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フッ素フリー撥水材の開発と応用

PFAS規制への対応に向けて

フッ素フリー撥水材の開発と応用

オンライン 開催

開催日

  • 2024年12月6日(金) 10時30分 16時15分

修得知識

  • フッ素フリー添加剤による撥水性付与、スリップ性向上
  • 界面活性剤の機能と応用
  • フッ素を利用せずに低表面エネルギーを生み出すための分子設計
  • 低表面エネルギー界面活性剤の応用例
  • 二次元材料の基礎と応用
  • ナノシート材料の合成
  • 超撥水コーティング
  • 機械学習を活用したプロセス最適化

プログラム

第1部 フッ素フリー添加剤による撥水性付与、スリップ性向上

(2024年12月6日 10:30〜12:00)

 PFASの飲料水・血液中からの検出の報道以降、フッ素系化合物の安全性が国内外で議論されている。コーテイング業界においても、基体樹脂のみならず表面調整剤・消泡剤・ワックスとして用いられてきた。ここではフッ素フリー (PFASフリー・非PTFE系等) の添加剤について紹介する。併せてバイオベース添加剤についても触れる。

  1. コーティングでの問題は? (表面・界面の技術課題概観)
  2. 表面張力が及ぼす塗布・乾燥への影響は?
    1. 基材への濡れ性向上・ハジキ防止・粒子の偏在の抑制
    2. 平滑性・膜の均一性
    3. 撥水性・撥油性、スリップ性
  3. 表面調整剤でのフッ素フリー技術
    1. アクリル系・ポリシロキサン系・フッ素系の構造と一般特性
    2. マクロマー技術による液特性と膜特性の制御
      • 超親水性
      • リコート性
  4. 消泡剤でのフッ素フリー技術
    1. 泡の安定性と消泡メカニズム
    2. 消泡剤の構造と効果
  5. ワックス系添加剤でのフッ素フリー技術
    1. ワックス系添加剤の役割
      • 耐スリキズの付与
      • 耐摩耗性の付与
      • スリップ性の付与
    2. PTFE系及びフッ素フリーのワックス系添加剤の組成と特徴
    3. バイオベース添加剤の開発動向
  6. 今後の添加剤開発の方向
    • 質疑応答

第2部 非フッ素系低表面エネルギー界面活性剤の開発と応用

(2024年12月6日 13:00〜14:30)

 PFASによる環境および生体への負荷からPFASに代わる材料の開発が望まれている。本講演では、表面張力および界面張力の起源に加え、どのような界面活性剤が表面張力をより大きく、より効率的に、より早く低下させるか紹介する。また、低表面エネルギー界面活性剤を利用した様々な応用例についても紹介を行う。

  1. 表面張力と界面張力
  2. 界面活性剤の構造と物性
  3. 従来の低表面エネルギー界面活性剤の性能と課題
  4. 低表面エネルギーを生み出す化学構造
  5. 密度と表面張力の関係
  6. 表面張力低下効率と低下速度
  7. 低表面エネルギー界面活性剤の応用
  8. ラフネスと低表面エネルギー基による撥水性付与
    • 質疑応答

第3部 表面修飾ナノシートの合成と超撥水コーティングへの応用

(2024年12月6日 14:45〜16:15)

 層状無機化合物の層間にゲスト分子を導入した層状有機無機複合体を剥離することで、表面修飾ナノシートが得られます。この表面修飾ナノシートの合成方法やその制御方法について概説した後、基板・基材へコーティングによりフッ素フリーな超撥水コーティングが得られることを紹介します。

  1. 二次元材料
    1. 二次元材料とは
    2. 二次元材料の多様性
    3. 二次元材料と剥離
  2. 二次元材料を使った撥水コーティング
    1. 撥水コーティングの設計
    2. 二次元材料を使った撥水コーティングの事例
  3. 表面修飾ナノシート
    1. 層状無機有機複合体からの表面修飾ナノシート合成
    2. 機械学習を活用した表面修飾ナノシートの合成制御
    3. 表面修飾ナノシートによる超撥水コーティング
    4. 機械学習を援用した接触角向上
    5. 基板依存性の無い超撥水コーティング
    • 質疑応答

講師

  • 若原 章博
    ビックケミー・ジャパン株式会社
    シニアソリューションナビゲーター
  • 鷺坂 将伸
    弘前大学 大学院 理工学研究科
    教授
  • 緒明 佑哉
    慶應義塾大学 理工学部 応用化学科
    教授

主催

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