技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

触知覚のメカニズムを踏まえた自動車シートにおける快適性評価と疲労軽減手法

触知覚のメカニズムを踏まえた自動車シートにおける快適性評価と疲労軽減手法

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、自動車シートにおける座り心地・振動乗り心地・温熱快適性を対象とし、官能評価を行うための分析方法・定量評価・解析手法を紹介いたします。

開催日

  • 2022年5月17日(火) 10時30分 17時30分

受講対象者

  • 自動車のシートやドライバの運転疲労に関連する研究・開発をしている研究者・技術者
  • 乗り物用シートの静的、動的な快適性を定量的に評価したい方
  • シミュレーションモデルによる快適性予測に関心のある方

修得知識

  • 自動車シートの静的・動的快適性の評価法、計測法
  • CAEを用いた快適性予測技術や性能改善方法
  • ドライバの着座姿勢と運転疲労に関する製品開発に活用できる知識
  • 長時間運転時のドライバの疲労評価手法
  • 長時間運転時のドライバの疲労低減手法

プログラム

第1部 人間の触知覚メカニズムの基礎と触感デザイン

(2022年5月17日 10:30〜12:00)

 製品開発において機能的価値に加え感性的価値の付与の重要性が高まる中,触感に対する注目が集まっている.システマティックな触感のデザインおよび定量的な評価手法が期待されているが,人間の触知覚メカニズムはまだ体系化されておらず,ケーススタディの域にある.
 しかしながら,その分析の視点やアプローチについては,少しずつ整理ができ,応用することができる.触感のデザインは,摩擦係数を小さくする,材質を柔らかくするなどの,直接的なものだけでなく,硬いプラスチックなのにレザーのように感じる,厚みは同一なのに厚く感じるといったように,新しい設計視点を与えてくれる.
 本セミナーでは,従来の試行錯誤ではない,狙った触感のデザイン,定量評価に役立てていただくことを狙い,触覚の基本的事項,および触感デザインと評価について,次元分析に基づくボトムアップのアプローチと知覚原理に基づくトップダウンのアプローチ,留意すべき事項を具体的事例をもとに紹介する.

  1. 触覚の基礎
    1. 機械受容器の時空間特性
    2. 視聴覚と触覚の違い
  2. 触感評価とデザイン
    1. 次元分析に基づく触感デザイン (ボトムアップ)
      1. 布地の評価
      2. ステアリングスイッチの評価
    2. 触覚の知覚原理
      1. 凹凸・硬さの知覚原理
      2. 錯触と触感デザイン
    3. 知覚原理に基づく触感デザイン (トップダウン)
      1. ソフトフィールのデザイン
      2. 厚み感のデザイン
      3. その他
  3. 触感の個人差
    1. 皮膚特性
    2. 運動特性
  4. まとめ
    • 質疑応答

第2部 自動車シートの快適性向上のための評価・計測および解析技術

(2022年5月17日 12:45〜15:15)

 自動車のシートは快適性に関わる重要な部品ですが、安全性能や軽量化などとは異なり、快適性は乗員が自身の感覚で評価する性能であるため、計測データによる定量的な快適性評価やCAEによる性能予測の難易度が高い、という特徴があります。
 本講演では、

  • 主に着座姿勢や着座面圧力で評価される静的な座り心地
  • 車体からシートを通じて人体に伝わる振動や揺れによる振動乗り心地
  • ベンチ – レーションシートやヒーターシート等の温熱快適性
    の三領域を対象とし、以下のような評価・計測・解析手法をご紹介します。

  • ばらつきを抑えて安定的な官能評価を行うための実験および分析方法
  • 官能評価値と客観的計測データとを結びつける定量評価指標の導出手法
  • 深層学習による快適性の定量評価手法
  • 1Dモデルや3DのCAEモデルを用いた快適性の性能予測および改善の取り組み
  1. 快適性の主観評価のための基礎知識
  2. 座り心地
    1. 座り心地の定量評価技術
    2. 座り心地のモデルベース開発
  3. シート振動乗心地
    1. 振動乗心地の定量評価技術
    2. 振動乗心地のモデルベース開発
  4. シート温熱快適性
    1. シート上温熱快適性の定量評価技術
    2. サーマルマネキンおよびCAEによる性能評価
    • 質疑応答

第3部 シート着座時の疲労評価と疲労軽減手法

(2022年5月17日 15:30〜17:00)

