技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

リチウムイオン二次電池用セパレータの耐熱性向上と安全性試験

リチウムイオン二次電池用セパレータの耐熱性向上と安全性試験

~コーティングによる高耐熱、高電圧化 / 電池の出力、サイクル特性向上~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2019年8月27日(火) 10時00分 17時00分

プログラム

第1部 リチウムイオン電池の安全設計に必要な電池発熱のメカニズムおよび評価法

(2019年8月27日 10:00〜11:10)

  1. 電池の熱問題
    1. 熱暴走
    2. 高温における劣化加速
  2. 電池の熱力学
    1. 電池反応熱
    2. 分極発熱
    3. 副反応
  3. 充放電時の発熱挙動
    1. 熱測定による発熱測定
    2. 活物質の相変化と熱挙動
    3. 充放電電圧のヒステリシスと特異的な発熱挙動
    4. 交流印加時の発熱挙動
  4. 過充電時の発熱挙動
    1. 発熱挙動解析
    2. 過充電時の反応解析
  5. 今後の展望
    • 質疑応答

第2部 リチウムイオン電池の高性能化とセパレータのメルトダウン等による熱暴走、発火の関係

(2019年8月27日 11:20〜12:30)

 電池は、大型化するほど暴走による危険性が増すことが知られている。電池特性と安全性を両立するために、多様な活物質やバインダ、集電体、セパレータ、電解液などの研究開発が進展し、電池性能や安全性の飛躍的な向上が図られつつある。 本講は、各種のセパレータを用いて電池性能評価と電池安全性評価を行い、構成部材が電池の安全性に及ぼす影響について、多様な具体例を動画も交えて紹介する。また、電池の熱暴走メカニズムについて解析して、安全性の向上に向けての電池設計について紹介する。

  1. 現行リチウムイオン電池の特性と安全性
  2. 耐熱性セパレータの開発にむけて
  3. セラミックコート微多孔膜の開発
  4. 各種セパレータと負極バインダが及ぼす安全性
  5. 電解液とセパレータとの相性
  6. Si系負極とセパレータの多様性
  7. 不織布系セパレータの開発
  8. 高性能化と安全性の両立
    • 質疑応答

第3部 ポリオレフィン微多孔膜への機能性コーティング技術

(2019年8月27日 13:50〜15:20)

 リチウムイオン電池の特性向上は著しいものがあるが、その一旦をセパレータのコーティング技術が担っている。 そのような背景を踏まえ、セパレータのコーティング技術についてそれが必要となった背景及び目的、技術内容、今後の動向について概説する。

  1. リチウムイオン電池とその電池セパレータの概要
    1. 電池セパレータの役割とリチウムイオン電池のセパレータ
    2. ポリオレフィン微多孔膜の概要
  2. リチウムイオン電池セパレータのコーティングによる機能付与
    1. コーティングの必要性と目的
    2. 耐熱性向上
    3. 電極との接着性付与
    4. 耐熱性と電極との接着性の両立
    5. 高電圧化と耐酸化性付与
  3. まとめとコーティング技術の今後の動向
    • 質疑応答

第4部 不織布セパレータを用いたリチウムイオン電池の特性、安全性

(2019年8月27日 14:30〜15:40)

 一次電池やニッケル水素電池用セパレータとしては不織布が一般的だが、リチウムイオン電池用セパレータには微多孔フィルムが広く使用されている。 本講演では、塗工タイプ、非塗工タイプの不織布セパレータを用いたリチウムイオン電池について、微多孔フィルムと比較した際の特徴や電池特性を紹介する。

また、模擬電池系を用いて、釘刺し試験や強制内部短絡試験における短絡初期の事象をセパレータ別に解析した。セパレータの耐熱性と短絡初期の事象、電池の安全性の関係について紹介する。
  1. リチウムイオン電池の安全性とセパレータ
  2. 不織布セパレータとは
    1. 不織布セパレータとは
    2. 不織布塗工セパレータとは
  3. 不織布セパレータの電池特性
    1. 出力特性
    2. サイクル特性
  4. 不織布塗工セパレータの安全性
    1. 模擬電池系を用いた試験
    2. 実電池での釘刺し試験
    • 質疑応答

第5部 リチウムイオン電池用セパレータの車載用途への展開

(2019年8月27日 15:50〜17:00)

 LIBにとってセパレータは重要な材料の一つと言われている。車載向けLIBでは、高エネルギー密度化だけでなく高入出力化も求められ、 電池は大型化し高信頼性化や高安全化も高度になり、さらに低コスト化も必要。 このような状況の中、セパレータ開発も高度化している。セパレータの基礎から最新技術、課題並びに今後の見通しについて概説する。

