技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

基礎から学ぶフィラー活用術

基礎から学ぶフィラー活用術

~種類・性質・選定・配合 / 表面処理・界面制御 / 混練・分散 / ナノコンポジットまで~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、フィラーの基礎から解説し、フィラーの種類・性質・機能と選定ポイント、フィラー/ポリマー界面状態とコンポジット特性との関係、界面制御のための表面処理技術、ポリマーとの混合・混練技術、ナノコンポジットの本質と可能性までを詳解いたします。

開催日

  • 2023年8月30日(水) 10時30分 16時30分

修得知識

  • フィラーに対する基礎知識
  • フィラー充塡コンポジットの配合設計と特性の考え方
  • ナノコンポジットの位置づけ
  • 分散・界面評価技術の現状

プログラム

 フィラーはポリマーと複合化し、ポリマーの特性を大きく向上させたり、新たな機能を付与するために用いる無機・有機化合物であり球状、板状、繊維状の多様な形状で、数十 μm~数 nm の幅広いサイズで、かつ多様な化合物が利用されています。
 所望のフィラー充塡コンポジットを得るためには、フィラーそのものの十分な理解と選択が必要となるほか、ポリマーの種類に合わせた分散性の均質化や複合界面の設計のためのフィラー表面処理、ポリマーとの混合・混練技術といった多岐にわたる知見が必要とな ります。これらの一連の技術により要求特性に合致したフィラー充塡コンポジットが実用化されていますが、経験則で検討が進められる側面もあり、その理解を難しく感じられる方もいると思います。
 本講座では、この分野で40年近く研究開発に携わっている経験に基づいて、上記の技術を俯瞰し系統的に理論づけした内容を解説します。また、実務に活用頂けるよう各技術の実際やノウハウ・ポイントも押さえて解説します。現在開発競争にしのぎを削っているナノコンポジット、カーボンコンポジット、高熱伝導性コンポジットなどの研究開発にはこれら技術の理解がなければ、ブレークスルーが出来ないと考えています。 また最新の話題として、我々の取り組んでおりますセルロースナノファイバーコンポジットについてもご紹介し、ナノコンポジットの将来展望を述べたいと思っております。現在、取り組まれている課題解決の一助になればとの思いで講演します。

  1. フィラーの基本理解
    • フィラーの役割
    • 組成物の特性改善・機能性付与におけるフィラー作用効果の原理
    • フィラーの能力を引き出すための要点
  2. フィラーの化合物としての分類と性質・機能
    • 難溶性塩フィラー
    • 天然複合酸化物
    • 合成複合酸化物
    • 酸化物
    • 水酸化物&窒化物
    • 炭素系&ポリマー系
    • 機能性フィラーの代表例とその機能
    • フィラーを化合物として捉えることの重要性
    • 用途・目的に応じたフィラー選択のポイント
  3. フィラーの表面処理と複合界面の制御
    • フィラーの表面とその形成過程
    • 表面処理の目的と表面処理剤の役割
    • 表面処理剤の種類とフィラー表面との反応機構
    • シランカップリング剤の用法と表面反応およびその解析
    • 機能性フィラーの表面処理のポイント
    • 表面処理の方法とノウハウ
    • 乾式処理
    • 湿式処理
  4. ポリマーとフィラーとの混合・混練技術
    • ゴム・熱可塑性樹脂の混練のポイント
    • 熱硬化性樹脂の混合と分散のポイント
    • ポリマー/フィラー界面状態とフィラーの分散性・組成物の特性との関係
    • ポリマー/フィラー界面の評価方法
  5. ナノコンポジットの現状と可能性
    • ゴムを先達としたナノフィラーの活用術と分散技術
    • ナノコンポジットの現状
    • ナノコンポジットで出来ること・出来ないこと
    • ナノコンポジットの本質と今後の展開 – ナノフィラーでなければ実現しない特性は何か
    • 質疑応答

講師

  • 永田 員也
    富山県立大学 工学部 機械システム工学科
    客員教授

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 34,700円 (税別) / 38,170円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 34,700円(税別) / 38,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/4/22 電子機器の防水設計の基礎と応用・不具合対策 オンライン
2024/4/23 ポリマー表面へのタンパク質吸着制御と評価、表面設計 オンライン
2024/4/23 トライボロジー (摩擦、摩耗、潤滑) の基礎と耐摩耗対策、摩擦制御法 オンライン
2024/4/23 めっき膜の密着性評価と剥離対策 オンライン
2024/4/24 高分子の絶縁破壊メカニズムとその劣化抑制技術 オンライン
2024/4/24 スラリーの挙動と制御およびリチウムイオン電池電極スラリー化技術と評価方法 オンライン
2024/4/25 耐指紋・防汚性材料の設計、評価、応用、今後の展望 オンライン
2024/4/25 プラスチックフィルムの表面処理・改質技術と接着性の改善評価方法 オンライン
2024/4/26 ポリマーアロイの基本、構造・物性および新規ポリマーアロイの材料設計の必須 & 実践知識 オンライン
2024/4/26 塗布膜乾燥プロセスの解明・考察・本質の理解と塗布膜の設計、不良・欠陥対策への応用 オンライン
2024/4/26 押出機内の樹脂挙動および溶融混練の基礎と最適化 東京都 会場
2024/4/26 塗装・コーティング現場のゴミ・異物対策実践セミナー 東京都 会場
2024/5/6 トライボロジー (摩擦、摩耗、潤滑) の基礎と耐摩耗対策、摩擦制御法 オンライン
2024/5/7 異種材料接着に向けた金属の表面処理技術と接着性の改善 オンライン
2024/5/8 高分子の接着性改善と表面処理、界面の構造評価技術 オンライン
2024/5/10 スラリーの分散状態の制御と調製、評価技術 オンライン
2024/5/13 微粒子の分散安定化の基礎と実際 オンライン
2024/5/14 ポリマーアロイの基本、構造・物性および新規ポリマーアロイの材料設計の必須 & 実践知識 オンライン
2024/5/16 二軸押出機による混練技術とプロセス最適化 オンライン
2024/5/16 金属・セラミックスの焼結技術 オンライン

関連する出版物