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自動車用電池のリサイクル その技術、市場と採算性、国内外動向

自動車用電池のリサイクル その技術、市場と採算性、国内外動向

~自動車メーカーでの採用、中国や欧州での市場、リサイクル後の製品展開の動き / 抽出、回収、精製、再利用、不純物除去などの技術とその安全性や課題、法規制対応~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、リサイクル技術の開発状況、処理の実態、事故状況、法規制および中国の車載バッテリーとリサイクル、リユース動向、市場分析について詳解いたします。

開催日

  • 2022年6月30日(木) 10時00分 16時00分

修得知識

  • 蓄電池リサイクルに関連する法令の基礎知識
  • 蓄電池のリサイクルシステムと実績、処理工程の基礎知識
  • リサイクル技術の基礎知識
  • 市場で起こる事故や課題
    • 特にリチウムイオン電池の登場によって増加した蓄電池関連製品の事故状況や課題について

プログラム

第1部 リチウムイオン電池や自動車用電池のリサイクルやリユースおよび規制の動き

(2022年6月30日 10:00〜11:10)

 リチウムイオン蓄電池のリサイクルに関連する法規制、処理技術や処理実績、さらに市場で発生する事故や課題について解説する。

  1. リサイクル関連法令
    1. 廃掃法
    2. 消防法
    3. 資源有効利用促進法
    4. 個別リサイクル法
  2. 蓄電池リサイクルの現状
    1. 蓄電池のリサイクルシステム
    2. 蓄電池の処理工程の概要
    3. 蓄電池の生産量と処理量
    4. 蓄電池の資源価値
  3. リサイクル・リユース技術の開発状況
    1. リサイクル技術
    2. リユース技術
    3. リサイクル・リユース事業の課題
  4. 市場での事故の実態と課題
    1. 市場や処理中の事故の実態
    2. 事故原因と課題
    3. 制度の施行状況
    • 質疑応答

第2部 相転移性水系溶媒抽出法による無廃棄型レアメタルリサイクル

(2022年6月30日 11:20〜12:30)

 廃液中に感応性ポリマーと疎水性配位子とを投入し人肌に温めるだけで、廃液中からレアメタルを直接かつワンススルーで分離回収することができる、“相転移性水系溶媒抽出法”の技術と方法論について概説すると共に、電池リサイクルへの適用性について紹介する。

  1. 相転移型水系溶媒抽出法の原理
  2. 感応性ポリマー及び疎水性配位子とは
  3. 白金族・希土類元素の分離回収の実証
  4. LIB構成元素への適用性について
  5. 現状の課題と今後の展望
    • 質疑応答

第3部 水熱酸浸出とそれに関連した金属単離技術について

(2022年6月30日 13:30〜14:40)

 リチウムイオン電池正極材のリサイクルにおいて、乾式製錬、湿式製錬、直接再利用の3つの方法が提案されている。いずれも、酸浸出を用いた金属回収と、それにより回収される水溶液を出発原料とする金属単離プロセスとの連結が欠かせない。グリーンケミストリーの観点から、使用する酸性物質の持続可能性やその濃度低減、使用薬剤そのものの低減、安全性向上など、酸浸出ならびに金属単離プロセスの刷新が求められる。
 本講演では、水熱プロセスの優位性を説明すると共に、水熱酸浸出とそれに関連した金属単離技術に関連して実施した検討事例を紹介する。

  1. 水熱技術の概要
    1. 水の相図と物性
    2. 水熱・亜臨界・超臨界水
    3. プロセス開発事例
  2. 酸浸出・湿式製錬の既往の研究
    1. 硫酸・過酸化水素
    2. 有機酸の適用
    3. 水熱酸浸出
  3. 水熱酸浸出プロセスのメカニズム解明と連続化検討
    1. 速度論的検討
    2. 実試料に対する検討
    3. 連続化検討
  4. 金属単離手法の検討事例
    1. 各種金属の単離
    2. 超臨界二酸化炭素を用いた手法の可能性
  5. まとめ
    • 質疑応答

第4部 リチウムイオン電池のリサイクル技術の動向と成分分離プロセス

- リチウムイオン電池のリサイクル技術の現状と課題 –

(2022年6月30日 14:50〜16:00)

 現在、エネルギー密度、安全性の観点から種々の次世代型蓄電池開発が行われている。しかし、当面の間、特に資源循環の観点から主流となるのはリチウムイオン電池であると考えられる。現状では正極材からCoやNi、負極材からCuがリサイクルの対象となっており、将来的にはLiの枯渇に対する懸念も提唱されている。しかしながら、CoやNiといった資源価格からすれば、リサイクルや有害元素処理にかかるコストと資源回収では、処理コストの方が大きい状態にある。リチウムイオン電池の持続可能な循環システムは、回収・運搬プロセスや処理量も考慮しながら、経済的に見合うプロセスを適切に選択する必要がある。
 本セミナーでは、解体、物理的分離、化学的分離に至る一連のプロセスを概観すると共に、講師らによる高度分離技術開発の試みについても紹介する。

  1. SDGsと資源循環
  2. 資源循環のための分離濃縮技術
    1. 分離濃縮技術の概要
    2. 単体分離と相互分離
  3. リチウムイオン電池のリサイクルプロセス
    1. リチウムイオン電池のライフサイクル
    2. 国内外におけるリサイクルプロセス検討の現状
  4. 緩やかな加熱プロセスの検討
    1. 加熱によるCo粒子の変化
    2. 加熱と物理選別による分離プロセス検討
  5. 新規電気パルスによる分離プロセス検討
    1. 新規電気パルス法の概要
    2. 新規電気パルス法による正極材分離検討
    • 質疑応答

講師

  • 鹿島 理
    株式会社GSユアサ 産業電池電源事業部 事業企画本部 事業開発部 スマートサービスグループ
  • 塚原 剛彦
    東京工業大学 科学技術創成研究院 先導原子力研究所
    准教授
  • 渡邉 賢
    東北大学 大学院 工学研究科 化学工学専攻
    教授
  • 所 千晴
    早稲田大学 理工学術院
    教授

主催

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お問い合わせ

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受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 121,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 181,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
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アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
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本セミナーは終了いたしました。

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