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国内ワクチン製造の促進に向けたデュアルユースの開発

国内ワクチン製造の促進に向けたデュアルユースの開発

オンライン 開催

開催日

  • 2022年6月10日(金) 10時00分 15時30分

プログラム

第1部 期待価値アプローチ: 責任あるデュアルユース研究開発へむけて

(2022年6月10日 10:00〜12:00)

 新型コロナウイルスの流行により、バイオセキュリティ・セーフティへの関心が高まり、「デュアルユース」という言葉を聞く機会も増えてきました。
 本講演では、この言葉の意味・歴史的背景を改めて確認するとともに、デュアルユース性のある研究開発を責任ある仕方で進めるためのポイントについて論じます。研究開発のリスクにかんする国内外での議論動向をもとに「期待価値アプローチ」と呼ばれる理論を紹介し、新型コロナウイルスに対するワクチン開発にかんして指摘されてきた懸念点を事例に、具体的に議論できればと存じます。

  1. 「デュアルユース」とはなにか
    • 本来の定義
    • 「用途多義性」:研究開発規制について
    • 「デュアルユース製造拠点」について
  2. デュアルユース性のある研究・開発に対する懸念点
    • 本邦の議論動向
    • 国外の議論動向
  3. 責任あるデュアルユース研究のために
    • 「期待価値アプローチ」とはなにか:リスク評価の重要性
    • 社会的責任についてどう考えるか
  4. 新型コロナウイルスに対するワクチン開発を例に考える

第2部 デュアルユース研究の担うバイオセーフティ・セキュリティへの責任・影響力

(2022年6月10日 13:00〜15:30)

 21世紀に入り、バイオテクノロジーに関する研究は、遺伝子組換え技術、ゲノム編集、iPS細胞など、主要国を中心に急速に進展している。これらの技術は本来医療を目的としたものであるが、悪用すれば生物兵器を製造するためのものにもなりうる (デュアルユース) 。
 本講では、バイオセイフティ、バイオセキュリティの観点から法的検討を加える。

  1. デュアルユースと生物兵器禁止条約
    • 科学・技術のデュアルユース問題
    • 科学・技術の用途の両義性に関わる規範
    • 病原体研究に関するデュアルユース問題
    • 安全保障貿易管理
    • 生物兵器禁止条約 (BWC)
  2. 医薬品開発とワクチン
    • COVID – 19ワクチン
    • ワクチン開発
    • 日本のワクチン開発の問題
    • 政府の取組み
  3. バイオハザード (バイオセキュリティ・バイオセイフティー)
    • バイオハザードとは
    • コロナウイルス感染源と関連事件
    • バイオセイフティ・レベル
    • リスクグループ4 (BSL4)
    • カルタヘナ法/カルタヘナ議定書
  4. ゲノム編集
    • ゲノム編集とは
    • ゲノム編集の負の側面
    • CRISPR/Cas9
    • ヒト受精卵への遺伝子操作
    • 黄論文
    • デザイナー・ベイビー
    • 胚性幹細胞 (ES細胞) との関係
    • 日本の法規制
    • 生命倫理に関する法規制
    • 正常胚に対する遺伝子操作
    • 生物多様性への影響
    • 生物兵器としての可能性
  5. 遺伝子組換え
    • 遺伝子組換え技術
    • 遺伝子組換え作物 (GMO)
    • モンサントの除草剤
    • 安全性への懸念
    • 日本の法規制
  6. 再生医療との関係
    • 胚性幹細胞 (ES細胞)
    • 人工多様性幹細胞 (iPS細胞)
    • クローン技術
    • キメラ体
  7. バイオハザード関連訴訟 (代表的事例)
  8. バイオハザードに対する対策
    • 感染症法
    • 国際連合危険物輸送勧告
    • 特定病原体等
    • 病原体等の法定分類表
    • 病原体等安全管理規程
    • バイオハザードのマーク
    • 感染性廃棄物に関わる施設
    • 科学・技術のデュアルユース問題に関する検討報告
    • 科学・技術の用途の両義性に関わる規範
    • 科学者の行動規範 – 改訂版 –
    • 科学者の倫理
    • 検討事項

講師

  • 片岡 雅知
    成城大学 グローカル研究センター
    客員研究員
  • 高田 寛
    国際取引法学会
    理事副会長

主催

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: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
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