 自動車を長時間運転することでドライバは疲労する。運転疲労の蓄積は交通事故発生の要因となる。ドライバの長時間運転時の運転疲労を軽減することは、安全な運転を実現するための重要な課題の一つである。このドライバの運転疲労軽減を実現するための研究や開発を行うためには、ドライバの着座疲労評価手法や着座疲労軽減手法の知識が必要となる。
 本講演ではドライバの運転疲労を評価する各種手法についての研究内容を紹介すると共に、その疲労評価手法用いての各種腰部支援装置を用いたドライバの長時間運転時の疲労軽減に関する研究や、ドライバの長時間運転時の運転姿勢評価をすることで運転姿勢と運転疲労の関係について検討した研究を紹介する。

  1. 序論
  2. ドライバの着座疲労評価手法
    1. 指尖容積脈波に基づく疲労評価手法
    2. 血中乳酸値に基づく疲労評価手法
    3. 主観評価手法
    4. その他の疲労評価手法
  3. ドライバの着座疲労軽減手法
    1. ランバーサポートによる疲労軽減
    2. エアセルサポートによる疲労軽減
    3. ドライバの運転姿勢と疲労軽減
  4. 結論
    • 質疑応答

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

案内割引・複数名同時申込割引について

R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
案内および割引をご希望される方は、お申込みの際、「案内の希望 (割引適用)」の欄から案内方法をご選択ください。

「案内の希望」をご選択いただいた場合、1名様 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
複数名で同時に申込いただいた場合、1名様につき 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。

  • R&D支援センターからの案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • R&D支援センターからの案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/11/27 xEV用バスバー・接続と絶縁樹脂の技術動向 オンライン
2024/11/27 車載用半導体の動向・要求特性と信頼性認定ガイドラインの概要 オンライン
2024/12/7 自動車用パワーエレクトロニクスの基礎と技術動向 東京都 会場
2024/12/9 カーボンリサイクルに向けた低エネルギーCO2回収 (DAC) 、燃料合成、燃料利用技術の開発動向 オンライン
2024/12/9 EVの熱マネジメントシステムと冷却・加熱技術 オンライン
2024/12/12 自動車リサイクルの日本および世界の現状と今後のリサイクル戦略 オンライン
2024/12/13 ストレス・感性・快適性の評価技術と商品開発への応用と実際 オンライン
2024/12/18 ストレス・感性・快適性の評価技術と商品開発への応用と実際 オンライン
2024/12/24 自動車リサイクルの日本および世界の現状と今後のリサイクル戦略 オンライン
2025/1/21 自動車用を中心とした半導体技術の現状・最新動向と今後の展望 オンライン
2025/1/29 自動車照明市場の最新動向・新技術トレンド オンライン
2025/2/13 自動車業界 (部品・材料メーカー等) における環境/化学物質規制対応のためのJAPIAシート作成の必須知識 オンライン
2025/2/26 自動車業界 (部品・材料メーカー等) における環境/化学物質規制対応のためのJAPIAシート作成の必須知識 オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/4/15 無人配送車・システム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2024/4/15 無人配送車・システム 技術開発実態分析調査報告書
2024/4/8 自動車車内の音静粛化技術 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2024/4/8 自動車車内の音静粛化技術 技術開発実態分析調査報告書
2024/1/31 車室内空間の快適性向上と最適設計技術
2023/11/14 x/zEV用電池の拡大 (目標、現状とグローバルな態勢)
2023/11/14 x/zEV用電池の拡大 (目標、現状とグローバルな態勢) [書籍 + PDF版]
2023/7/6 x/zEVへの転換2023 (各国の現状、目標と課題) [書籍 + PDF版]
2023/7/6 x/zEVへの転換2023 (各国の現状、目標と課題)
2022/6/30 自動運転車に向けた電子機器・部品の開発と制御技術
2022/5/31 自動車マルチマテリアルに向けた樹脂複合材料の開発
2022/5/6 EV、PHEV、HEVと燃料電池車の環境・走行性能分析 (書籍版)
2022/5/6 EV、PHEV、HEVと燃料電池車の環境・走行性能分析 (書籍+PDF版)
2022/4/15 2022年版 スマートモビリティ市場の実態と将来展望
2022/2/4 世界のxEV、車載用LIB・LIB材料 最新業界レポート
2021/9/30 自動車室内の静粛性向上と、防音・防振技術、材料の開発
2021/4/13 GAFA+Mの自動運転車開発最前線
2021/1/31 次世代EV/HEV用モータの高出力化と関連材料の開発
2020/12/25 次世代自動車の熱マネジメント
2019/12/13 2020年版 次世代自動車市場・技術の実態と将来展望