実装に向けた各種動向
  • 具体的な適用例・実装化ノウハウ

プログラム

 電子デバイスや電気自動車、医療機器・器具、産業用素材、社会インフラ、生活周辺製品などの各分野で技術革新が進むなか、これらの急激な性能向上に対して、それを支える高分子素材 (ポリマー素材) の性能向上は社会的急務である。高強度、高靭性、高耐久性、高追従性、高復元性、自己修復性など、高分子素材にはさらなる性能向上や抜本的な新機能付与が求められている。
 また、SDGs等の世界動向からも、高分子材料の高耐久化、長寿命化、メンテナンスフリー化への対応も重要となってきている。これらの要求性能を満たすには、従来にはない分子設計・材料設計が必要であり、高分子鎖ネットワークの可逆性架橋化/可動性架橋化といったアプローチ (非共有結合による架橋) が近年盛んである。これにより、力学特性の向上のほか、自己修復性や選択的接着、異種材料接合、刺激応答性といった、これまでにない機能が実現されてきている。
 本講演では、超分子架橋構造を駆使した高分子材料の近年の動向に触れつつ、学術的な基盤から具体的な産業界への応用展開 (汎用材料への添加剤としての超分子) まで、俯瞰的に超分子材料の知識・ノウハウを習得することを目的とする。

  1. 高分子の新材料について
    1. 重合反応とその制御
    2. 共有結合による高分子の架橋
    3. 分子間相互作用を利用した機能化
      1. 選択的接着による高分子材料の自己組織化
      2. 異種材料間の接着
  2. 超分子材料 〜 ホストゲスト相互作用による高分子ネットワーク
    1. 可逆性架橋構造
    2. 可動性架橋構造
    3. ホストゲスト架橋の複合ネットワーク化
    4. 異種材料との複合化
  3. 自己修復材料開発について概観
    1. マイクロカプセルを用いた自己修復性材料
    2. 光刺激を用いた自己修復性材料
  4. 可逆的結合を用いた自己修復性高分子材料の動向
    1. Deals-Alder反応を用いた自己修復性材料
    2. 水素結合を用いた自己修復性材料
    3. 金属配位を用いた自己修復性材料
    4. 動的共有結合を用いた自己修復材料
  5. ホスト-ゲスト相互作用の自己修復性材料への展開 〜 強靭化も見据えて
    1. ホスト-ゲスト相互作用を用いた自己修復材料の材料設計
    2. ホストポリマーとゲストポリマーを用いた自己修復材料
    3. ホスト-ゲストポリマーによる自己修復性機能
    4. 犠牲結合が拓く力学特性
    5. ゲルからバルク材料へ 〜 あらゆるポリマーへの展開
    6. 架橋点が自由に動く材料の力学特性
  6. 超分子材料研究の機能化最前線
    1. 超分子によるハイブリッド材料化
    2. 刺激応答性素材
    3. 超分子添加剤としての萌芽
  7. 超分子材料の産業界への展開
    1. 新規事業を成功させるまで
    2. 自己修復材料の市場ニーズ
  8. 超分子材料の開発 〜モノマー合成から超分子材料ができるまで〜
    1. ホスト、ゲスト分子の量産化
    2. 強くて乾かない自己修復性ゲル「ウィザードゲル」の開発
    3. 強度を飛躍的に向上させた自己修復性エラストマー「ウィザードエラストマー」の開発
    4. 使用環境への配慮 〜 無毒劇物化・疎水化
  9. 超分子材料の良さをあらゆる材料へ
    1. 汎用樹脂の機能性向上が可能なポリマー強化/機能化添加剤の開発
    2. 超分子材料のニーズと取り組むべき方向性
    3. 今後の展望
    • 質疑応答

講師

  • 大崎 基史 (大﨑 基史)
    ユシロ化学工業株式会社 コーポレート統括本部 イノベーション推進部 研究開発セクション
    主査
  • 高橋 宏明
    ユシロ化学工業株式会社 技術本部 研究開発部 1課
    課長

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

案内割引・複数名同時申込割引について

R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
案内および割引をご希望される方は、お申込みの際、「案内の希望 (割引適用)」の欄から案内方法をご選択ください。

「案内の希望」をご選択いただいた場合、1名様 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
複数名で同時に申込いただいた場合、1名様につき 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。