  1. LIBの動向
  2. LIBセパレータの基礎 (役割と製造プロセス)
  3. 車載向けLIBセパレータの設計と課題
  4. LIBセパレータの最近の技術動向
  5. 今後に向けて (車載向けを中心に)
    • 質疑応答

講師

  • 齋藤 喜康
    国立研究開発法人 産業技術総合研究所 エネルギー・環境領域 省エネルギー研究部門 エネルギー界面技術グループ
    主任研究員
  • 向井 孝志
    ATTACCATO合同会社
    代表
  • 西川 聡
    帝人 株式会社 電池部材事業部 セパレータ開発課
    課長, 帝人グループ技術主幹
  • 笠井 誉子
    三菱製紙 株式会社 機能材研究開発センター
    主任
  • 山田 一博
    温故・拓新バッテリーマテリアルズ
    代表

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 64,800円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 55,000円(税別) / 59,400円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 64,800円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 118,800円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 178,200円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/2/12 EV用リチウムイオン電池のリユース・リサイクル技術の動向と課題、今後の展望 オンライン
2025/2/13 リチウムイオン電池におけるドライプロセスの現状とバインダーの技術展望 オンライン
2025/2/13 リチウムイオン電池電極製造プロセスにおける間欠塗工技術と乾燥、スラリー分散技術 オンライン
2025/2/14 導電性カーボンブラックの配合・分散技術と電池特性への影響 オンライン
2025/2/20 リチウムイオン電池に要求される性能・安全性と一般的な評価手法 オンライン
2025/2/26 導電性カーボンブラックの配合・分散技術と電池特性への影響 オンライン
2025/2/26 リチウムイオン電池に要求される性能・安全性と一般的な評価手法 オンライン
2025/2/27 液中の粒子分散制御及び評価の要点 オンライン
2025/2/27 リチウムイオン電池の負極活物質 オンライン
2025/2/28 リチウムイオン電池電極製造プロセスにおける間欠塗工技術と乾燥、スラリー分散技術 オンライン
2025/3/7 リチウムイオンバッテリとバッテリマネジメントシステムの基礎と将来展望 東京都 会場・オンライン
2025/3/7 EV用リチウムイオン電池および全固体電池のリユース・リサイクル技術 オンライン
2025/3/10 xEV用電池リユースの現状と展望 オンライン
2025/3/10 エマルションフローによるリチウムイオン電池 (LIB) の水平リサイクル オンライン
2025/3/11 導電性カーボンブラック導電材の分散性向上技術と電池特性の向上 オンライン
2025/3/12 リチウムイオン電池の基礎と高性能化を実現するシリコン負極の最新技術 オンライン
2025/3/12 全固体リチウム二次電池の開発動向と実用化への課題 オンライン
2025/3/14 EV用リチウムイオン電池および全固体電池のリユース・リサイクル技術 オンライン
2025/3/17 カルマンフィルタの基礎理論 (原理と計算法) と実問題への応用 東京都 会場
2025/3/21 エマルションフローによるリチウムイオン電池 (LIB) の水平リサイクル オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/6/24 EV用リチウムイオン電池のリユース&リサイクル
2023/11/30 EV用電池の安全性向上、高容量化と劣化抑制技術
2023/11/29 リチウムイオン電池の拡大、材料とプロセスの変遷 2023 [書籍 + PDF版]
2023/11/29 リチウムイオン電池の拡大、材料とプロセスの変遷 2023
2023/6/14 車載用リチウムイオン電池リサイクル : 技術・ビジネス・法制度
2023/6/9 2023年版 リチウムイオン電池市場の実態と将来展望
2023/4/6 電池の回収・リユース・リサイクルの動向およびそのための評価・診断・認証
2023/3/10 2023年版 二次電池市場・技術の実態と将来展望
2023/2/28 リチウムイオン電池の長期安定利用に向けたマネジメント技術
2022/10/17 リチウムイオン電池の拡大と正極材のコスト & サプライ (書籍 + PDF版)
2022/10/17 リチウムイオン電池の拡大と正極材のコスト & サプライ
2022/9/16 2022年版 蓄電池・蓄電部品市場の実態と将来展望
2022/9/14 リチウムイオン電池の製造プロセス & コスト総合技術2022 (進歩編)
2022/9/8 リチウムイオン電池の製造プロセス & コスト総合技術2022 (基礎編 + 進歩編)
2022/9/8 リチウムイオン電池の製造プロセス & コスト総合技術2022 (基礎編)
2022/8/19 2022年版 リチウムイオン電池市場の実態と将来展望
2022/6/30 二次電池の材料に関する最新技術開発
2022/6/13 LiBメーカー主要7社
2022/6/13 LiBメーカー主要7社 (CD-ROM版)
2022/4/11 世界の車載用LIBのリユース・リサイクル 最新業界レポート