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ペロブスカイト太陽電池の製膜技術、鉛フリー化

ペロブスカイト太陽電池の製膜技術、鉛フリー化

~均一で緻密な薄膜をどう作製するか? 耐久性をどう確保するか?~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、材料化学を中心にペロブスカイト太陽電池について、基礎から研究開発の最前線と、将来展望について解説いたします。

開催日

  • 2023年2月28日(火) 10時30分 16時15分

修得知識

  • ペロブスカイト半導体の基礎
    • 材料化学
    • 結晶化メカニズム
    • 光物性
    • 太陽電池の特性
  • ペロブスカイト太陽電池の研究の動向
  • 太陽電池の発電原理
  • シリコン系太陽電池とペロブスカイト太陽電池の発電特性の相違点
  • ペロブスカイト太陽電池のその他用途への展開
  • ペロブスカイト半導体の構造・物性
  • 本材料のスピンコーターを用いた成膜法の詳細
  • 鉛フリーペロブスカイト太陽電池の課題と開発最前線
  • 電荷回収材料の設計
  • フィルム型太陽電池への展開
  • ペロブスカイト太陽電池の概要と特徴の理解
  • 低温・溶液プロセスを用いたペロブスカイト太陽電池の作製・評価ノウハウ

プログラム

第1部 ペロブスカイト太陽電池の製造方法と実用化動向

(2023年2月28日 10:30〜12:00)

 ペロブスカイト太陽電池は、2017年にクラリベイトアナリティクス引用栄誉賞を受賞し、ノーベル賞候補としても注目される新型太陽電池です。
 本講座では、ペロブスカイト太陽電池を世界で最初に報告した桐蔭横浜大学宮坂研究室で15年以上にわたり研究を進めている研究者が、ペロブスカイト太陽電池研究の基礎から、現在の研究動向まで総括的に解説します。ペロブスカイト太陽電池の発電原理や製造プロセス、最近特に関心が高い非鉛系ペロブスカイトの開発動向、その期待されるアプリケーションについても解説します。

  1. ペロブスカイト太陽電池とは
    1. ペロブスカイト化合物とは
    2. ハロゲン化鉛系ペロブスカイトの発光特性
    3. ハロゲン化鉛系ペロブスカイトの太陽電池への応用
    4. 有機系太陽電池の開発の歴史とペロブスカイト
    5. 色素増感太陽電池からペロブスカイト太陽電池の転換点
  2. ペロブスカイト太陽電池の層構成
    1. メソスコピック型
    2. プラナー型
    3. 順構造と逆構造
  3. ペロブスカイト太陽電池の製造方法
    1. スピンコート法
    2. バーコート法
    3. インクジェット法
    4. ロール・ツー・ロール法に向いけた課題
    5. 成膜時の湿度管理
    6. モジュール構造とパターニングの課題
    7. 非鉛化、環境対応
  4. ペロブスカイト太陽電池の実用化動向
    1. ペロブスカイト太陽電池に取り組む企業
    2. ペロブスカイト太陽電池に取り組む大学
    3. 国プロジェクトの動向
    4. ベンチャー企業 (国内、海外)
    5. ペロブスカイト素子の応用
  5. まとめ
    • 質疑応答

第2部 スピンコーターを用いたフィルム型ペロブスカイト太陽電池の作製

(2023年2月28日 13:00〜14:30)

 ペロブスカイト太陽電池は、塗布により作製でき、軽量・フレキシブルなフィルム型デバイスも実現可能な次世代太陽電池として注目を集めています。本太陽電池の性能向上のためには、用いる材料の高純度化・高品質化と、平坦で緻密な膜を作製する成膜技術の開発が鍵になります。
 本講演では、本太陽電池の高性能化のための取り組みについて、これまでの研究成果を中心に紹介します。

