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大気圧プラズマの基礎と最新応用技術

大気圧プラズマの基礎と最新応用技術

~高速親水化処理・クリーニング、コーティング、接着性の向上、金属酸化膜の超高速還元、殺菌・ウイルス不活化、排ガス処理、廃水処理、VOC (揮発性有機化合物) 分解、空気清浄システム、ポリマー表面の恒久的処理 等などへの応用展開~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、用途が広がる大気圧プラズマについて取り上げ、大気圧プラズマの基礎から表面処理、医療、農業、環境等への応用技術まで解説いたします。

開催日

  • 2023年6月29日(木) 10時30分 17時00分

修得知識

  • プラズマの予備知識を前提としない大気圧プラズマの基礎
  • 大気圧プラズマ装置の種類と特徴と有効な応用法
  • 新しい大気圧プラズマ装置の開発現状
  • 大気圧高温・低温プラズマの工業・環境・医療等への応用例
  • 大気圧プラズマの形成法と応用法
  • プラズマによるディーゼルエンジン排気のPM、NOx同時除去技術
  • プラズマによる排ガス処理技術
  • 水中気液界面プラズマによる廃水処理技術
  • 低温プラズマ複合処理によるVOC (揮発性有機化合物) 分解技術
  • プラズマ空気清浄システム
  • プラズマ複合プロセスによるフッ素樹脂フィルムの接着性向上技術
  • プラズマ複合プロセスによるガラス表面およびポリマー表面の恒久的処理技術

プログラム

第1部 大気圧プラズマの基礎と新しいプラズマ装置の開発

(2023年6月29日 10:30〜14:20 ※途中50分程度の休憩を挟みます)

 大気圧プラズマは真空容器や排気設備を必要とせず、また高密度な活性種を生成できるため、産業応用には大変多くのメリットがあります。このため、材料表面の親水化処理、接着性の向上、クリーニング等の分野で急速に利用され、ウイルスの不活化や殺菌への応用も期待されています。
 しかし、大気圧プラズマの発生や利用法についてはブラックボックス的な部分が多いため、利用への敷居が高いのも事実です。本講演では、大気圧プラズマの各種の生成法とその特徴、プラズマ中で起こっている事をわかりやすく解説するとともに、最新の大気圧プラズマ装置の現状と、表面・粉体・液体・気体等の処理例を紹介します。

  1. 大気圧プラズマの基礎
    1. 教科書に書かれているプラズマ
    2. なぜ大気圧プラズマ?
    3. 様々な大気圧プラズマの生成法とその特徴
    4. プラズマ中では何が起こっているか
  2. 大気圧高温プラズマとその応用
    1. 大気圧高純度マルチガスプラズマ
    2. 地球温暖化ガスの分解
    3. 高速半導体プロセシング
  3. 新しい大気圧低温プラズマとその応用
    1. マルチガス化の必要性
    2. マルチガスプラズマジェット
    3. リニア型プラズマ
    4. 大面積プラズマ
    5. シャワーヘッド型プロズマ
    6. 零下から高温まで温度を精密制御できるプラズマ
    7. 高速親水化処理・クリーニング
    8. コーティング、接着性の向上
    9. 金属酸化膜の超高速還元
    10. 殺菌、ウイルス不活化
    11. ファインバブル、超音波、光等との併用
  4. 質疑応答

第2部 大気圧プラズマの環境浄化および表面処理への応用

(2023年6月29日 14:30〜17:00)

 本講演でははじめに、大気圧プラズマの発生方法と発生メカニズムの基礎について実例をあげわかりやすく解説します。次に講師が開発した大気圧プラズマ複合処理技術の基礎と応用例を、分野の最新動向を交えながらわかりやすく解説します。例として環境浄化と表面処理への応用例を取り上げます。具体的には、ディーゼルエンジン排ガス処理、水中プラズマによる水浄化廃水処理、揮発性有機化合物 (VOC) 分解処理、空気清浄装置、フッ素樹脂フィルムの接着性向上技術、ガラス表面およびポリマー表面の恒久的処理技術などを選択して解説し、受講後、類似の開発を直ちに始めることができるような具体的情報を提供します。なお、研究途上の技術については実用化に向けた技術的課題、今後の見通しを述べます。

  1. 大気圧プラズマの発生方法と発生メカニズムの基礎
    1. 大気圧プラズマと発生法
    2. オゾン発生装置
    3. 沿面放電方式
    4. パックドベットプラズマリアクタ
    5. プラズマジェット電極
    6. プラズマ装置と電子回路
    7. 表面処理装置の例
  2. ディーゼルエンジン排気のPM、NOx同時除去
    1. ディーゼルPM除去装置
    2. PMの低温燃焼浄化
    3. NOxの還元浄化
    4. 船舶ディーゼルNOx除去の経時変化
  3. 水中気液界面プラズマによる廃水処理
    1. プラズマ発生の原理と装置詳細
    2. 電極による放電状態の違い
    3. 代表的OHラジカル発生法比較
    4. 各種計測・試験の結果とまとめ
  4. 低温プラズマ複合処理によるVOC (揮発性有機化合物) 分解技術
    1. プラズマ発生の原理と装置詳細
    2. プラズマ脱着を用いたVOC処理技術
    3. 非熱プラズマ発生時の放電写真
    4. 各種計測・試験の結果とまとめ
  5. プラズマ空気清浄システム
    1. プラズマ脱臭の原理
    2. 空気清浄機の構造と結果
    3. プラズマ空気清浄のデモンストレーション
    4. 各種計測・試験の結果とまとめ
  6. 大気圧低温プラズマ発生法とフッ素樹脂フィルムの接着性向上技術
    1. コロナ放電処理とプラズマ処理による親水化の理由
    2. 大気圧プラズマグラフト重合処理装置
    3. フッ素樹脂フィルム処理の実験装置と実験条件
    4. 接着性評価結果
    5. テフロン表面へのめっきについて (プラズマ複合めっき処理)
    6. A4コロナ表面処理のデモンストレーション
  7. 大気圧プラズマ複合プロセスによるガラス表面およびポリマー表面の恒久的処理技術
    1. 自動車のフロントガラスやサイドミラーの水滴除去
    2. プラズマのみを照射した場合 (親水性向上)
    3. プラズマ・ケミカル複合プロセスによる恒久的はっ水処理
  8. 質疑応答・試作サンプル紹介

講師

  • 沖野 晃俊
    東京工業大学 科学技術創成研究院 未来産業技術研究所
    准教授
  • 大久保 雅章
    大阪公立大学 大学院 工学研究科
    教授

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 34,200円 (税別) / 37,620円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,750円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 34,200円(税別) / 37,620円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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