技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

mRNA医薬品創薬・製剤・製造コース (2コース)

mRNA医薬品創薬・製剤・製造コース (2コース)

オンライン 開催

開催日

  • 2023年4月21日(金) 13時00分 16時30分
  • 2023年5月30日(火) 13時00分 16時30分

修得知識

  • RNA、mRNA、RNAに対するスクリーニング法
  • RNA、mRNA、RNAの業界知識
  • 熱力学
  • X線結晶構造解析
  • 溶液NMR
  • 量子科学計算
  • mRNA/核酸搭載LNPや脂質ベースDDSの基礎的知識
  • mRNA/核酸搭載LNPや脂質ベースDDSの設計理論
  • mRNA/核酸搭載LNPや脂質ベースDDSの調製方法
  • mRNA/核酸搭載LNPや脂質ベースDDSの評価方法
  • 医薬品開発におけるRNAデリバリー技術の概要
  • 脂質ナノ粒子製剤の製造工程の重要なパラメータと品質特性について
  • 脂質原料及び新規添加剤の薬事規制上の要件や課題について

プログラム

Aコース mRNA標的創薬編: mRNAを標的とした低分子医薬品の創薬技術

≪新しいクラスの中低分子薬としての可能性、実態、展望≫

 mRNA構造に対する急速な理解の深まりにつれて、mRNA上の標的構造に対し実験的スクリーニング法などを使って化合物を取得する方法論に到達しつつあり、スクリーニングで得られた化合物をどのように臨床候補化合物へ導くかこそが重要だとみなされ始めた。
 ここで、VIS社が保有する低分子化合物創薬のステップを例にとり、古くて新しい低分子創薬の実態と未来への展望をご紹介する。

  1. RNAに対する低分子創薬の歴史
    1. rRNAを標的とする時代
    2. リボスイッチを標的とする時代
    3. miRNA等の構造をもつRNAを標的とする時代
    4. RNA上の未知構造を標的とする時代へ
    5. まとめ:RNAへの理解への進展と同期して核酸標的創薬は展開
  2. RNAの実態
    1. RNAは、4種のモノマーでできている
    2. 短鎖RNA/RNA部分構造の立体構造解析の実態
    3. 長鎖RNAは、1つのかたちにならない
    4. 長鎖RNAの構造を解析する方法論
    5. RNAを創薬標的とするために必要なその他技術
    6. まとめ:長鎖RNAを創薬標的とするために
  3. RNAに対する低分子創薬の可能性 – VISを例にとって
    1. 標的探索 – 化合物の」標的となりうる「存在確率の高い安定構造」の探索
      1. mRNAの構造解析
      2. 標的構造を選び出す
      3. 標的構造の妥当性の実験的検証
    2. スクリーニングとその実際
      1. 実験的スクリーニング
      2. 解析
    3. ヒット確認 – 合成展開した化合物の確認
      1. 細胞実験
      2. 熱力学的な結合能力の確認
      3. 化合物の結合プロファイルの取得
      4. インシリコ解析
      5. 実用的なSBDD
    4. 臨床候補化合物へ
      1. X線結晶構造解析
      2. 溶液NMR
      3. 量子科学計算によるSBDD
    5. まとめ:RNAに対する低分子創薬は今こそ可能に
  4. RNA標的低分子創薬将来展望
    1. RNAに対する創薬の動向
    2. RNA標的低分子創薬の本命は、mRNAを標的とした創薬
    3. mRNA標的低分子創薬の将来性はまさに無限大
    4. mRNA標的低分子創薬に必須となるアイテムは何か?
    5. まとめ:mRNA標的分子創薬は、一連の流れとしてシームレスに実行可能である必要がある
  5. RNA標的低分子創薬は、おそらく業界の最後にして最大のパラダイムシフト
    • 質疑応答