  1. ペロブスカイト太陽電池とは?
    1. ペロブスカイト太陽電池の特徴 – 塗って作れて高効率 –
    2. ペロブスカイトとは? – 構造と構成イオン –
    3. ペロブスカイト太陽電池の発電メカニズム – 有機太陽電池との違い –
  2. 鉛ペロブスカイト薄膜の成膜法
    1. ペロブスカイト太陽電池開発の歴史 – 色素増感型から薄膜型へ –
    2. ペロブスカイト薄膜の成膜法1 – 2段階法 –
    3. ペロブスカイト薄膜の成膜法2 – アンチソルベントを用いた1段階法 –
  3. 鉛フリ – 化:スズ系ペロブスカイト太陽電池
    1. スズ系ペロブスカイト太陽電池の難しさ – Sn (II) の酸化問題 –
    2. 材料の高純度化による効率向上 – 酸化問題を克服する –
    3. 界面構造の制御 – さらなる高性能化のために –
  4. 電荷回収材料の開発
    1. 正孔・電子回収材料の開発 – 分子の並び方を制御する –
    2. 単分子材料の開発 – 究極の電荷回収材料 –
  5. フィルム型太陽電池への展開
    • 質疑応答

第3部 低温・溶液プロセスを用いたペロブスカイト太陽電池の作製とその劣化抑制

(2023年2月28日 14:45〜16:15)

 有機無機ハイブリッドのペロブスカイト結晶を用いた太陽電池は、2009年に初めて報告されて以来、そのエネルギー変換効率は25%を超え、その変換効率のみに着目すると、従来のシリコン太陽電池に迫る勢いがあり、さらにこの変換効率は低温・溶液プロセスで実現可能であるなど、注目すべき可能性を秘めた次世代太陽電池材料です。
 本講座では、ペロブスカイト太陽電池の作製方法について、基礎的な事柄から劣化抑制対策などの詳細まで、特に逆型構造 (ガラス/電極/P型層/Perovskite/N型層/電極) について具体的に解説します。さらに、鉛の代わりにスズを用いた鉛フリーペロブスカイト太陽電池についても解説します。
 また、出来上がったセルの評価方法について、ペロブスカイト太陽電池がイオン導電性も示す半導体である点に着目しつつ、測定の注意点などの基礎的な事から発展的な内容までご説明します。最後に、実用化へ向けた課題や他の太陽電池では真似できない特徴、ペロブスカイト太陽電池のタンデム化などをご紹介します。

  1. 有機無機ハイブリッド型ペロブスカイト太陽電池の基礎
    1. これまでの展開と現状について
    2. これまでの有機系太陽電池との比較
    3. ペロブスカイト太陽電池の基本構造・動作原理
  2. 低温・溶液プロセスを用いたペロブスカイト太陽電池の作製方法
    1. ハロゲン化鉛ペロブスカイトの作製方法
    2. 鉛フリー、ハロゲン化錫ペロブスカイトの作製方法
  3. ペロブスカイト太陽電池の評価方法
    1. 光電変換特性の評価方法・注意点
    2. 長期安定性の評価について
      1. 太陽電池を最高出力状態に保つ技術 (MPPT) について
      2. MPPT条件下のペロブスカイト太陽電池の振る舞い
      3. 屋外での耐久性評価
    3. イオン導電性の影響について
  4. ペロブスカイト太陽電池の性能とその向上技術
    1. 変換効率
    2. 耐久性
  5. ペロブスカイト太陽電池に関する直近の話題や今後の課題について
    1. 環境光発電 (室内光発電、IoT機器の電源) への応用
    2. タンデム化による効率30%を超える太陽電池への応用
    • 質疑応答

講師

  • 池上 和志
    桐蔭横浜大学 医用工学部 臨床工学科
    教授
  • 中村 智也
    京都大学 化学研究所
    助教
  • 白井 康裕
    国立研究開発法人物質・材料研究機構 エネルギー・環境材料研究センター 電池材料分野 太陽光発電材料グループ
    主幹研究員

主催

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複数名
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  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
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  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

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本セミナーは終了いたしました。

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