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抗血栓性コーティング技術と新規バイオマテリアルの開発

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抗血栓性コーティング技術と新規バイオマテリアルの開発

オンライン 開催

開催日

  • 2020年11月27日(金) 10時00分 16時30分

プログラム

第1部. 医療材料への血小板付着能と抗血栓性材コーティング技術

(2020年11月27日 10:00〜12:00)

 近年では重症呼吸循環不全患者に対する補助人工心臓やECMO (エクモ) など機械的補助循環デバイス (MCS) が有効な治療方法として広く使用されるようになっている。しかし、それらの長期使用には限界があり、デバイスの血液接触面の血液適合性を改善することは、デバイス内の血栓形成を抑制するだけではなく、様々な術後合併症が発生する患者の予後を改善できる大きなポイントと考えられている。
 今回は、MCSのキーテクノロジーのひとつである抗血栓性素材の開発過程において、in vitroからin vivoにわたる新しい評価方法について、経験を交え解説する。

  1. 抗血栓性コーティング
    1. 抗血栓性とは
    2. 臨床使用されている抗血栓性コーティング
  2. 抗血栓コーティングの評価方法
    1. 何を評価すればよいのか?
    2. どのように評価すればよいのか?
    3. 動物実験での評価はヒトに外挿できるのか?
  3. 理想の抗血栓性コーティング
    1. 血栓ができないだけでよいのか?
    • 質疑応答

第2部. 小口径・閉鎖系内表面の抗血栓性化を可能にする新規バイオマテリアル

(2020年11月27日 12:45〜14:15)

 我々は、ポリエチレン (PE) を側鎖結晶性ブロック共重合体 (SCCBC) で改質することにより、これまで不可能であった流動系・閉鎖系の人工臓器に抗血栓性を発現させることができるバイオマテリアル (主にヒトに移植することを目的とした材料) を高性能かつ簡便に創製する手法を開発した。
 本講座では、その改質メカニズム、改質で発現可能な親水性・接着性、生体親和性と今後の技術展開までを解説する。

  1. 側鎖結晶性ブロック共重合体によるポリエチレンへの吸着・改質メカニズム
    • 結晶化超分子間力について
  2. 他の難改質性プラスチックへの応用例
    • ポリプロピレン
    • PET
    • テフロン
  3. 吸着力評価
  4. 温度応答性を利用した熱レオロジー流体機能
  5. 表面の親水化評価
  6. 改質ポリエチレンの抗血栓性
  7. 他のバイオマテリアルへの応用例
  8. 今後の技術展開
  9. 質疑応答

第3部. 人工腎臓に対する新しい抗血栓性コーティングポリマーの開発

(2020年11月27日 14:30〜16:00)

 近年、COVID-19をはじめ、敗血症に対する治療技術の向上に伴い、ECMOや血液浄化療法 (持続的血液浄化療法) を長時間の血液体外循環にて行うことが多くなった。 従来までの人工臓器デバイスよりさらに高い抗血栓性の性能が必要とされている。 今回、サイトカイン吸着を行う人工腎臓フィルターに対し、アクリルニトリルとMPCポリマーを重合した新たな抗血栓性ポリマーを創出した試みを紹介する。

  1. 人工臓器と抗血栓性
    • 補助循環装置
    • 人工血管
    • ECMO
    • 人工腎臓など
  2. 慢性腎不全 (人工透析膜) における抗血栓性の工夫と臨床データ
  3. COVID-19と高サイトカイン血症
  4. 高サイトカイン血症に用いられる人工臓器デバイス
  5. 新しい抗血栓性ポリマー PAN-MPC 開発の試み
    • 質疑応答

講師

  • 水野 敏秀
    国立循環器病研究センター 人工臓器部 補助循環研究室
    室長
  • 八尾 滋
    福岡大学 研究推進部
    特命研究教授
  • 堀 和芳
    帝京科学大学 生命環境学部 生命科学科
    准教授

主催

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  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
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  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方

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