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PFAS国内外規制と毒性影響・評価技術の最新動向

PFAS国内外規制と毒性影響・評価技術の最新動向

~国内外規制の今後の方向性とは / 企業に求められる安全管理のあり方とは / 培養細胞を用いた試験法や計算化学的手法など、毒性評価の最新技術動向~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、PFASの国内外の規制の動向、PFASの健康影響・メカニズムとその毒性評価技術、食品接触材料へのPFAS規制動向と求められる安全管理について詳解いたします。

開催日

  • 2024年7月31日(水) 10時00分 17時00分

受講対象者

  • 化学物質管理に関係する方
  • 化学品の法令対応に関心をお持ちの方
  • 化学品関連でPFAS規制に関心をお持ちの方
  • 環境関連でPFAS規制に関心をお持ちの方

修得知識

  • PFASの化学的性質と危険有害性
  • PFASの性質/用途と規制との関係
  • PFAS規制の動向
  • PFAS規制の企業活動への影響と対応策
  • PFAS規制に関する動向
  • 撥水撥油の基礎情報
  • フッ素フリー材料の概要
  • PFAS規制に掛からないフッ素化合物の特徴、合成手法
  • フッ素系農薬のうち、どの程度のフッ素系農薬がPFAS規制の対象になるのか
  • 一般的な有機化合物の分解・無害化方法
  • 有機フッ素化合物 (フッ素ポリマーも含む) の分解無害化・再資源化方法
  • フッ素を含まない代替物質の開発状況

プログラム

第1部 PFASの国内外規制動向

(2024年7月31日 10:00〜12:00)

 本セミナーでは、最近の有機フッ素化合物 (PFAS) の規制の概要と企業の対応策についてポイントをしぼって説明します。はじめにPFASの化学的性質と規制との関係を簡潔に説明します。ここでは公開情報からPFASの有害性についても整理します。次に、国内外の規制動向のポイントを解説します。国連や条約 (ストックホルム条約やロッテルダム条約) の歴史的経緯と主要国での規制動向を俯瞰し、グローバルな大きな動きを捉えます。
 ここには大きく3つの流れがあることが分かります。さらに、日本国内での規制の方向性を理解し、PFASの含有廃棄物の処理、環境、輸出入に関する規制や代替品を含めた事業者の対応策について考えます。

  1. PFASの性質と規制概要
    1. PFASの分類
    2. PFASの化学的性質と用途
    3. PFASの危険有害性 (特に、健康有害性と環境有害性)
    4. PFAS規制の3つの動き
  2. PFAS規制動向のポイント
    1. 国連での経緯
      • WSSD
      • ICCM
      • SAICM
    2. ストックホルム条約 (POPs条約) とロッテルダム条約 (PIC条約)
    3. 海外での規制
      • 欧州
      • 米国
      • その他
    4. 日本での規制
    5. 水質基準等
  3. 企業に求められる対応策
    1. PFAS (及び含有物) に係る製造/取扱い/輸出入について
    2. PFAS (及び含有物) に係る廃棄/処理について
    3. 企業活動への影響と代替技術
  4. まとめ:化学品のサステナビリティ
    • 質疑応答

第2部 PFASの健康影響・メカニズムとその毒性評価技術

(2024年7月31日 12:45〜14:45)

 パーフルオロアルキル化合物 (PFAS) 類は環境残留性・生体蓄積性の高さに加え種々の毒性影響を人体に発揮しうる事が示唆されている。現在のところ代表的な長鎖PFASであるPFOA・PFOSについて発癌性・生殖機能への影響・免疫毒性・脂質代謝異常が報告されている。また、代替PFASとして知られている短鎖PFASやエーテルPFASについても同様の毒性影響を持つ可能性が示唆されている。これらPFASの毒性評価には、主として齧歯類を用いた動物実験による生物学的影響の評価が一般的である。さらに、培養細胞を利用した曝露試験や、計算化学的手法による影響予測も進んでいる。これらの方法により、PFASのリスクを科学的に評価し、人体への影響を正確に評価するための方策が模索されている。

  1. PFASの毒性影響の概説
    • 発癌性
    • 生殖発生毒性
    • 免疫毒性
    • 脂質代謝異常
  2. 化学物質の毒性試験、PFASの研究を例に
    • 動物実験
    • 培養細胞を用いたin vitro試験
  3. 化学物質感受性の動物種差
  4. 動物実験から人への外挿
  5. 毒性影響の予測シミュレーション
    • 質疑応答

第3部 食品接触材料へのPFAS規制動向と求められる安全管理

(2024年7月31日 15:00〜17:00)

 パーフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物 (PFAS) は非常に数多くの構造類似体、誘導体が合成され、用途も広い中、一部の物質に発がん性が確認されている。食品接触材料に対しては、金属製品、紙製品のコーティング剤 (撥油剤、撥水剤) としての用途がよく知られている。欧州では、4月24日欧州議会で可決された包装及び包装廃棄物規則 (PPWR) において、食品接触材料として事実上全面禁止が打ち出された。米国では、市場がなくなった食品接触物質は認可を消除できるとされる連邦規則集の条文を根拠に、事実上全面禁止が打ち出された。
 今回の講演では、欧米の規制内容を解説し、業界として留意すべきポイントを紹介する。

  1. はじめに
  2. 食品接触材料におけるPFASの用途
  3. ストックホルム条約 (POPs) による規制
  4. 欧州の規制動向
    1. 欧州化学品庁 (ECHA) のREACHに拠る制限案
    2. 包装及び包装廃棄物規則 (PPWR) の規制内容
  5. 米国の規制動向
    1. EPAのTSCAに拠る環境規制の広がり
    2. FDAの食品衛生リスク評価
    3. FDAの連邦規則集に拠る規制
  6. 日本の規制動向
  7. その他の国の規制動向
  8. 業界として留意すべきポイント
    • 質疑応答

講師

  • 沖津 修
    沖津技術士事務所
    代表
  • 武田 一貴
    北里大学 獣医学部 獣医学科 毒性学研究室
    講師
  • 石動 正和
    一般社団法人 化学研究評価機構 (JCII) 食品接触材料安全センター 情報調査・広報室
    情報調査・広報室長

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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