Bコース DDS・製剤化・製造編: mRNA/核酸用DDS技術におけるLNP (脂質ナノ粒子) 設計・評価方法と製剤開発にむけた製造・品質特性・薬事要件

第1部『mRNA/核酸用DDS技術におけるLNPの設計と評価方法』
mRNAワクチンに代表される核酸医薬の開発が加速しており、ナノサイズのキャリア型drug delivery system (DDS) が基盤技術として利用されている。特に脂質ナノ粒子 (lipid nanoparticle: LNP) は最も実用化が進んでいる核酸用DDSである。本講座では、mRNAなどの核酸を送達するためのLNPなどの脂質ベースのDDSの基礎的知識、設計時の考え方、調製方法を解説し、それらの評価方法を紹介する。
  1. 脂質をベースにしたDDSの基礎
    • 薬物送達学概論 DDSとは何か?
    • 医薬品開発からみたDDS技術の重要性
    • リポソームの基礎
    • LNPの基礎
  2. 設計理論
    • 体内動態制御と細胞内動態制御の重要性
    • 脂質分子の構造と脂質膜の流動性
    • pH応答性脂質
    • 細胞内動態制御技術
    • 体内動態制御技術
  3. 調製方法
    • リポソームの調製方法と物質封入方法
    • LNPの調製方法:アルコール希釈法
    • mRNA/核酸搭載LNPの調製方法
  4. 評価方法
    • ガイドライン・リフレクションペーパーを踏まえて
    • 粒子径・粒度分布・ゼータ電位測定
    • 核酸の封入率測定
    • 脂質量測定
    • 安定性評価
    • 細胞内動態評価
    • 体内動態評価
    • 質疑応答
第2部『脂質ナノ粒子を用いたRNAデリバリーとmRNA製造:プロジェクトを成功に導く秘訣』

 mRNAを用いたアプリケーションは、遺伝子治療、癌治療から、新型コロナウイルス (COVID – 19) などの感染予防のためのワクチンにまで幅広く及びます。RNA治療のパフォーマンスは、その製剤の処方設計に大きく依存します。研究開発における重要な決定は、開発段階の早期に適切な薬物送達方法と新規の添加剤の選定を行うことがあげられます。
 本講演では、脂質ナノ粒子 (LNP) 製剤の開発を成功させるために考慮すべき重要な品質特性や製剤や添加剤に関する特定の規制要件に焦点を当てます。さらに、CDMOの観点からmRNA医薬品の開発における初期開発から後期開発まで、どのように外部のパートナーと提携し、開発を加速できるのか統合型のMillipore® CTDMOサービスを紹介します。

  1. 序論 RNA治療に関する利点と留意点
  2. 脂質ベースの製剤の性能を定義する重要な品質特性
    • 製剤中の構成成分
    • 製剤に使用される脂質原料
    • 製剤化工程の違いによる安定性、性能への影響
  3. 薬事規制に関するケーススタディ
    • 脂質ナノ粒子/リポソーム製剤の薬事規制に関する観点
    • 脂質原料の品質特性と薬事規制に関する要求事項
    • 脂質原料 (新規添加物) の不純物管理
    • 製剤開発を成功に導く必要不可欠な留意点
    • タイミング、薬事対応、原料ソースの数、サプライヤーの選択
  4. まとめ
  5. Millipore® CTDMOサービスの概要紹介
    • 質疑応答

講師

  • 中村 慎吾
    株式会社 Veritas In Silico
    代表取締役
  • 中村 孝司
    北海道大学 大学院 薬学研究院
    准教授
  • 新鞍 正和
    メルク株式会社 ライフサイエンスサービス事業部
    ビジネスデベロップメントマネージャー