  • R&D支援センターからの案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • R&D支援センターからの案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)

ライブ配信対応セミナー / アーカイブ配信対応セミナー

  • 「Zoom」を使ったライブ配信またはアーカイブ配信セミナーのいずれかをご選択いただけます。
  • お申し込み前に、 Zoomのシステム要件テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルを配布予定です。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。

ライブ配信セミナーをご希望の場合

  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。

アーカイブ配信セミナーをご希望の場合

  • 当日のセミナーを、後日にお手元のPCやスマホ・タブレッドなどからご視聴・学習することができます。
  • 配信開始となりましたら、改めてメールでご案内いたします。
  • 視聴サイトにログインしていただき、ご視聴いただきます。
  • 視聴期間は2025年4月18日〜25日を予定しております。
    ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/2/28 低誘電樹脂の開発動向と高速通信用途に向けた適用技術 オンライン
2025/2/28 ポリマーアロイにおける相溶性の基礎と構造・物性制御 オンライン
2025/2/28 難燃剤、難燃化技術の基礎と最新動向 オンライン
2025/2/28 ゴム材料の分析手法および劣化現象とその分析 オンライン
2025/2/28 プラスチックリサイクルの国内外の現状とリサイクル技術 オンライン
2025/3/3 高分子材料の物性分析、分子構造解析技術の基礎と材料開発、物性改善への応用 オンライン
2025/3/4 加硫剤、加硫促進剤の使い方とスコーチ・ブルーム・分散性 オンライン
2025/3/5 ゴム・プラスチック材料の破損・破壊原因と対策事例及び寿命予測 東京都 会場・オンライン
2025/3/5 発泡成形の基礎とトラブル対策 オンライン
2025/3/6 エポキシ樹脂の耐熱性向上と機能性両立への分子デザイン設計および用途展開における最新動向 オンライン
2025/3/6 EUVレジストの高感度化、感度測定とメタルレジストの反応機構 オンライン
2025/3/6 樹脂・ゴム材料中におけるブリードアウト&ブルーム現象の発生メカニズムの解明と防止・対策技術 オンライン
2025/3/6 高分子材料の結晶化度測定と分子構造解析およびその応用 オンライン
2025/3/7 「モノマテリアル包装」の動き、バリア向上などの物性向上、企業採用・海外規制などの展望 オンライン
2025/3/7 ポリマーアロイにおける相溶性の基礎と構造・物性制御 オンライン
2025/3/7 難燃剤、難燃化技術の基礎と最新動向 オンライン
2025/3/10 UV硬化型樹脂の基礎と硬化過程の測定法及び評価・解析手法 オンライン
2025/3/10 シリコーンの基礎・特性と設計・使用法の考え方・活かし方 オンライン
2025/3/10 エポキシ樹脂の化学構造と硬化剤および副資材の使い方 オンライン
2025/3/12 Tダイ法による押出成形とトラブル対策 オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/7/29 サステナブルなプラスチックの技術と展望
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026 (書籍版 + CD版)
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026
2024/7/17 世界のリサイクルPET 最新業界レポート
2024/6/28 ハイドロゲルの特性と作製および医療材料への応用
2024/5/30 PETボトルの最新リサイクル技術動向
2024/2/29 プラスチックのリサイクルと再生材の改質技術
2023/10/31 エポキシ樹脂の配合設計と高機能化
2023/7/31 熱可塑性エラストマーの特性と選定技術
2023/7/14 リサイクル材・バイオマス複合プラスチックの技術と仕組
2023/3/31 バイオマス材料の開発と応用
2023/1/31 液晶ポリマー (LCP) の物性と成形技術および高性能化
2023/1/6 バイオプラスチックの高機能化
2022/10/5 世界のプラスチックリサイクル 最新業界レポート
2022/8/31 ポリイミドの高機能設計と応用技術
2022/5/31 自動車マルチマテリアルに向けた樹脂複合材料の開発
2022/5/31 樹脂/フィラー複合材料の界面制御と評価
2022/5/30 世界のバイオプラスチック・微生物ポリマー 最新業界レポート
2021/12/24 動的粘弾性測定とそのデータ解釈事例
2021/7/30 水と機能性ポリマーに関する材料設計、最新応用