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,700円 (税別) / 46,970円 (税込)
複数名
: 30,000円 (税別) / 33,000円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,700円(税別) / 46,970円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 90,000円(税別) / 99,000円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 20,000円(税別) / 22,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/11/13 QA/QCが知っておくべき (開発段階を含めた) 分析法バリデーションの基礎 オンライン
2024/11/13 実験室における高薬理活性物質の取り扱い/封じ込め対応と区分による要求レベル オンライン
2024/11/13 ICH M7変異原性不純物/ニトロソアミン不純物対応コース オンライン
2024/11/13 ニトロソアミン不純物/NDSRI分析・評価手法と留意点 オンライン
2024/11/14 GMP管理ではない (non-GMP) 原材料供給業者の製造・品質管理の要求事項/監査 (書面・実地) のポイントと監査時のチェックリスト・着眼点 オンライン
2024/11/14 責任役員 (上級経営陣) にむけたGMP、GQP教育訓練と法令順守体制の整備 オンライン
2024/11/14 体外診断用医薬品/機器の開発・薬事・保険適用の基礎講座 オンライン
2024/11/14 海外当局査察にむけた準備すべき (したほうがよい) 翻訳文書とSOPの英文翻訳例・査察対応 オンライン
2024/11/15 医薬品・食品・化粧品工場における異物混入の具体的防止対策 東京都 会場・オンライン
2024/11/15 薬価算定/制度の要点と加算取得に向けた薬価戦略のポイント オンライン
2024/11/15 ライフサイエンス領域における医療トレンドとポストコロナビジネスに求められる対応手法 オンライン
2024/11/15 再生医療等製品・遺伝子治療薬開発のための生物由来原料基準/カルタヘナ法 徹底解説 オンライン
2024/11/15 希少疾患における治療薬開発の最新戦略とアプローチ オンライン
2024/11/16 CMC部門・研究部門での電子実験ノート利用における規制の実務対応 オンライン
2024/11/18 製造設備のバリデーション実施項目・各段階の様式例と適合性調査にむけた文書作成管理 オンライン
2024/11/19 原薬製造のプロセスバリデーション実施方法とスケールアップ・MF登録申請 オンライン
2024/11/19 ICH Q12,Q14の要件と承認後変更管理 (PACMP) の具体的進め方 オンライン
2024/11/19 ラボと製造の現場におけるデータインテグリティ実務とCSV 監査証跡の定期レビューとQAレビュー オンライン
2024/11/19 空調システムの維持管理とバリデーション オンライン
2024/11/19 治験薬GMP入門 オンライン

関連する出版物

発行年月
2011/7/10 抗癌剤 技術開発実態分析調査報告書
2011/7/5 分析機器やLIMSのバリデーションとER/ES指針
2011/7/1 コンピュータバリデーション実施の手引き
2011/6/29 3極申請対応をふまえた不純物の規格設定と不純物プロファイル管理
2011/6/28 治験の臨床検査値における軽微変動が意味するもの / 有害事象判定
2011/5/26 厚生労働省ER/ES指針、21 CFR Part 11とコンピュータバリデーション (中級編)
2011/5/25 超入門 厚生労働省ER/ES指針、21 CFR Part 11とコンピュータバリデーション
2011/4/20 厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」対応実践講座
2011/1/28 3極GMP/局方における無菌性保証と査察対応
2011/1/25 供給者監査実施のノウハウと注意点
2010/12/1 「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」対応準備の手引き
2010/11/29 FDA Part11査察再開と欧州ANNEX11要求対応
2010/11/25 EDC適合性調査と医療機関事前対応
2010/8/20 3極GMP査察対応シリーズ
2010/5/27 CMCレギュレーションとドラッグマスターファイル(DMF)作成入門
2010/4/20 高血圧対応製品の研究開発動向と市場分析
2009/6/5 非GLP/GLP試験・医薬品製造の国内・海外委託と適合性調査対応
2009/2/23 社内監査の手引き
2009/2/10 臨床試験におけるEDCに関する信頼性調査への対応実践講座
2007/3/16 臨床開発におけるER/ESの活用とコンピュータシステムバリデーション実践書